1976年に発表された通算5作目。Arista移籍を契機に、サウンドがぐっと洗練されました。ルパート・ホルムズの向こうを張る、洒落ていて、ちょっと偏屈で都会的なサウンドにようこそ。今も人気の高いCapitolでのファーストアルバムから「Feel Your Groove」をアレンジを明るくメロウに変えて再演。「Sunday Kind Of Love」のジャジーなカヴァーに、虚をつかれたように心ほだされてしまいます。.
Feel Your Groove.
Sunday Kind Of Love.
New York State Of Mind.ランバート、ヘンドリックス&ロスに憧れるジャズ少年だった彼が、ようやく念願かなって制作した、ジェリー・マリガンやキッド・クレオール、トム・スコット、スタン・ゲッツ、ダイアン・シュアー、フル・スイングなど、豪華なゲストを迎えるジャズ・アルバム。80年代のデジタルサウンドですが、ジャズAORとしても上質!.
Stomping At Savoy.
Hey Mambo.
Big Fun.博学のジャズマスターにして、最高のオシャレ貴族、ベン・シドランのArista時代の3枚目。ある意味、彼がもっともAORと蜜月になっていたと言える時代の、ミッドナイト感、そしてファンキー度高めの内容。16ビートを交えたA-1「Kiss In The Night」のドラマチックな展開がカッコイイです。インスト「The Cadillac Kid」にもやられます!.
Kiss In The Night.
Moose The Mooch.
The Cadillac Kid.マーカス・ジョセフとダニー・ディアドルフのユニット。ブラウンスミスをメロディ重視にしたような、心地よいオーシャンポップ気分。アコースティックでさわやかで、ハワイものが好きな人もこの音色にはやられるはず。ふたりのソロ作もそれぞれ珠玉の名作になっていますよ。「Lovely Lady」、フリートウッド・マック(ボブ・ウェルチ)のカヴァー「Sentimental Lady」ジェフリー・コマナー作でイングランド・ダン&ジョン・フォード・コリーでおなじみ「We'll Never Have To Say Goodbye Again」など、琴線が震えっぱなしです。.
Lovely Lady.
Sentimental Lady.
We’ll Never Have To Say Goodbye Again.ルーサー・ヴァンドロスの完全プロデュースによるディオンヌのコンテンポラリーな名作です。ルーサーは作曲にもかなり関与していて、一曲はデュエットも披露。なかにはかなりチャレンジしたダンスビートの曲もありますが、彼女の前向きな気持ちがアルバムにすこやかな気分を与えています。ラストは「Will You Still Love Me Tomorrow」をゴスペルフィーリングをドラマチックに。.
So Amazing.
What Can A Miracle Do.
Will You Still Love Me Tomorrow.「Wham Bam」(邦題「恋のバンシャガラン」)が全米16位のヒット。いわゆるシティポップ・サウンドの代名詞。70年代のラジオ・ヒットを愛する人にはたまらない一枚です。トム・レドン(イーグルスのバーニー・レドンの弟)、ジョン・バットドルフ、ブレント・ミッドランドらが中心に結成された西海岸の5人組で実力者ぞろい。Hi-Fi名物として人気を博した「片寄明人セレクション」アルバムでもあります。.
Wham Bam.
Goodbye, So Long.
It’s Gonna Be Alright.クライヴ・デイヴィスがAristaの社長に就任した際、前身のBellから継続して契約したのはメリサ・マンチェスターとバリー・マニロウだけだったとのこと。その強い信頼に応えたバリーの最大のヒット作。なんといってもディスコサンバの名曲「Copacabana」収録なんですが、じつはこの曲は全米チャートでは8位が最高。全米ナンバーワンにはなってないのですね(アルバムから最大のヒットは「Can’t Smile Without You」で3位)。.
Copacabana.
Can’t Smile Without You.
I Just Want To Be The One In Your Life.グレイドフル・デッドのギタリストがLAにやってきて制作したセカンドソロ。バックにはデヴィッド・フォスター、マイク・ポルカロ、マイク・ベアード、デヴィッド・ペイチ、ビル・チャンプリンらデヴィッド・フォスター派が勢揃いしたサウンドは上質のAORとも言えるのです。A-1「Bombs Away」の伸びやかな16ビートにまず身を任せてみてください。ちょっとボズ・スキャッグスに似た味わいのヴォーカルもいいですね。.
