もともとアトランタのローカル・グループだった若者たちを、デニス・ヨストの美声でバディ・ビューイ&ジミー・コブの楽曲を聴かせるためのプロジェクトにしたというのが、クラシックス・フォー。さらにデニスの存在を前に押し出した時期のアルバムです。B.J.トーマスにも通じる味わいの良質ポップス/ブルーアイドソウルが詰まっていますよ。「We Miss You」や、そのB.J.も歌った「Most Of All」など聴かずに済ますのは惜しいです。.
【曲目】Disco (Where You Gonna Go) / I Think I´m Fallin´ / Blue Lady / Rainbow Girl / Just Another Music Man // My Baby Is A Lady / One More Saturday Night / I Don´t Wanna Lose You (For My Life) / Rock And Roll Lady / Happy
ジェリー・ロスがプロデュースした東海岸系の素晴らしいブルーアイドソウル・バンド! スカ的なリズムを採り入れた「I've Been Hurt」「May I」がヒット曲です。オリジナルより軽快な仕上がりな「Soulful Strut」や、猛烈なグルーヴの「Touch Me」(ドアーズ)、グリニッチヴィレッジ系シャッフルの超名曲「Are You Ready For This」あたりは、ダサいルックスを裏切る出来映えです!.
60年代イギリスのモッド・シーンきってのいい声。ロッド・スチュワートやスティーヴ・ウィンウッドが有名になる前は、まず彼の時代がありました。60年代後半にイギリスでリリースした2枚のアルバム「LetThe Heartaches Begin」(68年)と「Wait For Me」(69年)をアメリカでは2枚組にまとめてリリース。スタンダード中心の前者、同時代のロック/ソウルヒットを歌った巧者の組み合わせで、彼のキャリアをこの時点で総括した趣向です。.
「ふられた気持ち」以前。黒人たちが彼らのあまりのソウルフルな迫力に「お前たちのことを認めたぜ、ブラザー!」(すなわちライチャス・ブラザーズの語源)と叫んでいた時代のアルバムです。これがセカンド・アルバム。レイ・チャールズがふたりいるような「This Little Girl Of Mine」のモーレツさにぶったまげますね! こんな時代の彼らこそ、今体験されるべき!.
収録曲・データ
【曲目】Baby, What You Want Me To Do / My Tears Will Go Away / Fannie Mae / I Just Want To Make Love To You / Something's Got A Hold On Me // This Little Girl Of Mine / Try To Find Another Man / Night Owl / Bring Your Love To Me / For Your Love
1971年の全米4位の大ヒット「Don't Pull You Love Out(恋のかけひき)」で知られるトリオ。ソングライター・コンビのランバート&ポッターが目指した70年代型Dunhillサウンドの理想はおそらく彼らにあったと思います。目立つヒット曲がないためスルーされがちなセカンド・アルバムですが、タイトル曲をはじめ男のせつなさをグッドメロディに落とし込んだ最高のブルーアイドソウル・ナンバー多数です。「明日に架ける橋」と「君の友だち」のミックスカヴァーもいい!.
クリーヴランド出身のガレージバンドですが、ブルーアイドソウル感覚が強いのが特徴。コーラスにもソウルグループへの憧れを感じます。このセカンド・アルバムは、カヴァーの選曲も含めとりわけその要素が強いのではないでしょうか。デビューヒット「Time Won’t Let Me」以上のヒットには恵まれませんでしたが、ちょっと気にして聴いてほしいです。.
たとえばキング・ハーヴェストの「Dancing In The Moonlight」とかと並ぶ、シティポップ/70sブルーアイドソウルの名曲として名高い「How Long」収録のアルバム。ほとんどの曲を書いたポール・キャラックの資質が全開で、あらためてそのソウル度数の高さに驚いているところです。知的なユニットになってしまう前のスティーリー・ダンとも通じる部分も発見。.
ん? これはDel-Fiにもアルバムの西海岸のサーフィン・パーティー・バンドと同じ? もともと匿名性が高いというか、匿名であることを前提としたプロジェクトなので、名前も流用されます。要するにパーティーを景気良く盛り上げてくれるやつら! モッドなR&Bに突っ込んだ傑作です。キャピトルズのカヴァー「We Got A Thing That’s In The Groove」が、鋭さ倍増で最高!.
