ソフトロックがSSWに移行してゆく黎明期に生まれた傑作ファースト。コンビでよく作曲していたマイケル・ゲイトリーとも数曲を共作。ハイトーンヴォイス&ほのかにジャジイなサウンド。タイトル曲は何度聴いても感動的。72年に「On The Way Up」のタイトルで再発されますが、このオリジナルにはあったAラスのバカラック・メドレーがカットされています。A-3「I'm A Believer」のイントロがディープなドラムブレイクになっていて、一時期DJ買いが集中したこともありましたね。.
【曲目】Shannon Girl / Medallion Avenue Collage: Sounds Of Silence ~ Scarborough Fair ~ Canticle / Kingdom Of Doom Collage: Norwegian Wood (This Bird Has Flown) / Spires // Fifty-Six Seasons / Conductor Man Collage: Homeward Bound / My Terry Girl / Billy And A Bullet Collage: Soldier In The Rain / Clay Jesse
タイトル曲の「Playgirl」がスマッシュヒット。ソフトロック時代のワンヒットワンダーなグループです。出身はウィスコンシン州のミルウォーキー。ガレージ・ロックが盛んな土地柄ですから、彼らももともとはそういうグループだったのではないかと。この唯一のアルバムはストリングス、ブラスなどに彩られたポップ・サウンド。元気の良さだけでなく、「It Isn’t So Easy」みたいなセンチメンタルでドリーミーなナンバーも良し! 90年代にたくさん輸入され、初期ソフトロック・ブームを担った盤です。.
70年代も作品を絶えることなくリリースし続けたパーシー・フェイス。このアルバム、内容もジャケのさわやかさに負けず劣らずよいムード。コーラス作品とインスト作品とを収録しています。映画「夢のチョコレート工場」からヒットした「Candy Man」ではソフトロックなコーラスが、何ともまろやかでハッピー。「How Can I Be Sure」も甘酸っぱく。タイトル曲は美しく始まり、テンポアップしてからはファンキーに!.
収録曲・データ
【曲目】Song Sung Blue / The First Time Ever (I Saw Your Face) / Conquistador / I Need You / Amazing Grace // Day By Day / Love Theme From The Godfather / How Can I Be Sure / Bach’s Lunch / Candy Man / Too Young
ドイツの男女混声コーラス・チームですが、60年代末になると英米でのリリースは英語です。本作はソフトロック風味満点のイギリス録音。制作はシャドウズやクリフ・リチャードを手がけた英国のノリー・パラマーということで、なるほどの仕上がり。「Where The Playground Susie」「Feelin' Groovy」(最高!)など、同時代のポップスを清涼感たっぷりに取り上げています!.
収録曲・データ
【曲目】Good Morning Starshine / Galveston / Happy Heart / Once In Each Life / Windmills Of Your Mind / Love Theme From Romeo And Juliet // Where’s The Playground Susie / Aquarius / Just A Dream / Feelin’ Groovy / By The Time I Get To Phoenix / Goodbye
濃厚スワンプ夫妻としてブレイクした彼らの初期録音集(64〜67年頃で、デラニー・ブラムレットのソロ録音も含む)。A-1「What The World Needs Now is Love」やA-2「ふられた気持ち」を聴いてびっくり。ソフトロック的ですらあるアレンジなのですから! 振り返られたくない過去かもしれませんが、内容は充実。才能の片鱗を感じます。.
ソフトロックというスタイルが“ロック”の流行から外れて、アレンジャーたちのプロジェクトになっていった過程。このアルバムもその中にあってしっとりと艶を放つ珠玉の一枚。前作はオリジナル中心でしたが本作はカヴァーが主体。70年代ソフトロック定番ともいえる「Day By Day」は後半の怒濤の盛り上がりに鳥肌。インストですがケニー・ランキン「Peaceful」のカヴァーにも成熟したグル−ヴあり。.
ホワイト・ドゥーワップからスタートして、60年代見事にソフトロック・グループへ成長するトーケンズがワーナーに残した名作です。かつての大ヒット「ライオンは寝ている」をセルフ・パロディした「Wimoweh 5 1/2 Years Later」からゴキゲンです。バリー・マン作のタイトル曲はもちろん名曲。彼らはソングライターとしても優れた実力を発揮しています。.
