いかにもBellレーベルらしい佳作。ダン・ペン、マーク・ジェイムス、ジョン・ハーレイらを筆頭にして、Bellには職業作家たちの武骨で人間臭いソロアルバムが残されています。この人は作曲家としては日本ではあまり馴染みがありませんが、なかなかの実力派。ブルックス・アーサーの洗練されたプロダクションと拮抗する粘っこい歌声が印象的。「A Million People」ではチルドレンコーラスとデュエット。.
【曲目】Overture / I Stand Alone / Camille / One / Coloured Rain / Soft Landing On The Moon // I Can Love A Woman / Blue Moon Of Kentucky / Toe Hold / Right Now For You / Hey, Western Union Man / Song And Dance, For The Unborn ..
邦題は「ミンク・ホロウの世捨て人」。ニューヨーク州郊外のミンク・ホロウのスタジオで久々に完全多重録音に挑んだ一枚。それでいてトッドのポップな側面の最良の部分がまとまった傑作です。とりわけA面は「Something/Anything?」の続編と言える完璧なもの。「Can We Still Be Friends?」も涙の名曲ですが、実はそれに続く「Hurting For You」「Too Far Gone」の流れも最高です。.
センチメンタルなファーストが人気のSSW。このセカンドでは前作と比べてサウンドがよりAOR寄りのサウンドになり、ダイナミックで爽快になリました。デヴィッド・ポメランツのポップさや、デイヴ・ルイスの70年代後期のソロが好きな人には悶絶必至の内容です。ジェフ・ポーカロ、エド・グリーンらAORファンの気を惹くメンツも参加した隠れた名盤なのです。ああ、夏メロウの「Lady I Love」を試聴に足しておきます。.
トッド・ラングレンの2枚組ライヴ盤「Back To The Bars」発売にあたって制作されたプロモーション盤。A面にはアルバムから、ライヴのハイライトを(好選曲!)。注目はB面で、トッドと彼の親友であるパティ・スミス(!)による会話(パティがインタビュアーを務めるかたち)が片面全体にわたって収録されているのです!.
It Wouldn’t Have Made Any Difference.
I’m So Proud.
A Conversation With Todd Rundgren And Patti Smith.
A面は全曲ひとり多重録音による60'sポップカヴァー集。「Good Vibration」の鬼気迫るほど完璧な再現性はあまりに有名。でも今の気分はむしろオリジナル曲を集めたB面かも。素直なメロディに聴こえるのに変則コード進行使いまくりの名曲「Love Of The Common Man」やリズムが不思議なポップナンバー「When I Pray」もこの頃の彼にしか出来ない素晴らしさ。.
コードの展開や構成、リズムの積み重ねなどに緻密に工夫を凝らしながらも、密室的でありながらエモーショナル。エキセントリックですが、音楽で遊び過ぎていない。こういう人の作品は、繰り返し聴くのが一番です。トニー・コジネクやマーク・ワーツ(70年代のソロ)にも並ぶ世界観を持つ彼の初期作品。名盤の誉れ高いファースト「Records Are Like Life」に続くセカンドです。.
デビュー作にして大傑作「Records Are Like Life」(1971年)など、知的で凝ったプロダクションで知られる個性派SSW。このアルバムはアリフ・マーディンのプロデュース。その成果は「I Wanna See You Dance」のようにソウルフルなディスコナンバーに表れます。一筋縄ではいかないポップ感覚ですが、メロディに対する美意識が高く、引き込まれます。.
アルトマンの映画「ナッシュヴィル」で歌った自作曲「I’m Easy」のヒットがきっかけで歌手デビュー。正直言って俳優さんのレコードとは思えないほど、クオリティの高い逸品。アルバムタイトルは「忘れ物取扱所」の意味。それにひっかけて両面をLost SideとFound Sideで構成。それとも失意と希望とのダブルミーニング? 思わず胸をギュッと捕まれてしまいました。フリートウッズ「Mr.Blue」やビートルズ「Rain」のカヴァーもさりげなく素敵だし、Found Sideの3曲目「Love Of The Blues」のジャズっぷりにメロメロ。.
アレッシーの双子の兄弟が在籍していたグループのセカンドにしてラスト。なにしろ最高の70sポップ! アープ・シンセサイザーが颯爽とかけぬけるアコースティック青春ポップの傑作。「Blonde」のとろけるような甘さ、「Can't Live This Way」の疾走感、最高です。かつては”早すぎたネオアコ”と言っていましたが、さらに時代が一回りして、今はもっとしっくりします。最高!.
トニー・コジネクやブライアン・プロズローなどと並び称されるべきギミカルなポップセンスを持つSSW。彼のファースト「Records Are Like Life」に感動した人には是非オススメの、ひんやりとした知性が前面に出たアルバム。かわいらしいひねくれポップ「Keep The Light Burning」にイチコロなのです。「Sing」もナイス。過小評価はもったいない! .
アイドル的な美貌を持った3人の男性ソングライターによるカラッとしたパワーポップ/シティ派グループ。コーラスはハーモニー・ポップ寄りと言ってよく、実際、そのサウンドは同時代のUK勢とも通じる良さがあります。「A Game Called We're In Love」なんかはクリス・レインボウやパイロットみたい。ストリングスアレンジはニック・デカロ。.
サード・アルバム。習作的な匂いがぬぐえなかった前2作から脱し、トータル的な完成度が一段と高まりました。決して上手いと言えない歌なのですが、このアルバムの頃の彼の歌い方は、とても切なくぐっと迫るものがあります。不思議なコードでファンクする「All Night Show」とか、同時期のアル・クーパーのソロ作にも近い雰囲気かもしれません。.
ロックミュージカル「Jesus Christ Super Star」に出演経験がある俳優兼シンガーなのですが、70年代のソロはどれも知的な香りのするコンセプチュアルなSSW作品。アルゾ的な雰囲気もある「When I'm Yours」やアコースティックスイングな「Someone’s Rocking My Dreamboat」とか意外に驚いていただけるのでは? ブリティッシュ・ポップとか好きな人にもお勧めします。.
ファーストアルバム。リチャード・ティー、ウィル・リー、スティーヴ・ガッドらNYのトップ・ミュージシャンたちを従えて、ナイーヴな青年の心模様を描き出しています。タイトル曲あたりの都会的なグッドタイム感も人気の秘密です。ジョン・ピザレリみたいなスイング・ナンバーB-3「Straighten Up And Fly Right」も最高! .
収録曲・データ
【曲目】'71 / Regina / So Many Sides / As The Time Flies // Complicated Times / I Know, You Know / Straighten Up And Fly Right / Parents / Shining In You
【曲目】Love On The Airwaves / The Runaway / Every Little Teardrop / Had To Fall In Love / Street Boys // Never Give Up On Love / Dude In The Dark / Head Talk / Call For The Captain / It Only Hurts When I Laugh