サイモン&ガーファンクルで天使のような美しい声をになったアート。彼のソロアルバムでもいちばんAOR期ど真ん中にリリースされたアルバムです。「In A Little White (I’ll Be On My Way)」はまさにその筋の名曲。スカイライナーズ「Since I Don’t Have You」カヴァーも淡くてよいです。近年、じつは本国でもこれだけあまり見かけなくなっていて。しかもこれ、ジャケット写真が複数あるのですよね。.
彼らの最大のヒット(全米6位)となったメロウな「Sharing The Night Together」を含む8作目。「When You're In Love With A Beautiful Woman」も全米6位。人気の「Sexy Eyes」がヒットするのは翌年ですが、本作にもすでにシティポップな香りが濃厚。日が暮れた頃に似合います。ジャケからは想像つかないかもしれませんが、本当です。.
収録曲・データ
【曲目】Sharing The Night Together / Sweetest Of All / Storms Never Last / I Don't Want To Be Alone Tonight / Knowing She's There // Clyde / When You're In Love With A Beautiful Woman / Dooley Jones / I Gave Her Comfort / All The Time In The World / You Make My Pants Want To Get Up And Dance
声にさらに丸みが出てきて味わい深い88年作品。いつだって絶妙のポップ感覚を時代のサウンドと共に昇華する粋人。マーヴィン・ゲイ「Let's Get It On」の透明感あふれるアコースティックカヴァーは至芸の領域ですね。レーベルへの不信からご本人がこの作品に良い思い出を持っていないと生前伝えられていましたが、彼が亡くなってしまった今となっては、やはり手元に置いておきたい一枚です。CDも入手難、サブスクでも未配信です。.
収録曲・データ
【曲目】Lovin' Side / Before The Fall / Delila / Hiding In Myself / Trouble Man / Keep The Candle Burnin' // Let's Get It On / She Knows Me Well / Down The Road / Velez / Muddy Creek / She Moves, Eyes Follow
プロモーション盤。A-4「People Get Ready」の前半に一部チリノイズあり。他はEX++〜M--で良好です。
やっぱり今も魅力的。たぶんこれからも、ずっと。
今やエバーグリーンな魅力を湛える74年の4作目。ジャズ、ブラジル、フォークと様々な音楽性を縦断しながら、軽やかな切り口でまとめ上げたボーカル作品。肌触りの軽さがなんともステキです。メル・トーメやカーメン・マクレエが60年代に取り上げ、80年代にはジョン・ピザレリもカヴァーした「Haven't We Met」ほか、全曲最高の内容です。「Penny Lane」カヴァーに悶絶してください。.
収録曲・データ
【曲目】Silver Morning / Blackbird / In The Name Of Love / People Get Ready / Killed A cat // Haven’t We Met / Penny Lane / Pussywillows Cattails / Catfish / Birembau
トニー・コジネクやブライアン・プロズローなどと並び称されるべきギミカルなポップセンスを持つSSW。彼のファースト「Records Are Like Life」に感動した人には是非オススメの、ひんやりとした知性が前面に出たアルバム。かわいらしいひねくれポップ「Keep The Light Burning」にイチコロなのです。「Sing」もナイス。過小評価はもったいない! .
あの素晴らしいトリオ、ハウディ・ムーン解散後のファーストソロ。リトル・フィートやEW&Fのメンバー、ジョン・セバスチャン、ジェフ・ポーカロなど、素晴らしいメンバーに囲まれています。彼女の歌う「Ooh Child」はマリア・マルダー「Midnight At The Oasis」やリッキー・リー・ジョーンズ「Chuck E’s In Love」と並ぶ、70年代女性シンガーたそがれメロウな名曲のひとつ! いじらしさに涙が出ます。.
