名盤「Breezin’」の影に隠れた感がありますが、この77年作も相当な傑作! ジャケットからも南洋/南米(とくにブラジル)なフィーリングをアピールしていますが、サウンドもまさにそれ。ホルヘ・ダルトがキーボードで参加していることで、サウンドの説得力も増しています。メンバーもアレンジャー(クラウス・オガーマン)もプロデューサー(トミー・リピューマ)も、すべてが鉄壁! ダニー・ハサウェイ「Valdez In The Country」もカヴァー!.
1959年に「With Flute And Boot」のタイトルでリリースされたラテン・ジャズ・クラシックをジャケとタイトルを新装しての再リリース盤。楽曲はすべてハービー・マンがこの顔合わせのために提供したオリジナルで、怒濤のラテン・サウンドから、カリプソ、サンバ、エキゾチカ的な趣向まで幅広いものが収められています。.
「Cocktails For Two」などヒップな作風で知られる作曲家サム・コスロウの作品を集めたアルバム。女性ピアニストらしいリリカルなタッチがいつものように美しいマリアン・マクパーランド。思いがけずリズムが跳ねる「The Day You Came Along」のようなナンバーが隠れていましたよ。数曲ではコーラスが出しゃばらずに洒落た助演を務めています。.
古くはアネット、そしてあのブリトニー・スピアーズも在籍したというディズニーTVのミッキーマウス親衛隊(マウスケティアーズ)の76年キャストが歌う新型ディズニーソング集。時代を反映したソフィスティケイテッドなディスコ感、エレピ感、メロウなコード感がディズニーと合体。ちょっと驚きのチルドレン・ソウルが飛び出してビックリしっぱなしです! ダフト・パンクみたいな「It’s A Small World」のイントロ! ホント参っちゃいました。チルドレン・ソフトロック「Let’s Go Day」もかわいい!.
【曲目】Que Reste-T-Il? / Les Plaisirs Demodes (The Old Fashioned Way) / Theme From "Summer Of '42" / Le Gars De Rochechouart / Cent Mille Chansons / Mourir Au Soleil / La Mer / La Chanson Des Vieux Amants / Moulins De Mon Coeur (The Windmills Of Your Mind)
カリフォルニアの名門ジャズクラブ、ライトハウスでのライヴ録音! 新世代ソウルジャズオルガンの申し子、チャールズ・アーランドが、3管を引き連れてのセプテット編成で腰の座ったファンクを展開します。スライ「Smilin’」からカーペンターズ「We’ve Only Just Begun」へのA面のファンキーな流れ! B面では「Freedom jazz Dance」が圧巻! ストレートアヘッドなフォービートもかっこいい!.
2枚組サントラ「Journey Thru The Past」に続いてリリースされたのが本作。ライブツアーから全曲新曲のみを抜粋して構成されています。このメンツ(ストレイ・ゲイターズ)でのツアーは人間関係などの面で苦労が多かったらしく、ささくれた精神状況を反映したかのような荒っぽい演奏。しかし、ロンリーな「Journey Thru The Past」「Love In Mind」や、ハードさの中にメロウさがのぞく「LA」など忘れがたい名曲が入っています。.
彼女のような存在をソングライター・シンガーと言ってもいいでしょう。すでにこの時点で作詞家として成功したキャリアを持ち、後にバカラックの奥さんとなる彼女の素晴らしいファースト。ピーター・アレン、ベット・ミドラー、ブルース・ロバーツ、メリサ・マンチェスターら良き共作陣を得た美しいメロディと、シンプルながら上品なサウンド。16ビートで決めた「Don't Wish Too Hard」は、実に開放的なポップグルーヴ! NYポップの粋が結集されたような珠玉のフィメールAORです。.
ロックの時代に呼応したレパートリーと編曲による長ーいキャリアのピアノ・デュオの71年作。重くファンキーなリズムに流麗なピアノとオーケストラが絡む「Oh Culcutta」のカヴァーは、インストとしては最高峰のひとつ。彼らの作品では珍しいソフトロックなコーラスの入った「Ballad Of Easy Rider」も◎。大音量で聴くとクラクラしちゃう音の粒だち! .