ブルーアイドソウル・グループ、イソップズ・フェイブルズの元リードシンガー。じつはこのアルバムも、バンド名義のセカンドとして1972年にカナダなどでリリースされたのがオリジナルでした。アメリカでは当時はリリースされず、5年を経て突如陽の目を見たのでした。なので77年といいつつディスコなどの要素はなく、60年代ソウルを昇華したアーリー70sファンキーロックです。ラテン風味を加えた「Ain’t That Peculiar」など、チカーノソウル・ファンにも聴いてほしい隠れた名作です。.
【曲目】Sailfish / Still I Wonder / You / Lookin' For A Girl / Get It Straight // I Know You're In There / Sonya / I Can't Leave The City / All The Time / Faded Satin Lady
もともとはジェリー・ロスの後押しでデビューしたブルーアイド・ソウル・グループ。2枚あるアルバムは何故かどちらも「The Mob」というグループ名のみ。自分たちのサウンドを体現したタイトルはグループ名だけという自負があるんでしょうか。本作が4年ぶりのセカンドにしてラスト。プロデュースはボーンズ・ハウ。デビュー当時よりもぐっとメロウ度ファンク度ともに増した音になってます。ネッド・ドヒニーの「Get It Up For Love」やバリー・マン作「When You Get Right Down To It」などカヴァーも最高。.
収録曲・データ
【曲目】All The Dudes Are Dancing / Get It Up For Love / S.Y.A. / Hot Music / Rock And Roller // Can't Stop This Love Song / When You Get Right Down To It / Magical Lady / Just One Good Woman / Who's Foolin' Who?
【曲目】Hearts Are Trump / Don’t Come Back / Havin’ A Good Time / Lockin’ Up My Heart / Save Me Baby / Miss Daisy De Lite // Little White House / Jim Dandy / Bristol Stomp / You Can’t Sit Down / Betty In Bermudas / 36-22-36
イリノイ州で結成されたヤングなブルーアイドソウル・バンド(メンバーのひとりは黒人)。これが彼らのデビュー・アルバム。勢いのいいオープニングナンバー「Step Out Of Your Mind」が全米24位まで上昇し、その後の成功の足がかりに。日本ではソフトロックの括りで紹介されることも多いですが、彼ら演奏もうまく、ファンキーさもかなりのもの。のちにこのバンドが母体となって生まれたのがルーファスです。.
ラスカルズの中心だった彼のソロ3作目。Bearsvilleでの前2作でのロックっぽさに比べ、素直にホワイトソウルに近づいた傑作です。ウィル・リー、スティーヴ・ジョーダンら、NYのスタジオミュージシャンが作り上げる、都会的なグルーヴが全編を覆う心地良い一枚。「Good To Have Love Back」「Castles In The Air」や「Dancin’ The Night Away」あたりの爽快なAORサウンドに心奪われます。60年代から真性ブルー・アイド・ソウルを歌い続けてきた彼の豊潤な音楽センスと歌声は、やはり無視できません。.
スウェーデンのミッチ・ライダーかエリック・バードンか!1962年にレコード・デビューして以来、エネルギッシュな歌唱を武器に、今日に至るまで活動を継続しているベテラン。男気ソウルを北欧の地で追求した愛すべき男、ジェリー・ウィリアムスの傑作アルバムです。シャーリー・エリスの「The Name Game」を男性シンガーがカヴァーしてるのは超めずらしいですし、オリジナルのグルーヴをさらにヒートアップされた最高アレンジ! ちょいと猫背気味にシャウトする彼のソウルにしびれてください! 名門Chessのインターナショナル部門からのリリースというのもレア!.
収録曲・データ
【曲目】Fa Fa Fa Fa / Come On Home / The Name Game / It Beats Me / Youve Got Your Troubles // Let's Spend The Night Together / He'll Have To Go / 1-2-3 / (I Feel Like I'm) On Top Of The World / Just A Lttle Bit Of You
フォー・シーズンズ的な東海岸ドゥーワップ/ポップスと、R&Bテイストのブルーアイドソウル的なフィーリングを兼ね備えたオハイオ州シンシナティの名グループ。これが唯一のオリジナル・アルバムです。カヴァー中心の内容ですし、すでに発売時はサイケ全盛で時代遅れ感もあったのですが、愛すべき内容です。「Talk To Me」「Then You Can Tell Me Goodbye」(全米6位)「Maybe」のA面後半のバラード3連発で昇天確実。ノーザンソウルな「I Still Love You」もナイス! あまり見かけないUK盤。.