【曲目】Oh! You Beautiful Doll / You Look So Lonely / A Million Things To Ssy / I'll Remember Carol / Along Came Linda // Remember, You're Still A Teenager / Have You Had A Change Of Heart / The Way I Used To Do / Too Late For Tears / Sweet Little Baby I Care
「セサミ・ストリート」の歌のおにいさん。プロデューサーのロバート・アレンのオリジナルソングをボブ・ドロウの音楽パートナーであるスチュワート・シャーフのアレンジで歌います。全篇にチルドレンコーラスがあしらわれてますし、柔らかくて親しみの持てる声で歌われる屈託のない名曲には、子供でなくても心にんまり。B-1「So It Doesn’t Whistle」は手拍子ブレイク。切ったり書いたりして遊ぶ見開きジャケ。.
日本先行で再評価が始まったフリー・デザイン。スペインのSiestaやシアトルのLight In The Atticといったレーベルが着目し、その後世界的に人気が高まります。彼らの本質にあるジャズ的な要素やグルーヴに着目し、マッドリブ、ピーナッツ・バターウルフといったDJたちが再構築。彼らの精神をある意味受け継いでいるバンド、ベル&セバスチャンのクリス・ゲディス・リミックスによる「2002-A Hit Song」が、まるで過去から現在(2004年)への予言だったように響きます。.
Where Do I Go ( Madlib Remix ).
Kites Are Fun ( Mellow Remix ).
2002-A Hit Song ( Chris Geddes Of Belle & Sebastian And Hush Puppy remix ).
ミスティックなソフトロック・アルバム「The Soft Sound Of Carol Stromme」で一部に知られるガールシンガー。そのアルバムが唯一の音源と思っていたんですが、なんと未収録のシングルがありました! これが最高のソフトロックで仰天してしまいました! ディスコグラフィー上でもこのシングル、両面モノラル/ステレオのプロモ盤しか存在が確認されてないようです。.
【曲目】Good Vibrations / Classical gas / Another Time, Another Place / Tony’s Theme / A Future Left Behind / Lady In Cement // Happy Together / Lullaby From Rosemary’s Baby / Knowing When To Leave / Night Rider / Love Is Blue
【曲目】I'll Fly / Just Got Back / Mine's Yours / Don't Be So Serious / So Far Away In Love / She's Not There // Love Over Here / Borneo / Just A Little Bit / Walk Away Renee / Roses / Magic Air
Warner Bros.でのラストアルバム。メンバーの顔にも髭が生え、すっかりソフトロックとはほど遠いルックスになりましたが、清らかなハーモニーは健在。あらためて聴いてみると、とても発見の多いアルバムです。タータグリアが2曲のアレンジを手がけていたり。なにしろ曲がいい。ソフトでファンキーでセンチメンタル。聴き逃すのは惜しいです。ビーチ・ボーイズで言えば「Surf's Up」あたりに通じそうなレイドバック感がたまらないのです。.
RCAオレンジ・レーベル(ミゾあり)。A-3「Waiting To Be」中盤に小傷によるプチノイズが少し。他はEX++〜M--ほどで良好です。
あの「98.6」のキースです。
ソフトロック・アーティスト、「98.6」の本名ジェームズ・バリー・キーファーこと、あのキースです。RCAに移籍してリリースされた彼のサードにしてラスト・アルバム。ソフトロックのニュアンスを残しつつも、ビートルズの影響を感じさせるアシッドな浮遊感の「Waiting To Be」や、ファンキーな「The Problem」など新生面も加味しています。.
収録曲・データ
【曲目】Alone On The Shore / Trixon’s Election / Waiting To Be / Melody / The Problem // Marstrand / Mr. Hide / China Clipper / Elea - Elea / Charley Cinders
彼らのBell時代って充実した作品を残していたのにあまり評価されてない気がします。そのため看板シンガーだったビリー・デイヴィス・ジュニアとマリリン・マックーがこの後脱退してしまうんですよね。彼らのオリジナルな輝きは、このアルバムでも健在です。イーグルス「Best Of My Love」カヴァー、すごくいいですね。.