Bombs Away.
Shade Of Grey.
Heaven Help The Fool.シティポップ傑作。あのアンダース&ポンシアのヴィニ・ポンシア制作によるイノセントなポップサウンドとすっきりしたハーモニー。グッドタイム好きには「Dancin’ On Ice」や「Sugarloo」、オーシャン系がお好きなら「Satelite Touchdown」を。ポンシアの旧友ピーター・アンダース提供の「If I Can Just Get Through Tonight」もあり。かつてのハイファイ名物コーナーGreat3片寄セレクションで「なんともまあ情けない面がまえのトリオですが、曲も期待を裏切らず情けない路線まっしぐらでグレイト。いい曲書いているけれどヒットしなそうなところがいいね」とのコメント。.
Satelite Touchdown.
Dancin’ On Ice.
If I Can Just Get Through Tonight.ソウル/ジャズ界の実力派たちが集った裏方スーパーグループ、唯一のアルバムです。ヴォーカルは「Love Machine」期のミラクルズのリードシンガー、ドナルド・グリフィンと、のちにプリンスと活動をともにするマーヴァ・キング。ドラムは全曲エド・グリーン。のちにスタープレイヤーとなるジェラルド・アルブライトも参加。彼らがセッションではなく本気で挑んだ作品です。めちゃセンスのいいファンク/ブラコンばかり!.
Rainbow.
This Is When It Counts.
Here Today, Gone Tomorrow.今も続くコント+音楽のTV番組「サタデーナイト・ライヴ」。その最初の黄金時代を作った若きブルース・ブラザースにチェビー・チェイスらの活躍をパッケージしたアルバム。最高の70年代産ガールポップと断言できる「Chevy's Girls」聴いてください! コントから漂うやばい不良な雰囲気も一緒に!.
Gerald Ford.
Chevy's Girls.
Closing.「Friends In Love」が一時AORファンの間ですごく人気でしたが、だったらこちらもぜひ。デヴィッド・フォスターを筆頭に、クリス・クリスチャン、ロビー・パットン、ブルース・ロバーツ、デヴィッド・ラスリーら西海岸AORシーンを代表するライター陣が佳曲を提供しています。ディオンヌのAORはどれもよいです。なんといっても、あの「It’s The Falling In Love」のディオンヌ版!.
Reaching For The Sky.
It’s The Falling In Love.
Easy Love.マイケルとランディの兄弟プレイヤーチームとして数々のセッションに引っ張りだこだった彼ら。自身のユニットを始動させての通算3作目。今回も70年代フュージョン最強布陣が勢揃いしたという印象。ディスコ的な妙味も加えつつ、サックス、トランペットではしっかりリスナーをうならせる。彼らの真価を問うた充実作です。.
Finger Lickin’ Good.
Don’t Stop The Music.
Squids.Arista第2弾。Capitol〜Blue Thumb時代に比べ、いまいち評価が低いのは納得できません。メロウ&ファンキー度は抜群、大人の遊び人をあえて演じてみたようにジャズとAORの間を行き来するこの頃の彼は最高なんです。「Sing A Song For A Sucker Like You」でノックアウト! 「Charlie's Blues」もクール…。この”粋な軽さ”がたまりません!.
Sing A Song For A Sucker Like You.
Charlie's Blues.
Get It Yourself.Atlantic〜Asylumと西海岸のシーンに地味ながら印象深い佳作を残す彼らのラストアルバム。メロウでアコースティックなシティサウンドが詰まっています。この後、ジョン・バドルフが加入する最高のAORバンド、シルヴァーにもつながる、爽やかでどこか切ないサウンド。かつてハイファイの「片寄明人セレクション・コーナー」を飾った一枚です。.
Is It Love.
Another Part Of Love.
Ain’t It Like Home.ジェイ・グレイドン・プロデュース。もちろんデヴィッド・フォスターも参加。隙もないほど完璧なAORサウンドが出来上がりました。ディオンヌとグレイドンの力量の高さに頭が下がります。一曲目「For You」から内容最高です。そう、このリフがグレイドンそのものなんですよねえ。ジョニー・マティスとの共演曲「Got You Where I Want You」もお見事です。.
