初期ビーチ・ボーイズに採って、重要な要素のひとつがカーソングでした。オリジナル・アルバムとしては通算4作目にして、全曲カー・ソングで統一された初めてのアルバム。タイトル曲や「409」など景気のいいナンバーが充実ですが、ブライアンのソングライティングがついに全面開花した時期だけに、バラード「Ballad Of Ole’ Betsy」も素晴らしいです!.
【曲目】Stop Look Around / Moonbeams / Belle Of The Ball / Everybody Knows My Name / Streets Of Love // Spark Of Me / My Old Radio / Precious Love / I Don't Like It / I Had A Dream / Here I Go Again
オランダで録音されたという話題性だけでなく、リッキー・ファター、ブロンディ・チャップリンらを加え、ツアーに対応した演奏力とハーモニーを強化。内容も非常に落ち着いた雰囲気で深みのあるアルバムです。名曲「Sail On Sailor」は、そのくぐもったムードが今聴くとハマります。デニスの歌う「Only With You」も忘れがたいです。ボーナス7インチも付いてます。.
「Pet Sounds」前夜、Capitolからライブアルバムを要求されたブライアンが考え出した苦肉の策、それはレコーディングスタジオを開放し、家族や友人たちを招いてホームパーティー形式の“ライブ”を実況録音することでした。ビートルズ・ナンバーが3曲選ばれていたり、ブライアンの意識していた当時の状況が感じ取れる側面もあります。「Barbara Ann」がヒットしましたが、文句無くコーラスが美しいのは「There’s No Other (Like My Baby)」。.
本作のテーマはLAからメキシコへ越境を試みるカントリー・ボーイになりきること。アウトローなカントリー風味と音響的な実験性の融合した世界観は異色。でもあらためて聴き返すと、イクイノックス・プロダクション作品らしい緻密なコーラスやアレンジに耳を奪われます。ちなみにここに収録された「Down In Mexico」はブルース・ジョンストンとの連名でシングルカットもされています。ソロのセカンド作。.
収録曲・データ
【曲目】Fire In A Rainstorm / L. A. To Mexico / High Rollers / Down In Mexico / Take It To Mexico // Freeway Close / Rebecca / Rosarito / So Right Tonight / Card Game
ブライアン・ウィルソンが一時的に復帰したアルバム「15 Big Ones」。半分はカヴァーのアルバムでしたが、その中でも際立っていたブライアンの自作曲をカップリングでシングルカットしたのがこちら。B面の「Had To Phone Ya」は、スプリングのダイアン・ローヴェルも作曲に参加。この曲、スプリングのヴァージョンも、とてもよいのです。70年代中期のビーチ・ボーイズのウォームな良さが出ています。.