ブギウギ〜スイングビッグバンドの時代を生きたベテラン・トロンボーン奏者とピアニストが、あの時代のジャズのワイルドさをもういっぺんプレゼンしようぜと企画したアルバム。年寄りくさくなんかない、ハツラツとした気概にあふれています。「Beat Me Daddy, Eight To The Bar」で歌うのはバンジョー奏者クランシー・ヘイズ。.
ビッグバンドジャズの雄エリントン。彼の作り出すアンサンブルで、ベイシーやウディ・ハーマンなどアメリカを代表するあらゆるビッグバンドの十八番曲を塗り替えてしんぜましょうという企画盤です。豪快でたくましく、美しく、時にエキゾティック。他人様の名刺を借りても自分の個性が否応なく滲み出ますね。自身の十八番「Don’t Get Around Much Anymore」でさえ、あらたな表情にしています。.
ビッグバンドジャズの可能性を革新し続けたドン・エリス。同名タイトルでエドガー・ウィンター・グループにも人気アルバムがありますが、こちらのほうが先。荒ぶるソウルジャズ「A New Kind Of Country」はかっこいいし、ギル・エヴァンス的なクールさもあり。正直、評価が低いのが納得できませんね。.
【曲目】Opus 1 / Skyliner / String Of Pearls / South Rampert St. Parade / John Silver / Intermission Riff // Jumpin’ At The Woodside / Oh Lady Be Good / Don’t Get Around Much Anymore / Jersey Bounce / Harlem Nocturne / Apple Honey
United Artists Jazzシリーズのアルバムは内容、アートワーク共に全部持っておきたいハイクオリティ! 黒人オルガン奏者とオリバー・ネルソンのビッグバンドによる、黒くて構築的でアイデア豊かな“ソウル・ジャズ”です。オープニングを飾る「A Taste Of Honey」から目が覚める思い。レイ・バレットのコンガが全体を力強く鼓舞しています。ジャケットに描かれた少女は、のちに「The Knack」に主演するリタ・トゥシンハムがモデル(映画「A Taste Of Honey」で英国アカデミー新人賞を受賞)。.
イギリスのコンポーザー/アレンジャー、ジョニー・スコットがロンドンをテーマに構成したビッグバンド・スイング・アルバム。実力者スタジオ・ジャズマンたちの豊かな演奏に、上品かつモダンなアレンジでお送りするサウンドスケープ。ロンドンのウェストエンドにある劇場街の名門パレス・シアターで「Sound Of Music」を見て来たカップルを写したジャケットが、また気分をいっそう盛り立ててくれます。ラストの「London Bridge Is Falling Down」でビックリ!.
収録曲・データ
【曲目】Let’s All Go Down The Strand / They’re Changing Guard At Buckingham Palace / Chelsea Bridge / Knocked ‘Em In The Old Kent Rod / The Trees In Grosvenor Square / Limehouse Blues // London By Night / Greek Street, Soho / A Nightingale Sang In Berkeley Square / Covent Garden Starts Early / Springtime In Piccadilly Circus / London Bridge Is Falling Down
60年代の若い世代の気分をよくわかっているイギリスの名アレンジャー、ジョン・キーティング。ダイナミックなロックビートとブラスできめたMid60sロンドンな一枚。猛烈にダイナマイト感覚の「The Preacher」や「Ticket to Ride」、華麗に舞う「Wives and Lovers」など、コントラストの強いメリハリあるサウンドがナイス! 隠し味に現れるジャズ味がヒップで最高です。.
収録曲・データ
【曲目】The Preacher / Swing Low Sweet Chariot / Hey Girl / Cast Your Fate To The Wind / On Broadway / The Chihuahua // Ticket To Ride / Wives And Lovers / Spanish Harlem / Bee-Bom / You’ll Never Get To Heaven / My Kind Of Girl
【曲目】Listen / Speak Low / Baghdad Blues / Serenata / The Engulfed Cathedral / Samba De Orfeu // Brave New World / For All We Know / Paris / The Sacrifice / Everything Happens To Me / Night In Ancient Babylon
映画音楽も数多く手がけるアレンジャー/コンダクターの激モッドなビッグバンド・アルバム。これほどダイナミックな「Yeh Yeh」のカヴァーは他には聴いたことはありません。スインギン・ロンドンへのアメリカからの回答、それがこのアルバムの核です。「It's Not Unusual」「Downtown」「Satisfaction」「Spanish Flea」など強力選曲。.
