1930年代からビング・クロスビーやベニー・グッドマンの裏方として活動する傍ら、独自の美意識に基づくシンプルかつストレンジな作品をポツリポツリと発表している才人ピアニスト。このAtlantic盤も強力です。カヴァーに交えた自作の放つ不思議な浮游感は未来的。自ら歌う多重録音コーラスの「Ridin’ Thru The Rye」にビックリ仰天。独創的なジャケットデザインははバート・ゴールドブラット。.
近年は「Love Theme From Spartacas」の名演ばかりが取り沙汰されるユセフ・ラティーフですが、常に時流に媚びずに、それでいてしっかりとコンテンポラリーという知性派です。このアルバムもアンビエント/スピリチュアルな方向性とソウルジャズ的な曲が同居。なかなか彼以外にはあまりない世界観だと思うのです。.
収録曲・データ
【曲目】Come Sunday / The Hump / Opus Pt. I / Opus Pt. II / This Old Building // Prayer / Sunset / His Eye Is On The Sparrow / Destination Paradise
AORの世界になくてはならない最高のクリエイター。ソロアルバムとしてはこれがセカンド。時代のまっただなかでトップを張っていた人のサウンドですね。自身がサントラを手掛けた「St. Elmos Fire」のテーマ曲のリアレンジ版などインスト中心の内容で、ヴォーカル曲は2曲のみですが、オリヴィア・ニュートン・ジョンとのデュエットでヒットした「The Best Of Me」が際立ちます。.
AORファンはご注目! あのグーギー&トム・コッポラが全面参加したハービー・マンによるトロピカルディスコ/ソウルアルバムです。タイトな演奏で、良質ディスコに仕上げているのは流石。アーノルド・マッカラーが歌う絶品トロピカルグルーヴ「Once I Had A Love」や、グーギー・コッポラの極上メロウヴォイスが聴けるバラード「You Are The Song」も良いですねぇ。.
映画「ビヨンド the シー」の中核を成していたエンターティナー時代後期の1枚。ブロードウェイミュージカルからの人気ナンバー集で、タイトにアレンジした「Mame」が、ここからヒットしています。A面が余裕でスインギー。「Don't Rain On My Parade」など、良いメロディ、良い歌、良いアレンジ!.
3曲を除いた、大半をチャーリー・カレロがプロデュースしたNY系女性SSWの素晴らしい作品。うるわしい美貌とつややかな色香がにじむ声を、きめ細やかでファンキーなアレンジが彩ります。しっとりとした曲でもぐいぐい引き込まれる魅力あり。ビートルズ「All You Need Is Love」は、なんと16ビートに! こんなに気持ちのいいダンスチューンになるなんて! ノーザンソウル風シャッフル「Stop」は、ローラ・ニーロのファンも好きになりそう。.
収録曲・データ
【曲目】Love Is / I'm Hypnotized / Do You Want To Be A Dreamer (Dream On) / Time Has A Way (And It's Getting Better) / All You Need Is Love // Just For Tonight / Stop (And Look Around) / Save Me ( I'm Falling In Love Again) / I'm Going To Make It Without You / As Long As There's Music
Atlantic移籍後の1作目。セールス的にやや低迷したCapitol時代を経て、心身ともに初心に帰ることを意識したようなタイトル曲が印象的。サウンドも70年代の前半に近いシンプルなものになっています。また彼女自身が作詞も手がけている曲が多いことも本作の特徴でしょうか。「Life Without Love」は、元夫ジェリー・ゴフィンと実娘ルイーズ・ゴフィンの提供曲なんですね。.
タイトル曲は「8時だよ! 全員集合!」で人気だった「ドリフの早口言葉」の元ネタです(推薦したのはソウルマニアの志村けんだったと言われています)。それだけのアルバムではないですよ。マッスルショールズの強者たちも健在の、ハードヒットなファンクソウル満載。その「Don't Knock My Love」のパート2(インスト)もかっこよすぎ!.
アーシーなブロウを響かせるサックス奏者クラレンス・ホイーラー率いるファンクジャズ・コンボ。デビュー作は地元のシカゴ録音でしたが、セカンド・アルバムとなる本作ではニューヨークに進出。ギターでエリック・ゲイルが客演。良い助演をしています。「We've Only Just Begun」あたりで、メロウさを兼ね備えた魅力が出てきました。.
フィラデルフィアのシグマスタジオで録音された傑作!ほぼ全てがギャンブル&ハフのコンビによる書き下ろし。もちろん演奏は後のMFSB! ローラ・ニーロ「Gonna Take A Miracle」に先駆けること2年、スモーキーヴォイスの女王が繰り広げる珠玉のフィリーソウル。「Dusty In Memphis」も重要盤ですが、こちらもマストです。.
ジャズ歌手としてデビューしたColumbiaを離れAtlanticに入社してからはソウル一筋で行くと思われたアレサですが、デヴィッド・ニューマンのビッグバンドをバックに、こんなジャズソウルのアルバムも制作しています。異色はグレン・キャンベル(というかジョン・ハートフォードの)「Gentle On My Mind」。このジャズアレンジはすごい! ボブ・リンドの「Elusive Butterfly」のアレサ版にも昇天! .
近年の日本ではモータウン時代の「It’s A Shame」が有名曲になりましたが、フィリーに拠点を移した70年代も大ヒットを連発しました。前作からリードで加入したフィリップ・ウィンのソフトな味のヴォーカルと、トム・ベルがプロデュースしたゆったりとしたフィリー・グルーヴを堪能できます。このアルバムからもタイトル曲と「I’m Coming Home」が全米トップ20入りしました。.
【曲目】Witchcraft / I’ll Never Be Free / The Lady Sings The Blues / Come Rain Or Come Shine / When Sunny Gets Blue / How Little We Know // I Hear The Music Now / Baltimore Oriole / Just In Time / Like A Woman / Skyscraper Blues / You Don’t Know What Love Is
UK出身ながら世界的な成功を手にしたブルーアイドソウル・バンドのAtlantic最終作。当時最先鋭の音作りを行なっていたバハマのコンパスポイントスタジオでのレコーディングで、歯切れのいい洗練されたサウンドを作り出しています。レゲエ風味アレンジの「Walk On By」や「When You’ll Be Mine」はアメリカよりもむしろイギリスでダンスヒットしました。もともと彼らの本国はイギリスなので凱旋的!.
アレッシーの双子の兄弟が在籍していたグループのセカンドにしてラスト。なにしろ最高の70sポップ! アープ・シンセサイザーが颯爽とかけぬけるアコースティック青春ポップの傑作。「Blonde」のとろけるような甘さ、「Can't Live This Way」の疾走感、最高です。かつては”早すぎたネオアコ”と言っていましたが、さらに時代が一回りして、今はもっとしっくりします。最高!.
世界的ブレイクのきっかけとなったサードアルバム。キャッチーなファンカラティーナ〜ラテン風ダンスナンバーが満載! 大ヒットした「Don't Blame It On That Girl」はもちろんのこと、ノーザンソウル風「Jack Of Clubs」も最高! ラテンの肉感的な感覚と、メタリックなニューウェイヴ感覚が見事に合体した「Wap Bam Boogie」も格好良いですよ。.
収録曲・データ
【曲目】Don't Blame It On That Girl / Nervous / Slide / Say It's Not Too Late / Wap Bam Boogie / Don't Blame It On That Girl (12" Mix) // Good Times / R & B / Hanging On / Jack Of Clubs / Indigo / Good Times (Miami Mix)