60年代のジャズピアニストの中でも、もっともボサノヴァを自ら吸収し、消化した人のひとり。アントニオ・カルロス・ジョビンの名曲と自分のオリジナルを堂々と並べても、まったく遜色がないのですから。センシティヴな残響を残すYAMAHAのピアノの音が、また素敵です。同じくYAMAHAを愛するNRBQのテリー・アダムスが彼をアイドルのひとりに挙げていました。.
So Danco Sambo.
Carnavel.
Girl From Ipanema.同時代のロックを扱ったジャズ・アルバムの中でもひときわスリリングな1枚。名手ジョー・パスがローリング・ストーンズをジャズで解体寸前カヴァー。「19回目の精神衰弱」なんてソフトボッサに! 「Play With Fire」や「Mother's Little Helper」はかっこよく変身。後者は原曲の2ビートを活かした疾走スイングアレンジ! 「Satisfaction」も大胆な攻めです。ラストはオリジナルナンバー「Stone Jazz」。これも最高!.
Mother's Little Helper.
Satisfaction.
Play With Fire.知性派サックスマン同士の共演というだけでなく、この時期のマリガン・カルテットにはチェット・ベイカーがいます! しかも例のピアノレス編成。メロディ楽器は管楽器のみって、コードを弾く楽器がいないわけで、実はかなり意欲的な編成ですよね。風通しの良いウェストコーストジャズの真髄といえる演奏です! 夏の暑い日の昼間にぜひ!.
I Can’t Believe That You’re In Love With Me.
Broadway.
Too Marvelous For Words.ブラジリアンギターをアメリカに伝えた張本人であるローリンド・アルメイダが主導した「Brazilliance」シリーズの第三弾。名義こそバド・シャンクですが、コンセプトを主導しているのはアルメイダ。スタン・ゲッツの「イパネマの娘」でアメリカ中に吹き荒れるコマーシャルなボサノヴァ旋風のなか、静謐さをベースにした自分たちの信じるジャズボッサを追求しています。なお、本作は1959年リリースの「Latin Contrasts」のリイシューです。.
Harlem Samba.
Toro Dance.
North Of Border.ビッグバンドソウルジャズの真髄! ボビー・ハッチャーソン、ジョージ・デューク、リチャード・グルーヴ・ホルムズ、ジャン・リュック・ポンティ、ポール・ハンフリーなど当時屈指のメンバーを集結させての1枚です。ドン・エリスやクインシー・ジョーンズとも一味違う高揚感。.
Equinox.
Scorpio Rising.
Celestal Soul.ポップジャズのイメージの強いWorld Pacificからリリースされた詳細不明の男性デュオ。曲はすべて他人からの提供。レコード会社の意図としてはソフトロック時代のライチャス・ブラザースみたいなノリでしょうか? しかし内容は捨てがたいSSWモード。ボッサなムードのカッティングに引き込まれる「The Dweller」が最高です。.
The Dweller.
Strange How People Change.
Wake Me When It’s Over.50年代ウェストコーストジャズ界の大スターでありながら麻薬で完全に身を持ち崩してしまうチェット・ベイカー。彼にとっては完全に不遇時代のティファナ・ブラス人気便乗企画とされる作品ですが、それでもリードを取るときの音色には独特の色気がありますね。いくつかこの名義でのアルバムはありますが、本作はスタンダードのカヴァー中心。チェットが参加した「In The Mood」を聴けるなんてね。.
In The Mood.
Chattanooga Choo Choo.
Moonlight Serenade.60年代後半、東洋的な神秘主義に魅了されていったマルチリード奏者ポール・ホーン。あのマハリシ・ヨギに師事し、カシミール地方のミュージシャンと制作した静かなる野心作です。もはやジャズ的な要素はほぼ皆無となり、ラーガ/エキゾ的な楽曲がひたすら続きますが、タブラのソロにフルートを加えた構成など、むしろいまの耳で聴くほうが発見があるかと思います。.
Arti.
Tabla Solo In Teental.
Raga Puira Dhanashri.ソバカスだらけの顔して演奏は達者。天才少年ピアニストのセカンドです。ドン・セベスキーら大人のアレンジャーと真っ向勝負したソフトロックジャズ! ビートルズで知ってるはずのイントロから一気に世界を変える「Martha My Dear」に轟沈! 「101」など、限りない才能を感じさせるオリジナルナンバーにも驚かされるばかりです……。のちには作曲やシンセの開発など裏方に回り、彼のリーダー作はすべて少年時代に残した3枚しかありません。.
Martha My Dear.
101.
Traces.バディ・モンゴメリー(ヴィブラフォン)とモンク・モンゴメリー(フェンダーベース)を中心としたジャズコンボ。少ない音数で、涼しげな空間を構築してくれます。クールジャズとラウンジの中間に位置するような存在ですね。これは東洋を舞台にしたミュージカル「Flower Drum Song」がテーマのアルバム。自由な動きを見せる各楽器のコンビネーションはたまらなくジャズだし、幽玄と浮かび上がるイメージはとてつもななくエキゾなのです。.
Sunday.
I'm Going To Like It Here.
Love Look Away.シェリー・マンいわく「チャーリー・マリアーノはもっとも過小評価されているミュージシャン」とのこと。60年代には秋吉敏子のパートナーとなり、日本のミュージシャンとの交流も増えていくマリアーノですが、これはジェリー・ドッドソンとの双頭コンボでウェストコーストの職人たちと交わった快調盤。1918年に書かれた曲にこだわってモダン化を図るという粋なコンセプトでもありました。.
After You’ve Gone.
Till We Meet Again.
K-K-K-Katy.シンガー・ソングライターとしてのボブ・リンドの名を永遠に残すフォーキー・ソフトロックの超名曲。数多くのアーティストにカヴァーされましたが、これが作者自演版です。バックのアレンジも彼の歌声も素敵すぎます。.
Elusive Butterfly.
Cheryl’s Goin’ Home.「Sings A Song With Mulligan」に続くソロ・アルバム。ジャケが美麗ということもあって、「With Mulligan」と本作の次にリリースされた「Gasser!」は日本でもなじみがあるのですが、その合間に挟まれたこのアルバムを素通りするのは惜しいですよね。ブロードウェイのヒット・ミュージカル「Gypsy」からの曲を、バディ・ブレグマンのスインギーなビッグバンドを相手に気持ち良く歌います。彼女の歌声には、楽曲と自分が対等に渡り合ってる感じがするのです。これって実は稀有なことです。.
Everything’s Coming Up Roses.
All I Need Is A Boy.
Together.