収録曲・データ
【曲目】Ooh Child / Ringing Doorbells In The Rain / Heartache / Face Of Appalachia / So, So, Happy // A Stone's Throw Away / Cowboy Angel / City Lights / Back To Blue Some More
ママ・キャスの妹さんで、この時はウエストコーストの名セッション・ドラマー、ラス・カンケルの奥さん。ニック・デカロも歌った名曲「Under The Jamaican Moon」を含むファーストです。ほぼ身内のようなリー・スクラー、ダニー・クーチ、クレイグ・ダーギーに加え、旧友スティーヴン・ビショップ、スティーヴ・ルカサーらが参加。亡き姉譲りの歌のうまさでメロウなAORポップを歌った人気盤。.
収録曲・データ
【曲目】Step Right Up / Under The Jamaican Moon / Souvenir Of The Circus / If I Could Build My Whole World Around You / Down The Backstairs Of My Life // Losing In Love / Step Out / Don't Leave These Goodbyes / I've Got To Get A Message To You / Fool At Heart
70年代前半、イギリスでしかアルバムが発売されなかった時代を経て、アメリカ復帰を果たした大傑作。アルバム・タイトルには、待ち望んだ歳月みたいな意味もあるんでしょうか。ナイジェル・オルソン、リー・スクラー、デヴィッド・フォスター、ディーン・パークス、弦アレンジにアーティ・バトラーという布陣。程良く都会的な空気の中に、メロディメイカーとしての天才性が発揮されています。大名曲「New York City Blues」収録!.
収録曲・データ
【曲目】Crossroads / Lonely Night (Angel Face) / Stephen / Bad Blood / Your Favorite Entertainer / Baby Blue // Tit For Tat / New York City Blues / When You Were Lovin' Me / The Hungry Years / Breaking Up Is Hard To Do
アンディ・ウォーホルの手によるジャケで有名な一枚。中身もAORファンには充実のひとことです。ジェイ・グレイドン、ジョー・サンプル、ラリー・カールトン、リー・リトナーら豪華メンバーによる贅沢なサウンド。最高のミディアムメロウナンバー「Never Gonna Fall In Love Again」せつなく踊れます。全曲自作で、バラードもハイレベル。.
収録曲・データ
【曲目】(You Bring Out) The Best In Me / Wildflower / The Painter / Closing Doors / Happier // Living Isn't Living / Aldous (Instrumental) / I'll Help You / Never Gonna Fall In Love Again (Like I Fell In Love With You) / Do I Love You? (Yes, In Every Way) / Prelude〜(You Bring Out) The Best In Me (Reprise)
A-1「Sun Come Out」には誰もが心奪われること保証! アコースティック・グルーヴ系のCCM最高峰! 彼らこそCCM界のフィフス・アヴェニュー・バンドなのですよ! 内省的な部分と陽だまりのような暖かみが一体となった至福のファースト・アルバム。季節の変わり目の淡い日々に欠かせない一枚です。良品はなかなか見かけなくなりました!.
収録曲・データ
【曲目】Son Come Out / You're Caught In A World / Song Of Joy / Come On Down / Closer To God // New Song / There's A Love / He's The Reason To Go On / Harvest Time / Are You Listening?
NYのSSWチーム、キャッシュマン&ウエスト主宰のレーベルLifesongはフォーキーなプリAOR名盤の多い知る人ぞ知る好レーベル。天然カーリーヘアに髭面。でも、その顔には子供みたいな大きな瞳が覗くディーン・フリードマンは、生粋のニューヨーカー臭がぷんぷん漂う最高のSSW。セカンド・アルバム「Well Well Said The Rocking Chair」をハイファイでは長年プッシュしていますが、このファーストも捨てがたい。ジャズ風味豊かな「Funny Papers」そしてエレピが切ない「Humor Me」でノックアウト。.
ジェイ・グレイドン・プロデュース。もちろんデヴィッド・フォスターも参加。隙もないほど完璧なAORサウンドが出来上がりました。ディオンヌとグレイドンの力量の高さに頭が下がります。一曲目「For You」から内容最高です。そう、このリフがグレイドンそのものなんですよねえ。ジョニー・マティスとの共演曲「Got You Where I Want You」もお見事です。.
