すでに1961年からモータウンでシングルはリリースしていた彼らですが、ファースト・アルバムに漕ぎ着けたのは64年。A面1曲目に収録の「The Way You Do The Things You Do」が全米11位のスマッシュヒットになったことのご褒美としてのリリースだったのかも。もちろんこの後はモータウン屈指の人気グループになっていくのですが、ドゥーワップ的な初期の録音も含め、彼らの前史をまとめたと言える選曲も興味深いです。.
ヴィブラフォン奏者テリー・ギブスのラテンアルバム。この人は題材や楽曲のセレクトがいつもワクワクさせてくれます。このアルバムも「Hallelujah, I Love Her So」「Our Day Will Come」などいちいち気が利いてます。うれしいのがマンシーニの「I Love You And Don't You Forget It」。オリジナルもパーカッシヴでかっこいい曲ばかり。音の粒立ちも最高。影の主役はフルートのジェローム・リチャードソン、パーカッションのウィリー・ボボでしょう!.
収録曲・データ
【曲目】Hallelujah, I Love Her So / Our Day Will Come / I Love You And Don’t You Forget It / Mr. Something Else / Serenata / El Reigo // Days Of Wine And Roses / What Kind Of Fool Am I? / Kick Those Feet / Tenderly / If Ever I Would Leave You / Happy Baby
Arista第2弾。Capitol〜Blue Thumb時代に比べ、いまいち評価が低いのは納得できません。メロウ&ファンキー度は抜群、大人の遊び人をあえて演じてみたようにジャズとAORの間を行き来するこの頃の彼は最高なんです。「Sing A Song For A Sucker Like You」でノックアウト! 「Charlie's Blues」もクール…。この”粋な軽さ”がたまりません!.
初期はクルーズ・ファミリー名義で活動していたCCM人気グループ。80年代に入って名前を短くし、エイティーズサウンドに対応してきました。このアルバムも多様なスタイルですが、やはりファミリーならではの温かみある歌やコーラスをいかした曲に魅力があります。「Dancin’ In The Light」いいですね。エイブラハム・ラボリエル、カルロス・ヴェガ、エド・グリーンら堅実なミュージシャンたちの演奏も○。.
【曲目】Breakaway / They Don't Know / Bobby’s Girl / Oh, What A Night / Move Over Darling // I Close My Eyes And Count To Ten / Long Live Love / ( I’m Always Touched By Your ) Presence Dear / Shattered / You Broke My Heart In 17 Places / ( Life Is A Rock ) But The Radio Rolled Me
ボサノヴァをガットギターで弾き、60年代に大きな人気を博したジャズギタリスト、チャーリー・バード。彼がポップスをレパートリーにしていたColumbia時代は、ポップメロディと斬新なリズムを融合させて面白いこと結構やってました。シンプルでパーカッシヴなアレンジの「Up, Up And Away」や、ニール・ヘフティ「Barefoot In The Park」をぜひ。プロデュースはテオ・マセロです。.
収録曲・データ
【曲目】Love Is Blue / Wait Until Dark / Talk To The Animals / Live For Life / The Look Of Love / Shiny Stockings // Up, Up And Away / A Man And A Woman / Sunny / Barefoot In The Park / If I Were A Rich Man
ライの映画音楽キャリアでは初期の1枚。映画は、ジャック・ニコルソンが国境警備官を演じた社会派サスペンス。ライが長年抱えているテーマと響き合う内容でした。歌ものも含め、自身のソロ作の延長戦ともいえます。事実上のタイトル曲「Across The Borderline」はフレディ・フェンダーが歌ってます。ジョン・ハイアット、ブレンダ・パターソンらもシンガーとして参加。インスト「Rio Grande」ではライが日本で触れた喜納昌吉「すべての人の心に花を」のフレーズからの引用も垣間見えます。.