Got You Where I Want You.
For You.
With A Touch.オーストラリア出身のシティボーイ系シンガー。本作は米国での2作目。ビージーズ「Fanny」や、バリー・マニロウ「涙色の微笑(Can’t Smile Without You)」など他人のカヴァーと自作曲が半々づつのレパートリー構成。いい曲があれば偏見なくとりあげます。ちょっと甘酸っぱいメロディを歌わせると、微妙な切なさを巧く表現してくれてるのです。70年代のニール・セダカやフィル・コディあたりが好きな方にはたまらないはず。.
Fanny.
Can’t Smile Without You.
Daydreamer.「Brother To Brother」と共に、彼の代表作に上げられることの多い81年作。AORにカテゴライズこそされていますが、サウンドクリエイターとして30年余も孤高の存在で有り続ける人です。周囲のミュージシャンとの交流も少なく、いかにも孤高と評するのがふさわしいのに、作り出す音楽はメインストリームのど真ん中。それも気合い充分で、その迫力はすごい。白人・黒人の双方の音楽を、高い場所でまとめ上げて独自のブルーアイドソウルです。.
I Believe.
Living Inside Myself.
Sally.ポインター・シスターズを従えて軽やかにジャイヴする「Flat Foot Floogie」のモダンなこと! ベン・シドラン・プロデュースによる洗練された感覚を備えた傑作ソロ。70年代の音色を、ここまでジャイヴにうまく吸収した例はないかも。ヒューバート・ロウズの「No More」を鮮やかにソフィスティケイテッド・ファンクに塗り替えたA-3も最高(ボズ・スキャッグスがゲストでギターソロを弾いてます)。クラブ・クラシック「I’ll Bet You Thought I’d Never Find You」もお忘れなく!.
Flat Foot Floogie.
No More.
I'll Bet You Thought I'd Never Find You.70年代後半以降、ソングライターとしてのみならずAORシンガーとして、ダンスも含めたパフォーマーとしてのステータスをあげていったピーター・アレン。この83年盤はチャーリー・カレロのプロデュース。デジタルリヴァーブ全盛なサウンドになっていますが、ブルーアイドソウル・フィーリングは健在。デヴィッド・フォスターも参加。かっこいいドラムはヴィニー・カリウタ。.
Not The Boy Next Door.
You’ll Always Get Your Way.
Somebody’s Got Your Love.通算6作目。ジェイ・グレイドン、マイク・ポーカロ、デヴィッド・ペイチ、ボビー・キンボールらLAのトップセッションメンが参加。初期の名作「Prime Cuts」あたりからすると随分モダンなサウンドで幕開けしますが、途中で現れるピアノ系バラードになると、やっぱり彼のナイーヴでドラマチックな個性の独壇場です。沁みます。A-1「Don’t Let Go Of Me」で聴こえるコーラスは奥様のジャッキー・デシャノン。.
Thirty Years Old.
If This Is Love.
Don’t Let Go Of Me.ダニー・ディアドルフとマーカス・ジョセフのデュオがリリースした唯一のアルバムは今もAOR/ウェストコーストのファンに愛されています。このシングルを聴くと、彼らのソフトでブリージーな魅力がよく伝わると思います。.
Ma La Lady.
Chicago Blue.あの素晴らしいAORクラシック「You」を書いたことでおなじみの人。元アメリカのディーン・パークスがプロデュース。パリッとしたシティAOR名盤です。参加ミュージシャンは彼がらみの一流どころで、ジェフ・ポーカロも2曲でドラムをプレイしています。彼自身以外にも作曲陣にシンシア・ワイルやエリック・カズ、ジョン・ファーラーと豪華。トムの一番の人気作です。.
Hungry Nights.
Soon.
Time Of Our Lives.90年代のフリーソウル・シーンで大きく再評価されたグループ、ブレークウォーター。2枚残したアルバムはどちらも夏っぽい要素が濃厚でいまも人気があります。こちらはセカンド・アルバム「Splashdown」の事実上のタイトル曲。スペーシーなファンクが気持ちいいです。.
Splashdown Time.