収録曲・データ
【曲目】King Of The Road / Hang On Sloopy / Yesterday / It’s Not Unusual / Ka Boom-Boom / Goin’ Out Of My Head // Downtown / Yeh, Yeh / Satisfaction / You’d Better Come Home / Cover Me / Spanish Flea
おお、ビッグ(マーチング)バンドでディスコ! のっけの「Cuban Street Song Disco」(テオ・マセロ作)で一発KO! B面の「Copanabana」〜「Bacchanal」の強烈な2連発もすごい。四つ打ちビートにまばゆいブラス隊が乗っかって行くのは快感そのもの。楽天的なラテン味もミソ。のんきに「素顔のままで」をカヴァーしてるのもご愛嬌。夏の暑い夕暮れには「How Deep Is Your Love」も! 後半に行くほどメロウになるこの展開、くう〜、たまりませんわ。.
収録曲・データ
【曲目】Cuban Street Song Disco / Call Me Irresponsible / Just The Way You Are / How Deep Is Your Love / Z.Z.’s Blues // Annie’s Song / Copacabana / Bacchanal / Send In The Clowns / You Light Up My Life
【曲目】Almost Like Being In Love / Danke Schoen / Rose Of Washington Square / Pearly Shells / On A Clear Day / Heart // The Shadow Of Your Smile / Mame / Chanson D’Amour / Downtown / Who Can I Turn To / Bourbon Street Parade
60年代は各レコード会社から、音質にこだわったシリーズが出ていました。本作はシャープでアップテンポなビッグバンド・ブラス。目まぐるしくもかわいらしい「Buzy Bizet」は「カルメン」をアレンジしたもの。「April In Portugal」「Donkey Serenade」などパーカッシヴなトラックがオススメです。.
グレン・ミラーに並々ならぬ恩恵を受けて育ったヴォーカリストたちとサックス奏者が一同に介し、モダンなポップ・ヒットをグレン・ミラー・ビッグバンドのスタイルで解釈したナイス・アルバム。テックス・ベネキーとモダネアーズが歌う「Long Tall Texan」レイ・エバールが歌うバカラック・ナンバー「Wives And Lovers」も良いし、インストでは小気味よくスイングする「Java」を推薦!.
スタン・ケントンが1943年にCapitolと専属契約を交わす直前の数年に在籍したDeccaでのレコーディングをまとめた一枚です。この時期のレコーディングは、おそらくこのかたちでしかアナログLPになっていないのでは? 「発達期」というタイトルが示す通り、快活な30年代風ダンスバンド作品に混じって「Reed Rapture」「Concerto For Doghouse」といった野心的なオリジナルがチラホラ。「Tabu」のアレンジも斬新です。.
収録曲・データ
【曲目】El Choclo / Gambler’s Blues / Lamento Gitano / The Nango // Tabu / This Love Of Mine / Reed Rapture / Concerto For Doghouse / Adios
奇跡の一枚だなんて言いません。イギリスのダンス・インストラクター向け音楽家が様々なリズムで作った数々のアルバムのうちの一枚。チャチャチャがA面、サンバがB面。そのサンバ・サイドの「You Are The Sunshine Of My Life」が絶妙に心地よくて。なんだか楽しく踊れてしまいそうです。もちろん、踊るためのLPなんですから!.
【曲目】I'm Looking Over A Four Leaf Clover / Blue Tango / Never On Sunday / In The Mood / The Syncopated Clock / Holiday For Strings // Nola / April In Portugal / The Poor People Of Paris / Ruby / And The Angels Sing / The River Kwai March
もちろんグレン・ミラーはとっくに亡くなっているわけでして、この時期はクラリネット奏者バディ・デフランコがリーダーを務めています。さて、こちらはPANAM社とタイアップした世界周遊モダンサウンド。複数のアレンジャーが参加していますが、中でもビリー・ヴァー・プランクが手がけたトラック「Spanish Bell Ringer」「On The Bridge」が秀逸です。とくに後者(アヴィニヨン橋の上で)は「えー? これがグレン・ミラー?」と驚きの声があがるはず。.
収録曲・データ
【曲目】I Hear A Rhapsody / Spanish Bell Ringer / Once Upon A Time / On The Bridge / Things Ain't What They Used To Be // Goin' Great / Try To Remember / Holiday For Strings / I Remember When / Stranger In Paradise
A-6「What's New Pussycat」の終わりの部分に凹プレスミスによる軽いノイズが少し。他は良好です。
「What's New Pussycat」で踊ろう!
ポップスを目が覚めるようなアレンジでスウィンギー&ゴージャスにビッグバンド化。「What's New Pussycat」のワルツライクな原曲の持ち味を解体して、ダンスナンバーに仕立てるあたり相当なセンスの持ち主。もともと社交ダンスのアルバムなどが多い人ですが、ツイストものにも名盤あり。何かが弾けたんでしょう。アレンジの技が光ってます!.
巨人エリントンが生前に書き遺し、その一部しか陽の目を見ていなかった組曲「Symphony In Black」完全版をライヴで再現しようというスミソニアン博物館主導のプロジェクト。ガンサー・シュラーの指揮のもと、ルー・ソロフ、トム・ハレル、サル・ニスティコら歴戦のミュージシャンがその名誉ある仕事に挑みました。.