82年のイギリス青春映画サントラなのですが、舞台ははクリスマス。50〜70年代のラジオヒットをパブロックやネオスカ周辺や80sのアーティストがカヴァーするという趣向もナイス! モダン・ロマンス「Band Of Gold」や、バッド・マナーズ「Yakety Yak」、スティング「Tutti Frutti」(大穴!)、デイヴ・エドモンズ「Run Rudolph Run」など、おいしいおいしい選曲(詳しくは収録曲をクリック)ですが、一番最高なのはラストを締めるチャス&デイヴのはちゃめちゃロックンロール版「蛍の光」! サイコーです。.
収録曲・データ
【曲目】【Elvis Costello & The Attractions】Party Party / 【Dave Edmunds】Run Rudolph Run / 【 Pauline Black】No Woman, No Cry / 【 Bad Manners】Yakety Yak / 【 Sting】Tutti Frutti / 【 Bananarama】No Feelings / 【 Madness】Driving In My Car // 【Modern Romance】Band Of Gold / 【 Bad Manners】Elizabethan Reggae / 【Altered Images】Little Town Flirt /【Sting】Need Your Love So Bad / 【Midge Ure】The Man Who Sold The World / 【Chas And Dave】Auld Lang Syne
5年ぶりのセカンドではスティーリー・ダンでおなじみゲイリー・カッツのプロデュース。メリハリの効いたエイティーズ・サウンドですが、アコースティック感覚も絶妙に活かします。「James Dean」や「The Motown Song」など若き日の憧れを描いたようなナンバーが多いのも本作の特徴。波間を漂うようなゆったりしたエンディング曲「Tar On The Roof」がこれまた格別です。.
もともとフランク・ザッパに見出されたアカペラ・ドゥーワップ・グループ。自分たちの声以外を楽器として使用しないスタイルをメジャーデビュー後も貫いて活動しました。本作は彼らにとって初のゴスペル・アルバム。ビル・ウィザース「Lean On Me」などポピュラーヒットも交えながら、ドゥーワップ的に楽しく、かつディープに祈りを捧げます。.
名曲「A Taste Of Honey」の作者であり、後年はヴォーカリストとしても評価されるボビー・スコット。デビューはなんと18歳で、その年に早くも数枚のアルバムを発表しています。こちらもそのひとつ。ピアニストとしてのみならず卓越したコンポーザーとしてジャズコンボを立体的に組織。西海岸の職人揃いとはいえ、自分よりひとまわりは上のミュージシャンを才能でねじ伏せていったさまが音楽から伝わります。バート・ゴールドブラットのアートワークは彼の音楽的なニューロンをデザインしたかのよう。.
ディオン74年のシングル・リリース。翌年、スペクター・プロデュースのアルバム「Born To Be With You」に収録されます。あのアルバムは全曲スペクターのプロデュースというイメージですが、実はこの曲は違います。ディオンと同じニューヨーク育ちのキャッシュマン&ウェストのプロデュース(アルバムとも、同じテイク)。こうやってシングルで聴くのが本筋でしょう。モノラル・ミックスはDJ盤のみ。.
Blue Noteに数多くのアルバムを残すピアノトリオ、スリー・サウンズのリーダーでもあったピアニスト、ジーン・ハリスが50年代末に、グループ活動のかたわらで残した2枚目のリーダー・アルバム。アタックの強いピアノで、気持ちよく跳ねるピアノジャズをきかせてくれます。メンバーはベン・タッカー(b)、ケニー・ハリス(ds)。.
「Son Of Preacher Man」などの作曲者として知られるジョン・ハーレイ。ソングライターのイメージが強い人ですが、3枚あるソロ・アルバムは、どれもダン・ペンやマーク・ジェームスに通じる男らしさと美メロが濃厚な傑作です! ナッシュヴィル産のグレート・スワンプ・サウンドを、優しくコーティングしているプロダクションは初期ニルソンやジョン・ハートフォードのプロデュースでも知られるリック・ジャラード。.