オランダで80年代半ばに行われた戦前・戦後のトーチ・ソングを現代に甦らせる試み“Boulevard Of Broken Dreams”をきっかけに結成されたユニット。“File Under : Sad Songs”を標榜し、数ある戦前ティン・パン・アレイ〜50年代ポピュラー・ソングのなかでも、とにかく美しい、泣ける曲をだけを選りすぐったファーストに比べ、若干たのしげな曲も含み、妖しいキャバレー感覚も増大しました。Hannibalからアメリカでも流通したファーストとは違い、セカンド、サードは自国と一部ヨーロッパで流通したのみ。そしてこちらはオランダ国内のみで流通したと思しき別ジャケ盤! 耽美!.
Street Of Dreams.
Who Needs You?.
Lonely Avenue.リヴァプール生まれのイギリス人エンターティナー。アメリカでいうとフランク・シナトラとサミー・デイヴィス・ジュニアを合わせたような個性といえばいい感じかなと思います。ロンドンの名クラブでのライブパフォーマンス。1曲目が「Long Time No See(おひさしぶり)」だなんて、彼の人気と自信のほどがわかりますね。ビートルズの「Wait」カヴァーは珍しいです。抜群のリズム感とエンタメ精神!.
Long Time No See.
Green Door.
Wait.サイドAは「By Jupiter」(ロジャース&ハート)サイドBは「Girl Crazy」(ガーシュイン兄弟)というブロードウェイ・ミュージカルを取り上げた64年の作品。ユーモラスなコスプレも含め、ふたりの仲むつまじいスキャットもゴキゲンです。企画物と映るかもしれませんが、ジャズ・スタンダードになる名曲を数多く産んだミュージカルですし、なにしろ完成度はとても高いものです。.
Jupiter Forbid.
I Got Rhythm.
Everything I’ve Got.黒人女性シンガー、メイヴィス・リヴァースのデビュー・アルバム。エラ・フィッツジェラルドを彷彿とさせる歌のうまさと伸びやかな歌声をネルソン・リドルのスインギーなアレンジが引き出しています。あともうひとつ。このアルバムのユニークさは、1曲目から12曲目まで、曲順の数字がタイトルに入った選曲になっていること!.
One Minuite To One.
Four A.M..
On The Ten O’ Ten.フィリーソウルの名グループとして70年代に数々のヒットを放った彼ら。3代目リードシンガー、ジョン・エドワーズ時代の名作とされる本作はNY録音で、マイケル・ゼイガーのプロデュース。コンテンポラリーなサウンドを求めた彼らの皮膚感覚での判断が成功しています。サム・クックのカヴァー「Cupid」は全米4位の大ヒットに。ウランダ・マックローとデュエットした「Heavy On The Sunshine」もよいですね。.
Cupid.
Heavy On The Sunshine.
I Just Want To Fall In Love.キッド・クレオールことオーガスト・ダーネルとその舎弟ジッチー・ダンが80年代に産み落としたサヴァンンナ・バンド系ノスタルジック・ディスコポップの最高傑作。サヴァンナ・バンドとスイングアウト・シスターの間をつないだと言いたくなる名曲A-1「Night In New York」で一晩中踊れます。艶っぽくてヤクザなナンバー満載。キュートな女性シンガー、ステファニー・フラーは、コリー・デイやラー・バンドを思わせますね。.
A Night In New York.
Other Guys.
I Got You.名前からするとアル・ステファノはキューバやプエルトリコ出身ではなく、イタリア系移民のような気がします。しかしヨーロッパでも猛威をふるったマンボやチャチャチャのリズムをわかりやすく、しかもキラキラと伝えてくれます。サルサ的なオーセンティックさとはまた違ったショービズラテンの醍醐味を比較的スモールアンサンブルで聴かせてくれる最高盤!.
Mambo Inn.
Mambo No. 8.
Starlight Room Mambo.フェリーニの名作「カビリアの夜」の舞台をNYに置き換えたミュージカル映画。陽気でヒップなナンバーが鳴り響くなか、善意のかたまりである主人公の女性チャリティは悲運を辿ります。この映画、60年代後半の制作で、ロック的、かつグルーヴィーなアレンジが多いんです。また、曲のレベルが高いのはサイ・コールマンが作曲に関与しているから。.
I’m A Brass Band.
Where Am I Going?.
Rhythm Of Life.カセネッツ=カッツが仕掛けたバブルガムプロダクションの中では珍しく実体があったようにも思えるグループ。出身はニューヨークで、Buddah入社前にもアルバムがあります。全米4位の大ヒット「Yummy Yummy Yummy」はバブルガムの代表格のように思われがちですが、実はパワーポップの源流。ロックマインド感じる良い曲多いんです。「Winter Skies」とか「She’s Not Coming Home」とかチェックしてほしいです。.
Yummy Yummy Yummy.
Winter Skies.
