「For artistic reasons, "Little Miss Lucy" will now be heard on side one.」と書かれたゲイリー・ゼグリーのサインカード付き。裏ジャケの曲目記載ではB-1に「Little Miss Lucy」とありますが、実際はAラスに収録されています。「芸術的な理由」という言葉にしびれました!
一度見たら忘れられないピエロの格好をしたメンバーのジャケ。バブルガム系ソフトロック・グループ、クラウンズ唯一のアルバムです。プロデュースはジェフ・バリー。彼が手がけてヒットさせたアーチーズは架空のバンドでしたが、こちらはどうだったんでしょう?「If You Can’t Be A Clown」「Love Is The Answer」などソフトロック・ファンのツボを押さえた”夢と甘酸っぱさ”が詰まった世界です。.
収録曲・データ
【曲目】If You Can’t Be A Clown / Love Is The Answer / Yellow Sunglasses / Movin’ / River Cruisin’ / Fish Tales // Dream On / Lady Love / Honey Bunny Day / Good News / A Whole Lotta Love / Be A Kid
ママス&パパスやフィフス・ディメンションなどと同様に、ポップス色の強い明るいソフトロック・グループとして見なされる印象のあるグループですが、サードにしてラストとなる本作では、憂いを帯びたサウンドがとても魅力的。ロジャー・ニコルズ&ポール・ウィリアムス作「To Put Up With You」をいち早く取り上げてもいます。.
タイトル曲の「Playgirl」がスマッシュヒット。ソフトロック時代のワンヒットワンダーなグループです。出身はウィスコンシン州のミルウォーキー。ガレージ・ロックが盛んな土地柄ですから、彼らももともとはそういうグループだったのではないかと。この唯一のアルバムはストリングス、ブラスなどに彩られたポップ・サウンド。元気の良さだけでなく、「It Isn’t So Easy」みたいなセンチメンタルでドリーミーなナンバーも良し! 90年代にたくさん輸入され、初期ソフトロック・ブームを担った盤です。.
60年代に「You We're On My Mind」の大ヒットを飛ばした彼らのラストアルバム。1977年のリリースだけにサウンドはアーシーになってはいますが、美しいコーラスに彩られたソフトロック調ナンバーをこの時代に丁寧に作っていることに、まずビックリ! 全体的にもポップス度の高い作品になっています。深いエコーがかけられ、どこか神聖な雰囲気もありますね。ハーパース・ビザールのラスト作にも通じる隠れた名作です。ぜひ!.
Reprise期のヴォーグスは、サウンドといいコーラスといい、素晴らしい輝きを放ちます。若々しいソフトロック感覚によるバンドサウンドを用いてアダルト層に向け50年代ポップス作品のムードを再提示するバンドとして、しっかり立ち位置を得ていたのでしょう。「A Taste Of Honey」を聴くとよく分かります。編曲アーニー・フリーマン、制作ディック・グラッサーの名コンビ。コーラス・ファン、ポップス・ファン、ソフトロック・ファン。それぞれお見落としなきよう。.
収録曲・データ
【曲目】I’ve Got my Eyes On You / I Will / On Broadway / I’ll Know My Love (By The Way She Talks) / A Taste Of Honey // Till / She Was Too Good To Me / No, Not Much / The Sun Shines Out Of Your Shoes / Woman helping Man
いわゆる“宗教ソフトロック”に分類される作品の中でも人気なのが本作です。アッパーで爽快。めくるめく展開とソフトロック心全開のコーラス! 「Smiling At Rainstroms」「Bright New World」「The Flower Shoppe」など、サニーなムードが満点です。50年代から活躍する名アレンジャー、ラルフ・カーマイケルが組織し、メンバーは白人・東洋人・黒人の混合。フラワーかつヘアーな雰囲気に祈りが加わった傑作!.
収録曲・データ
【曲目】Our Front Porch / Smiling At Rainstorms / Bright New World / Trust Me Now / Reach Out To Jesus // Dressing Up Jesus / Memories / We're Not Going To Make It Together / The Flower Shoppe / I've Got Confidence
Warner - Seven Arts(w7ロゴ)グリーン・レーベル。1968年頃のプレスです(オリジナルは1967年)。
ハーパース・ビザールで言えば「4」にあたるような。
ソフトロックの王道「Windy」、そしてMOR路線の代表曲「Never My Love」収録。ValiantレーベルがWarner Brosに吸収され、自動的に移籍となってからの第一弾。この時期のアルバムでは「Birthday」の評価が高いですが、他のアルバムももちろん最高だし、本作も個々の楽曲のレベルは高いですよ。ハーパース・ビザールで言えば「4」にあたるような、メンバー各自の個性が浮き出始めた感じ。「Never My Love」は、映画「アンダー・ザ・シルバーレイク」のオープニングに使われていて、とても印象的でした!.
収録曲・データ
【曲目】Wasn't It A Bit Like Now (Parallel '23) / On A Quiet Night / We Love Us / When Love Comes To Me / Windy / Reputation // Never My Love / Happiness Is / Sometime / Wantin' Ain't Gettin' / Requiem For The Masses
オーストラリア産70年代ソフトロック、あるいは珠玉のシティポップ・コーラス! 紅一点を擁する4人組で70年代に3枚のアルバムを残す彼ら。本作がファーストです。まだまだ未完成で荒削りなところもありますが、ハーモニーはすでに完成。紅一点のシャーリーン嬢の声も日本人好みのキュートなもの。タイトル曲や「Country Girl」まごうことなき名曲です! さらにキャロル・キング「It Might As Well Rain Until September」やリンダ・ルイスの「Reach Out For The Truth」も!.
