フィリーの重鎮として円熟の境地に差し掛かりかけた時期ですが、ここからもちゃんと全米4位のメジャー・ヒット「Used To Be My Girl」が生まれています。しっとりとした聴かせどころと、ディスコ対応もバッチリの現役生。70年代後半にも彼らの黄金時代があったこと覚えておいてほしいです。.
Use To Be My Girl.
This Time Baby.
Cry Together.1980年代を迎えて社会もフィリーソウルも新たな方向に向かうべき。そんな思いがタイトル曲には込められているように思います。フィリーソウルの屋台骨を支えてきた彼らとギャンブル&ハフによる、フィリーの伝統を踏まえつつ発信した新時代へのステートメント。.
To Prove I Love You.
You’re The Girl Of My Dreams (Sho Nuff Real).
The Year 2000.アメリカでフィリーソウルをポップチャートにも多く届けたという意味では、スピナーズはとても重要なグループ。このアルバムからも「The Rubberband Man」が全米2位の大ヒットに。この時期のリードシンガー、フィリップ・ウィンの軽やかで、なおかつソウルフルなヴォーカルが受け入れられていたのも大きいんでしょうね。ポップ、ソウル、ディスコのバランス感覚も絶妙。.
The Rubberband Man.
Wake Up Susan.
Now That We’re Together.バンド名と、ちょっとおどろおどろしいジャケットで腰が引けてしまいそうですが、ご心配なく。これぞ70年代フィリーソウルの名盤として名を残す連中なのです。ソウルフルな女性ヴォーカルと高揚感あふれるサウンドという、フィリーソウルの約束をきちんと守った理想形。快感と情熱と切なさに身を任せてください。.
I'll Do Anything For You.
Ask Me.
Good Things Don’t Last Forever.これまでプロデューサー、ソングライターとして全面的に関わりながらも、自分たちの名前を前面に出すことはなかったギャンブル&ハフ・コンビが、あえてその名前で勝負した78年のアルバム。ヒット曲という意味では全盛時を過ぎてしまっているかもしれませんが、今聴くと、このゴージャスでシルキーなソウルグルーヴに遜色はまったくありません。セールス的には芳しく無かったので、意外と見つけにくい1枚です。.
Use Ta Be My Guy.
To Be In Love.
Dance With Me Tonight.フィリー・ソウルの人気娘たち。日本語で歌った「にがい涙」などのイメージが強いかもしれませんが、その後も彼女たちは自分たちのスタイルでいいアルバムを出し続けています。フィリー歌謡的なイメージからいったん離れて彼女たちの歌を聴いてみてください。ボズ・スキャッグス「We’re All Alone」のカヴァーもあり!.
People With Feeling.
We’re All Alone.
Just Leave Me Alone.フィリーソウルの名グループとして70年代に数々のヒットを放った彼ら。3代目リードシンガー、ジョン・エドワーズ時代の名作とされる本作はNY録音で、マイケル・ゼイガーのプロデュース。コンテンポラリーなサウンドを求めた彼らの皮膚感覚での判断が成功しています。サム・クックのカヴァー「Cupid」は全米4位の大ヒットに。ウランダ・マックローとデュエットした「Heavy On The Sunshine」もよいですね。.
Cupid.
Heavy On The Sunshine.
I Just Want To Fall In Love.R&B/ジャズの両面で60年代からのキャリアを誇るベテランシンガーのルー・ロウルズのフィリー詣。ギャンブル&ハフ作の「You’ll Never Find Another Love Like Mine」が全米2位の大ヒットとなり、見事にこの路線は成功しました。踊りまくるファンキーさとはまた違った大人の表現がたまりません。.
You’ll Never Find Another Love Like Mine.
From Now On.
This Song Will Last Forever.60年代に「Expressway To Your Heart」のヒットを放った彼ら。ギャンブル&ハフがプロデュースした極上フィリーソウルといったところでしょう。名盤として誉れの高いサードアルバムからのシングルカット。歌心が十分に伝わるバラードナンバーです。モノラルミックスはDJ盤のみ。.
Lover To Me.フィリーソウルの大名盤と評価されている彼らのファースト・アルバム「The Ebonys」からのシングルカット。アルバムの終盤に登場したスケールの大きなバラードです。彼らの大得意なスタイルでした。.
I Believe.フィリー・ソウルの立役者ギャンブル&ハフが主宰していた Neptuneレーベルに唯一のアルバムを残す黒人男女4人組。フィリー版のフィフス・ディメンション〜フレンズ・オブ・ディスティンクションを狙ったポップ・ソウル・アルバム路線で売り出されたようです。「Feeling Good」「Spinning Wheel」のカヴァーや、トム・ベル&ボビー・マーティンが提供した「If You Show Me The Way」などに垣間見えるラテン・ジャズなタッチが新鮮です。バカラック・メドレーも◎。.
Feeling Good.
If You Show Me The Way.
Tribute To Burt Bacharach.フィリーソウルがディスコへと変貌を遂げていった時代を体現した女性トリオコーラス。フィリーサウンドの職人3人がチームを組んだベイカー=ハリス=ヤング・プロダクションで、もちろんレコーディングはシグマ・サウンド。この時期のディスコならではの高揚感と、フィリー伝統の曲の良さ!.
Gamble On Love .
Love Having You Around.
Let No Man Put Asunder.1972年の大ヒット「Me And Mrs. Jones」の大ヒットでよくもわるくもバラード歌手のイメージがありますが、実際の彼はジャズのセンスもあり、ファンクナンバーも自在にこなします。彼の魅力をフィリーソウルのフォーマットでもっともよく体現しているのは、じつはこのあたりのアルバムではないでしょうか。ギャンブル&ハフのプロデュース。.