She’s Not Coming Home.フィリピンに古来伝わるダンス「ティニクリン」のための音楽を収録した現地盤です。チターのような弦楽器によるアンサンブルは、バリ島のガムランなどの打楽器中心の音楽ともまた違った不思議で繊細な味わいです。東欧のフォークダンスにも似てるかも。クセになります。.
Maglalatik.
Surtido.
Tinikling.赤毛のベーシスト、レッド・ミッチェルのスウェーデン録音盤。コミュニケーションとは、彼がこの時期に好んで使用していたグループ名義で、メンバーは国やタイミングに応じてその都度変更していたとのこと。ここではスウェーデンの若き5人のミュージシャンたちになります。タイトル曲でレッドが聴かせてくれる歌声が、またたまらんですね。.
Blues For A Crushed Soul.
Skylark.
Red Blew.ジャズから出発し、やがてイギリスの映画音楽界へと転身するピアニスト。これは彼の初期キャリア。カルテット演奏に加え、ストリングスとの共演も含むUSデビュー盤です。イギリス人であることを誇る「A Foggy Day」から軽やかにスタート。立体的なピアノメロディの組み立てがとてもユニークです。.
A Foggy Day.
Just One Of Those Things.
Blue Moon.これもソフトロックだ! オレゴン州の音楽家ブルース・ケリーが指揮するアマチュア感あふれるローカルコーラスグループ。 ポートランドシヴィックオーデトリアムでのライヴコンサートを収録したものです。まじめっぽい内容かと思いきや、ポップスもレパートリーにあって、それがいい! 男声を左、女声を右に振り分けしたステレオ効果も鮮やか!.
Goin’ Out Of My Head.
Can’t Take My Eyes Off You.
Mack The Knife.ドイツ産80年代ライブラリー。デジタルなポップロックで、これはまさにエイティーズノスタルジアを刺激する音です。どこかで聴いたことがありそうでどこにもない匿名性とオリジナリティの両立! この時代のライブラリーも海外では値上がりがはじまっていますね。.
A Kind Of Silence.
Highway Ride.
Ducks On The Road.オランダ人ベテラン女性ジャズシンガー。ピアニストで私生活でもご主人のピム・ヤコブス率いるトリオと、豊穣なストリングスをフィーチャーしたオーケストラをバックに、ゆったりと美声を聞かせます。彼女が長く親しんできたスタンダードからの選曲を、ひとこと、ひとこと噛みしめるように、実に丁寧に。年齢を重ねた彼女が聞かせる穏やかで大人なヴォーカルの味わいです。.
Moonglow.
When I Fall In Love.
Bewitched.101ストリングスによるジョージ・ガーシュイン名曲集。20世紀アメリカで親しまれてきたさまざまなメロディをオーケストラでリアレンジ。大曲「Rhapsody In Blue」もコンパクトに編集したアレンジになっています。ラストのみガーシュインに捧げたオリジナル曲「Portrait Of You」になっています。.
Rhapsody In Blue.
Summertime.
Portrait Of You.A-1「Jazztown/fastfood」のかっこよさ! ジャズコンボとポエトリーが合体して繰り広げるスイングのごときビートニクのごときヒップなパフォーマンス。ポエトリーと言っても四角四面の朗読ではなく、彼らのそれは歌うようなもの。女性シンガーも魅力的だし、ビバップ精神豊かなオリジナルソングのレベルは高いです。NYのアンダーグラウンドとは違うニューオリンズで生まれていた特異点! いまこそ聴きたいTakomaレーベルの変わり種です。.
Jazztown/fastfood.
Streets/My Darlin’ New Orleans.
Summer Ain’t No Secret, Anymore.ウィリアム・パーカーはセシル・テイラー、ペーター・ブロッツマンらと長年プレイするなど、現代に至るフリーフォームジャズの最重要人物といえるベーシスト。彼が1970年代にさまざまな局面で録音してきたピースを収録した初リーダー作です。即興演奏的な側面を持ちつつ、確かにある方向性に向かって作曲された楽曲たち。集団演奏、ビリー・バングらとのトリオ演奏、どのピースにもは、緊張とポエジーの両方が混在し、時間の縮尺を無限に変容させてゆきます。ほぼプライベートプレスに近いオリジナル盤。超レアです。.
Desert Flower.
Rattle And Bells And The Light Of The Sun.
Face Still Hands Folded.英国北部に生まれ、ケルト音楽の薫陶を受けながら育ったアコースティックギタリスト。このアルバムでは、ブルージーかつトラディショナルなインストを収めています。スライド的なものから超絶のフィンガーピッキングまで、めちゃくちゃギターがうまいいのは当然なのですが、すぐ近くで話しかけられているような人恋しさも魅力です。.
Yo-Yo Blues.
Charlie's Boogie.
Lulu’s Back In Town.どちらかといえばハツラツとした歌声に人気がある人ですが、本作は恋のつらさやせつなさを歌い込んだトーチソング集。歌のうまい人なので当然ながら表現力は抜群。しとやかな恋心をディック・ジェイコブスのオーケストラがしっとりとサポートします。.