収録曲・データ
【曲目】The Theme From Z / Something / For Once In My Life / Oh! Culcutta! / A Familiar Concerto // Lay Lady lay / Raindrops Keep Fallin’ On My Head / Good Morning Starshine / Leaving On A Jet Plane / Ballad Of Easy Rider / Colonel Bogie March
ジャズとAORの中間をゆく極上のフィメール・ヴォーカル。いわゆるスムース・ジャズの逸品です。ロレイン・フェザーとデヴィッド・ベノワが共作したタイトル曲は、都市のナイトライフを演出するスピーディーなブラジリアンチューン。シーウィンドのカヴァー「Follow Your Road」もAORファンにはたまりませんね。隠し球はラスカルズ「Groovin’」の大胆なジャズAOR解釈!.
カリブ海出身でイギリスで活動したスティールバンドだそうです。いかにもイギリスという証拠に「Girl Town Ska」というタイトルの曲があったり(曲調はそれほどスカではないですが)。おなじみのカリプソ・レパートリーに加えて、ディランの「風に吹かれて」なんかもやってます。.
収録曲・データ
【曲目】Quando Quando Quando / Yellowbird / El Toro / Mary Ann / Archie / La Golondrina // Mangos / Wings Of A Dove / Girl Town Ska / Blowin’ In The Wind / Peanut Vendor / Kingsley’s Special
若き日のジャック・ケルアックとニール・キャサディ、妻キャロラインとの交友(三角関係)を描いた日本未公開映画(見てみたい!)のサウンドトラック。スコアをジャック・ニッチェが担当。またアート・ペッパーを起用して、ビートニク・エイジにふさわしいジャズ効果をもたらしています。そしてノンクレジットですが「I Love Her Too」で聞こえる素晴らしい歌はアーロン・ネヴィル!.
「Jesus Christ Superstar」などに出演していた女性シンガー。ということは歌がいいってことです。パーティの締めに聴きたいアッパーディスコのタイトル曲「Never Gonna Let You Go」や、フルート入りのメロウ「Wonderland Of Love」、ふわっと軽やかなホーンやコーラスも効いている「We Can Do Almost Anything」「When You’re Lovin’ Me」など、シティポップ/AORとしても通用する名曲多し。作曲家ビル・ハウスやウォーレン・シャッツの名前にNYポップス通ならニヤリ! .
収録曲・データ
【曲目】Turn The Beat Around / Common Thief / Never Gonna Let You Go // Wonderland Of Love / We Can Do Almost Anything / Lack Of Respect / When You're Lovin' Me / Act Of Mercy
70年代の仕事がクラブシーンでも熱い注目を浴びるヴェネズエラ出身のコンダクター/作曲家。活動歴は古く、サウンドのスタイルも多岐にわたりますが、こちらは米国ラテン界を意識したシャープなビッグバンドサウンド。曲によって男性ヴォーカル/コーラスが顔を出し、ムードを情緒的に盛り上げます。「Rock'n Mambo Cha-Roll」って、なんてかっこいいタイトル、すかっとする曲!.
収録曲・データ
【曲目】Toreador / Maquiavelo / Whatever Lola Wants / Con Aji Guaguao / Nuestra Cancion / Mango Mangue // Almendra / Domitila / Mi Baracutey / Rock’n Mambo Cha-Roll / Yo Te Quiero / La Matraca
ニーナ・シモンが切り開いた黒人女性ジャズシンガーの新しい潮流にいることを感じさせる存在感。自らピアノを弾くところも共通しています。ステージを中心に生きてきた彼女にとって、これが初の全米リリース(厳密にはマイナーレーベルでデビュー作あり)。いきなりホーギー・カーマイケル「Hong Kong Blues」をソウルフルに歌って圧倒。スケールの大きな歌に引き込まれます。.
やりたい放題やったナイスなグッドタイムロック・アルバム! 彼のファーストとセカンドはローリング・ストーンズのイメージとはまったく違うファンキーでハッピーなグッドタイム・ロック! NRBQのファンにもオススメといっていい名盤です。B-4「If You Wanna Be Happy」(ジミー・ソウル)や「A Quarter To Three」(ゲイリー・US・ボンズ)はDJにも人気のハッピー・ロック・ナンバー。.
クリストファー・クロス、ビル・チャンプリンなど豪華な顔ぶれが参加した、これぞAORのマストアイテム。CCMシーンで名前を知られてきた彼が、ボブ・ゴーディオをプロデューサーに迎え、ポップAOR路線に向かった1枚でもあります。全米トップ40ヒット「I Want You, I Need You」に代表されるウォームなヴォーカル、選り抜かれたメロディ、やわらかく揺れるアレンジ、そのすべてが聴く者のハートを優しく包みます。.