ジェンダー系マイナー・フィメールAORの人気アルバム! ちょっと中性的なルックスですが、女性的ないい曲を書きます。のっけのA-1「Too Good To Be」など、16ビート・ナンバーも爽快度高し。B-2「You Are My Friend」のエレピ使いも、温かい日だまりのように心地よくて格別です。ローラ・アラン、リア・カンケルのような珠玉のフィメールAORをお探しの方に。.
収録曲・データ
【曲目】Too Good To Be / It Don't Rain / For All The Times / Sleepin' Out // Who'll Save The Animals / You Are My Friend / August Tides / Fare Thee Well / Trolley Car
近年はハワイで暮らしたジェシ・コリン・ヤング。そのことを何となく連想させるオーシャン系AORの名曲「Slow And Easy」収録のアルバムです。続く「Maui Sunrise」もしっとりとした潮風を頬に受けるようなソフト・ブリージーなナンバー。B面の組曲的な展開も◎。ハワイへの憧憬あふれるオーシャン系名盤です。.
ファーストアルバム。リチャード・ティー、ウィル・リー、スティーヴ・ガッドらNYのトップ・ミュージシャンたちを従えて、ナイーヴな青年の心模様を描き出しています。タイトル曲あたりの都会的なグッドタイム感も人気の秘密です。ジョン・ピザレリみたいなスイング・ナンバーB-3「Straighten Up And Fly Right」も最高! .
収録曲・データ
【曲目】'71 / Regina / So Many Sides / As The Time Flies // Complicated Times / I Know, You Know / Straighten Up And Fly Right / Parents / Shining In You
「雨に微笑みを」などのヒットの勢いのまま、76年に制作された充実の1枚。レッキングクルーやナイジェル・オルセンらを従え、70年代ポップのお手本のような好ナンバーを次々に披露。メタ・ルースのカヴァーでレアグルーヴDJには知られる情熱のダンスナンバー「Here We Are Falling In Love Again」収録。ラテンポップ「Summer Nights」もゆったり踊れて最高です。.
イギリス録音の「雨に微笑みを」の大ヒット後、再びアメリカに腰を据えた時代の傑作。長年の作詞パートナーであるハワード・グリーンフィールドと70年代以降を共に歩んだフィル・コディとのコンビネーションは円熟の領域。しかし、リー・リトナーらが参加したサウンドは若々しいシティポップ。タイトル曲の疾走する16ビートにビックリ! 「Born To Be Bad」もポップス好きにはたまりません。こんなにポップスでいいんだ! うれしい気持ちになります。未配信アルバムです。.
収録曲・データ
【曲目】All You Need Is The Music / Candy Kisses / Should've Never Let Her Go / Sad, Sad Story / Tillie The Twirler / Love Keeps Getting Stronger Every Day /Born To Be Bad / What A Surprise / You Can Hear The Love / City Boy
なめらかでシルキー、そしてソウルフルな歌声はいつも爽快です。時代がディスコ/16ビートに移行していくこの時期は、まさに今こそ聴いていただきたいのです! 流麗でせつなくて。数々の名カヴァーを生んだ「You're The Song」(トニー・リヴァース&ケン・ゴールド作)やボズ・スキャッグス「We’re All Alone」のカヴァーが最高。アレッシー、テディ・ランダッツォら、ソングライターのセレクションにも目が行き届いてます。プロデュースはボブ・ゴーディオ。70年代のフランキー・ヴァリにじつは駄作無し。.
AORの範疇に入る時代ですが、アコースティックなテイストの良さも失われていなくて。ギャラガー&ライルのヴァージョンも最高なA-1「I Wanna Stay With You」が最高です。ほのかに漂う良質なシティポップ感覚がとても魅力的。自前のバンド編成での録音ですが、アイアートやジャコ・パストリアスが要所で起用され、アクセントになっています。.