Red Bird時代に彼ら(アンダース&ポンシア)が残した3枚のシングルは、まさに宝石! スマッシュヒットした「New York’s A Lonely Town」こそよく見かけますが、続くこのシングルとサード「Summertime Girl」はポップスファン垂涎の存在です。甘酸っぱい疾走感を詰め込んだ最高のカップリング! サーフでありシティでありソフトロックであり。深い深い音質! 何にも文句はありませんよ!.
【曲目】Shannon Girl / Medallion Avenue Collage: Sounds Of Silence ~ Scarborough Fair ~ Canticle / Kingdom Of Doom Collage: Norwegian Wood (This Bird Has Flown) / Spires // Fifty-Six Seasons / Conductor Man Collage: Homeward Bound / My Terry Girl / Billy And A Bullet Collage: Soldier In The Rain / Clay Jesse
カナダのソフトロックの秘宝ミューチュアル・アンダースタンディングスを手掛けたカナダのアレンジャー。彼がロウリー・ボウワー・シンガーズを起用して作り上げたのが、あのアルバムでした。その後もカナダ音楽界の重鎮として作品を作り続けた彼の76年作品。。カーペンターズ的な心地よさのある女性ヴォーカルが聴ける「Ain’t No Way To Treat A Lady」が逸品。B面最後の2曲はビートルズ・カヴァーですが、その選曲がまたいいセンス!.
収録曲・データ
【曲目】Ain’t No Way To Treat A Lady / Thinking Of You / Every Bit Of Love / Leave Tenderly / Something Better To Do // Silent Cinema / Baked Apple Rag / Concerto For Piano / When I’m 64 / Maxwell’s Silver Hammer
濃厚スワンプ夫妻としてブレイクした彼らの初期録音集(64〜67年頃で、デラニー・ブラムレットのソロ録音も含む)。A-1「What The World Needs Now is Love」やA-2「ふられた気持ち」を聴いてびっくり。ソフトロック的ですらあるアレンジなのですから! 振り返られたくない過去かもしれませんが、内容は充実。才能の片鱗を感じます。.
アルバム「Come Back When You Grow Up」がソフトロック・ファンに人気ですが、こちらも捨て難いポップス揃い。同じ68年の隠れ名盤「Just Today」のジャケ撮影時に撮られた写真が表と中ジャケで使用されてますので、連続作品としての位置付けかも。ジム・ウェッブ作のタイトル曲をはじめ、フォー・トップスやマーヴィン・ゲイ、スティーヴィーらのソウルヒットまでカヴァーした、聴かず嫌いはもったいない好盤! アレンジを手がけたのはリンカーン・マヨーガ。しゃきしゃきとしたビートが甘酸っぱさをより際立たせています!.
RCAオレンジ・レーベル(ミゾあり)。A-3「Waiting To Be」中盤に小傷によるプチノイズが少し。他は良好です。
あの「98.6」のキースです。
ソフトロック・アーティスト、「98.6」の本名ジェームズ・バリー・キーファーこと、あのキースです。RCAに移籍してリリースされた彼のサードにしてラスト・アルバム。ソフトロックのニュアンスを残しつつも、ビートルズの影響を感じさせるアシッドな浮遊感の「Waiting To Be」や、ファンキーな「The Problem」など新生面も加味しています。.
収録曲・データ
【曲目】Alone On The Shore / Trixon’s Election / Waiting To Be / Melody / The Problem // Marstrand / Mr. Hide / China Clipper / Elea - Elea / Charley Cinders
ホワイト・ドゥーワップからスタートして、60年代末に見事にソフトコーラス・グループへと成長。ジョニ・ミッチェルの「Both Side Now」など、同時代の名曲を爽やかなソフトロック感覚のハーモニーで表現します。自身のスタイルに十分に引き寄せているだけに気安くカバーという言葉を使いにくいですね。白眉はトーケンズ版「Don't Worry Baby」!.
ドイツの男女混声コーラス・チームですが、60年代末になると英米でのリリースは英語です。本作はソフトロック風味満点のイギリス録音。制作はシャドウズやクリフ・リチャードを手がけた英国のノリー・パラマーということで、なるほどの仕上がり。「Where The Playground Susie」「Feelin' Groovy」(最高!)など、同時代のポップスを清涼感たっぷりに取り上げています!.
収録曲・データ
【曲目】Good Morning Starshine / Galveston / Happy Heart / Once In Each Life / Windmills Of Your Mind / Love Theme From Romeo And Juliet // Where’s The Playground Susie / Aquarius / Just A Dream / Feelin’ Groovy / By The Time I Get To Phoenix / Goodbye
【曲目】I'll Fly / Just Got Back / Mine's Yours / Don't Be So Serious / So Far Away In Love / She's Not There // Love Over Here / Borneo / Just A Little Bit / Walk Away Renee / Roses / Magic Air