AORファンにはその昔は入手困難盤として知られていたシアトルのバンドのファースト。AOR+オーシャンブリーズなテイストはこの土地の特徴でしょう。「Fly Away」や、泣メロにやられる「You Never Told Me You Loved Me」ジャジーな「Idle Days」ミディアム・アップで情感たっぷり盛り上がるオーシャンメロウ「Six Feet Lower」など、コーラスも効いてるし、聴き所多すぎの隠れ名盤! とってもいいセンス。.
移籍第一弾。全米1位に輝いた「素直になれなくて(Hard To Say I’m Sorry)」と「Love Me Tomorrow」(22位)という二大ヒットを収録。デヴィッド・フォスターのプロデュースのもとブラスロック的な伝統が後退し、ピーター・セテラを前面に押し出す演出が行われた作品でもありました。「素直になれなくて」はAORバラードというより80年代バラードの王道を作った曲ですね。.
もともとカントリー畑のバンドだった彼ら。1978年にヒット曲「Kiss You All Over」でジャンルをクロスオーヴァーし、それ以降の作品にはメロウな佳曲が必ず数曲入っています。本作でいえば「Destiny」や「Being In Love With You Is Easy」など。ジャケット・デザインに恵まれていないところがあって、本作ももっと知られていいはず。.
心優しくせつないAORのひな形のような作品。カーラ・ボノフ・バンドのキーボード&ギタリストだったクリス・モンタンのソロ。何の気なくさらっと歌うちょっと無骨な歌声も含めて、この時代にしか生まれ得なかったと思います。本国より日本のほうが話題になったかも。今も密かに愛し続けているファンも多いはず。「Is This The Way Of Love」でデュエットしているのはカーラではなくローレン・ウッドですが、やっぱりいい曲ですね。.
「Brother To Brother」と共に、彼の代表作に上げられることの多い81年作。AORにカテゴライズこそされていますが、サウンドクリエイターとして30年余も孤高の存在で有り続ける人です。周囲のミュージシャンとの交流も少なく、いかにも孤高と評するのがふさわしいのに、作り出す音楽はメインストリームのど真ん中。それも気合い充分で、その迫力はすごい。白人・黒人の双方の音楽を、高い場所でまとめ上げて独自のブルーアイドソウルです。.
60年代後半にソロデビューした当初はソフトロック。70年代前半に「Hushabye」のリメイクをヒットさせ、70年代後半からメロウなハイトーン・ヴォイスをいかしたAORシンガーとして復活。メロメロな「Hey There Lonely Girl」、きらびやかに跳ねる「Sherry」のリメイク2曲が最高のアルバム。ポップスファンも泣かせる極上のブルーアイド・メロウAORです。.
【曲目】One Sweet Night / Wings Of Love / Do Listen To / Campanas De Invierno (Bells Of Winter) // Window Of A Child / Angel Of Mercy / Lovin' You / Hallelujah / Countin' The Days
イギリス人ディスコマスター、ビドゥが手掛けたコケティッシュな魅力の美女シンガー。四つ打ちが主流になってしまう前の、ディスコのおおらかな時代を象徴する存在のひとりです。日本では「Oh! クッキーフェイス」でもおなじみかも。英米でヒットした「Dance Little Lady Dance」や、まるっきりジャクソン・ファイヴな「Dr. Love」などを収録した人気盤!.
もともとギター少年で、バッファロー・スプリングフィールド〜ポコ〜ロギンス&メッシーナ、そしてソロへ。ジャケから想像するイメージを裏切らない、間違いなくオーシャン系AORの傑作です。スリリングな16ビート「Do You Wanna Dance」のかっこいいこと! 続く「Seeing You」もあきれるほどメロウで! ボズ・スキャッグスがTOTOの力を借りてやったことを自前のバンドでやってみせたというのも、歴戦の人ならではの意地でしょうか。日本語ライナー付。.
収録曲・データ
【曲目】New And Different Way / Do You Want To Dance / Seeing You (For The First Time) / Free To Be Me / Talk To Me // Love Is Here / Waitin' On You / (Is This) Lovin' You Lady / The Magic Of Love
16ビートで聴かせるAORグループの最高峰。日本ではジャケット違いで発売され、ヒットはしませんでしたがマニアの間では密かに名盤として語り継がれていました。ライトなブルーアイドソウル感覚、若さのあるヴォーカルとコーラス、キレのあるリズム、極上のメロディ…、欠点がありませんよ。中でも完璧なのはB-1「You Saw Me Coming」! 当時、日本では違うジャケで発売されましたが、これがオリジナルのアートワークです。.
収録曲・データ
【曲目】Bad Enough / Proud / Once In A Life / A Fine Line // You Saw Me Coming / Love Is A Crazy Feeling / Holy Thunder / One Needs Another / Never Gonna Let You Go
すぐれたギタリストであり、スウェーデン産AORシンガーとしても近年広く評価されているイングマー・ヨハンソン。おそらくこれがセカンド・アルバム。同時代のブラジル音楽に強い影響を受けていたことがよくわかるアルバムです。高速ボッサな「Vad I All Varlden」シティポップ・ファンクな「En My Vision」珍しく英語詞で歌われるオリジナル「Dead-End Street」もよいです。その歌詞を聴くと、CCM的な作品だったこともわかります。.
同名バンドの同タイトルのアルバムもありますが、こちらはカナダのAORバンド。それぞれにソロやバンドのメンバーで活動していた強者ビリー・キング、ダニー・マクブライド、クリス(クリストファー)・カーニーのユニットです。ウエストコーストっぽいからっとした良質のAORサウンドがバッチリ(名前はチャイナですけど)。これ1枚でバンドは解散したのが残念です。メロウな「You Can't Treat Love That Way」で心動かされない人はいないはず! 日本ではアーバンなジャケ(「夜明けのダンサー」)に差し替えられましたが、この陰陽シンボルがオリジナル・ジャケットです。.
5年ぶりのセカンドではスティーリー・ダンでおなじみゲイリー・カッツのプロデュース。メリハリの効いたエイティーズ・サウンドですが、アコースティック感覚も絶妙に活かします。「James Dean」や「The Motown Song」など若き日の憧れを描いたようなナンバーが多いのも本作の特徴。波間を漂うようなゆったりしたエンディング曲「Tar On The Roof」がこれまた格別です。.
博学のジャズマスターにして、最高のオシャレ貴族、ベン・シドランのArista時代の3枚目。ある意味、彼がもっともAORと蜜月になっていたと言える時代の、ミッドナイト感、そしてファンキー度高めの内容。16ビートを交えたA-1「Kiss In The Night」のドラマチックな展開がカッコイイです。インスト「The Cadillac Kid」にもやられます!.
収録曲・データ
【曲目】Kiss In The Night / You Got The Power / Moose The Mooch / The Cadillac Kid // That's Life I Guess / Doing You / Tell Old Bill / Mr. Bill Goes To Brazil / Face Your Fears