July, July, July, July.
Be Truthful To Me.
When It’s Your Time To Go.フィリーソウルの裏方にしてサウンドの中核を担う最強のミュージシャンたちによるインストプロジェクト第二弾。「Get Down With The Philly Sound」「Ferry Avenue」など、フィリー讃歌であると同時にメロウで爽快なグルーヴは世界に通じるものだと痛感させてくれます。WARのカヴァー「Smile Happy」のたそがれたグルーヴも素晴らしい!.
Get Down With The Philly Sound.
Smile Happy.
Ferry Avenue.かつてロックミュージカル「ヘアー」の黒人キャストとして脚光を浴びたシンガーです。歌唱力はお墨付きですので、あとは良いスタッフに恵まれれば。このアルバムはボビー・イーライがプロデュースしたフィリー流で心地よいです。「Expressway To Your Heart」の80sなアレンジのリメイクもあり。.
Expressway To Your Heart.
Now.
Heart To Heart.フィラデルフィアのシグマスタジオで録音された傑作!ほぼ全てがギャンブル&ハフのコンビによる書き下ろし。もちろん演奏は後のMFSB! ローラ・ニーロ「Gonna Take A Miracle」に先駆けること2年、スモーキーヴォイスの女王が繰り広げる珠玉のフィリーソウル。「Dusty In Memphis」も重要盤ですが、こちらもマストです。.
Lost.
Bad Case Of The Blues.
Let’s Talk It Over.1968年リリースの傑作「Back On Top」のリイシューです。ジョージ・カーのプロデュース、リチャード・ティーのアレンジ。歌良し、曲良し、グルーヴ良し。60年代ノーザンソウルの魅力を集約したような一枚です。何故か擬似ライヴ形式になっており、曲の合間に歓声が入りますが、そのウソっぽさも含めて多幸感があります。最高の「I'm So Glad I Found You」の前には、どんな気持ちも晴れますよ!.
I’m So Glad I Found You.
Just Another Guy.
Look Over Your Shoulder.近年の日本ではモータウン時代の「It’s A Shame」が有名曲になりましたが、フィリーに拠点を移した70年代も大ヒットを連発しました。前作からリードで加入したフィリップ・ウィンのソフトな味のヴォーカルと、トム・ベルがプロデュースしたゆったりとしたフィリー・グルーヴを堪能できます。このアルバムからもタイトル曲と「I’m Coming Home」が全米トップ20入りしました。.
Mighty Love.
I’m Coming Home.
Ain’t No Price On Happiness.「Tighten Up」のアーチー・ベル&ザ・ドレルズも、すっかり成熟した70sフィリーソウルに。A-1「Let's Groove」のイントロでは、懐かしの「Tighten Up」調の煽りMCが登場。気分を盛り上げてくれます。サヴァンナ・バンド風のメロウ・ノスタルジアが効いた「I Could Dance All Night」が火照った体に染み渡ります。.
Let's Groove.
I Could Dance All Night.
The Soul City Walk.フィリーソウルを60年代からギタリスト/アレンジャーとして支え続けた職人ギタリストのファースト・ソロです。リズムやストリングスのアレンジを前面に出し、自分は決して出しゃばらない。ストイックなセンスが結実した感じ。70年代のフィリーソウルへの深い愛を感じさせるサウンドです。.
In Serch Of Peace Of Mind.
(I) Just Don’t Want To Be Lonely.
I Wish.フィリーソウルの屋台骨を半世紀以上にわたって支え続け、2019年にキャリアを終了したオージェイズ。70年代は彼らの絶頂期。フィリーのしゃれたサウンドに身を任せていても歌から気骨が伝わってくるのが彼らのよさです。盟友ギャンブル&ハフ、新世代の才能マクファーデン&ホワイトヘッド、そして彼ら自身のプロデュース。「We’re All In This Thing Together」はサヴァンナ・バンドのフィールもあってすごくいいです。.
Travelin’ At The Speed Of Thought.
We’re All In This Thing Together.
Work On Me.フィリーソウルのなかでもディスコでの人気を目指したグループ。75年のファーストアルバム以前にもシングルが数枚あり、これもそのひとつ。シンプルな反復を基本としたパーティーファンクなんですが、細かいところに気が利いてます。.
Love Shop.
The Big Hurt.もともとは69年にBellでリリースされていたシングル。「Back Stabbers(裏切者のテーマ)」を大ヒットしたので、再リリースされた盤です。A面の作曲/プロデュースはジョージ・カー。つまり厳密にはフィリーではなくニュージャージー・テイスト。もともとは69年にBellでリリースされていたシングルを。B面はH・B・バーナムの作曲/プロデュースで、こちらも反戦ニューソウル風ドラマチックな展開。よく見ると「OJay’s」の綴りが違ってますね。.
Don’t You Know A True Love.
Peace.1973年のファースト・アルバム「The Ebonys」をジャケットとタイトルを変更してのリイシュー盤ですが、おそらくオフィシャルではないと思われます。もちろん内容はフィリーソウル名盤中の名盤です。フィリーならではの洗練されたサウンドと力強いハーモニーが合わさった、つまり日本でもっとも好まれるタイプのソウルなのです。.
Hook Up And Get Down.
Sexy Ways.
I’m So Glade I’m Me.60年代からキャリアがありますし、「It’s A Shame」の人気が日本では高いですが、デトロイトからフィリーに拠点を移した70年代のほうがむしろ大きな成功を手にしたグループでした。この曲も全米11位まで上昇。新リードシンガー、フィリップ・ウィンの切なくもさわやかな歌声がフィリーサウンドにばっちりマッチしてます。.
One Of A Kind (Love Affair).
Don’t Let The Green Grass Fool You.