When Your Lover Has Gone.
A Faded Summer Love.
More Than You Know.永遠のガールポップアイドル、リンダ・スコットのセカンドアルバム。アレンジャーでプロデューサーのハッチ・デイヴィが彼女のために設立したCongressレーベルの第一弾アルバムでもあります。キュートで親しげなルックス、夢見る瞳。舌足らずなのにしっかりした歌唱力。「Never In A Million Years」など、ずっと語り継ぐべきガールポップの名曲もきちんと収録しています。「Goody Goody」などアップテンポもいいですが、意外な選曲「手紙でも書こう」を試聴に入れますね。.
I’ll Walk Alone.
I’m Gonna Sit Right Down, And Write Myself A Letter.
Never In Million Years.ハープシコードをストリングスと絡めて巧みに使うラウンジオーケストラ。スタジオミュージシャンたちによる匿名プロジェクトのひとつです。ポール・サイモン・ソングブック=サイモン&ガーファンクルのヒットのカヴァーです。1968年なので、まだ「明日に架ける橋」などはありませんが、ポールの楽曲のかわいらしさがうまく引き出されています。.
The 59th Street Bridge Song.
I Am A Rock.
Mrs. Robinson.ハル・パーマーは生涯を音楽を通じた教育に捧げたシンガー・ソングライター。そんな真面目くさいのは聴いてられないとスルーする前に、タイトル曲「Homemade Band」を聴いてほしいです。このマイルドなファンキーさ! 日本人好みじゃないですか? アレンジもいい。ジャケット通り、子どもたちに自分で(プリミティヴな)バンドを組ませるためのレコードです。キッズもときどきコーラスに加わりますよ。.
Homemade Band.
Stick Dance.
Old MacDonald.ウェストコーストのカラッとした空気感とメロウネスを兼ね備えたバンド。70年代の大人気グループでしたが、当時よりも彼らのブリージーな魅力は今のほうが通じやすくなっているかも。4作目にして、最大のヒット曲「Love Will Find A Way」を収録した人気盤。マイクとスティーヴのポーカロ兄弟がバックアップしています。.
Love Will Find A Way.
Don’t Want To Live Without It.
You’re Out To Lose.ロス・バグダサリアン・ジュニアの主導で蘇ったチップマンクスが、ジョン・トラボルタ主演でヒットした映画「アーバン・カウボーイ」に便乗してナッシュヴィルへ!(ジャケットは映画ポスターのパロディ) 全曲カントリーポップできめてみました。ジェリー・リード、ブレンダ・リーがゲスト参加。.
The Gambler.
I Love A Rainy Night.
Made For Each Other.70年代の彼らの輝かしいキャリアのなかでは若干見過ごされている感のある作品。レーベル移籍の狭間にモータウン傘下のレーベルで1枚だけのリリース。しかもこの地味なアートワークですしね。しかし、内容は彼らのソウル愛がかなり如実に感じられるもの。ラフなセッション的感覚があるのもいいです。.
Spanish Harlem.
Trya Little Harder.
Papa Hooper’s Barrelhouse Groove.1971年製作の映画「死刑台のメロディ」のサウンドトラックです。1920年代のアメリカで、いわれのない冤罪によって死刑となってしまったサッコとヴァンゼッティというふたりのイタリア移民の運命を描いた社会派ドラマでした。モリコーネのメロディラインにも痛切な思いが込められています。ジョーン・バエズの歌声も印象的。.
Speranze Di Liberta’.
La Ballata Di Sacco e Vanzetti (II parte).
Here’s To You.映画「さよならチップス先生」からのナンバーを歌うオススメ盤です。彼らの中でも後期の作品で、一番大人っぽいかも。マジカルなアレンジが次々に飛び出します。キュートなリズム・セクションとオルガン、そしてボサ・ナンバー「Where Did My Childhood Go」まで飛び出す始末。「Walk Through The World」など、B面で連発されるレベルの高いチルドレン・ソフトロックに涙!.
Walk Through The World.
Where Did My Childhood Go.
London Is London.歌舞伎の舞台を支える三味線や太鼓などの下座音楽。本編の物語とは切り離して、その音楽だけをワールドミュージックの一形態とみなしたNonesuchリリース盤です。そもそも歌舞伎や人形浄瑠璃に慣れていなければ、日本人であるわれわれにとってもこの響きはエキゾチック。.
Music Of Downtown (The Ginza).
Dance Music.
Voice.フレンチジャズのいい香り。フランスのサックス/フルート奏者、ボビー・ジャスパー。あのブロッサム・ディアリーは彼と結婚していたのでフランスでブルー・スターズに参加したんですよね。渡米する前にレネ・ユルトルジェ、サシャ・ディステルらフランス人ミュージシャンたちと組んでいたコンボによる録音で、これが初めてアメリカでリリースされたリーダー作。1963年に37歳の若さで早世してしまいます。.
Bags’ Groove.
Memory Of Dick.
I’ll Remember April.