たとえばキング・ハーヴェストの「Dancing In The Moonlight」とかと並ぶ70年代ブルーアイドソウルの名曲として名高い「How Long」収録のアルバム。ほとんどの曲を書いたポール・キャラックの資質が全開で、あらためてそのソウル度数の高さに驚いているところです。知的なユニットになってしまう前のスティーリー・ダンとも通じる部分も発見。.
70年代に入ってからも、生まれ持ったオールディーズ愛をうまく時代のサウンドにアップデートして活動を続けたジョニー・リヴァース。73年の本作はネッド・ドヒニーの「Get It Up For Love」をいち早く取り上げたことでも知られています。のちのネッドの自作自演版とは違ったファンキー&ソリッドなカヴァーですが、実はネッド自身のデモが最初はこういうテンポだったとのちに判明しました。しかも、このヴァージョン、ファンキーロックで最高にかっこいい!.
【曲目】Little Jazz Bird / The Wine Of May / There’s A Lull In My Life / I’ll Only Miss Him When I Think Of Him / How Is Your Wife / Self Defence Waltz // Cliches / Spring In Manhattan / Songbird / Our Love Rolls On / When The End Comes
なめらかでシルキー、そしてソウルフルな歌声はいつも爽快です。時代がディスコ/16ビートに移行していくこの時期は、まさに今こそ聴いていただきたいのです! 流麗でせつなくて。数々の名カヴァーを生んだ「You're The Song」(トニー・リヴァース&ケン・ゴールド作)やボズ・スキャッグス「We’re All Alone」のカヴァーが最高。アレッシー、テディ・ランダッツォら、ソングライターのセレクションにも目が行き届いてます。プロデュースはボブ・ゴーディオ。70年代のフランキー・ヴァリにじつは駄作無し。.
【曲目】Stagger Lee / That's How Strong My Love Is / Willie And The Hand Jive / Circus Face / Hippie From Olema #5 / Good And Dusty / Let The Good Times Roll // Drifting And Drifting / Pontiac Blues / Moonshine Is The Sunshine / Will The Circle Be Unbroken / I'm A Hog For You Baby / Light Shine
メキシコでのライヴ。おおぜいのオーディエンスの拍手を浴びながらの演奏で、いつものカルテットにコンガとギターを加えたブルーベックは、かつてないほどノリノリの演奏を聞かせてくれます。「Celito Lindo」や「La Bamba」でのパワーの溢れ方には、今までこの人に抱いていたイメージがひっくりかえるほど! ゲストのギタリストがかっとばす「Alla En El Rancho Grande」、もすごい!.
収録曲・データ
【曲目】Cielito Lindo (Blue Sky) / La Paloma Azul (The Blue Dove) / Sobre Las Olas (Over The Waves) / Besame Mucho (Kiss Me Much) // Nostalgia De Mexico / Poinciana (Song Of The Tree) / Alla En El Rancho Grande (My Ranch) / Estrellita (Little Star) / La Bamba (Folk Dance From Veracruz)
Liza / You've Got Me Cryin' Again / This Can't Be Love / The Very Thought Of You / East Of The Sun / I May Be Wrong // There's No One But You / Sometimes I'm Happy / For All We Know / Lullaby In Rhythm / This Love Of Mine / I Get Along Without You Very Well
ドリーミーなブリティッシュポップを70年代に貫いた名グループ、スタックリッジから、よりモダンポップなユニット、コーギスへの転身。シクスティーズ・オマージュあふれる名曲「If I Had You (とどかぬ想い)」収録のファースト。です。ブリティッシュロックとネオアコの間をつなぐミッシングリンクのひとつとも言えます。.
ジェームス・コバーンの意外な一面を後世に伝えた人気映画「電撃フリント」のサントラ。アメリカからの「007」への返答でもあったような、いやもっとちゃらんぽらんではちゃめちゃで、しかし超人的な色男スパイを主役に据えたこのシリーズ。ラウンジーでヒップな雰囲気を巧みに音楽化したジェリー・ゴールドスミスの手腕もさすがです。「Galaxy A Go-Go! -Or- Leave It To Flint」はゴールドスミスとランディ・ニューマンの共作だって知ってました?.
アメリカを代表するおしどり夫婦。アルバムが多すぎるのでどれから買うか? 60年代ビッグバンド風なら、「The Honeymoon Is Over」はどうですか? ジャッキー・パリス&アン・マリー・モスのキラーなヴァージョンもおなじみ「I Believe In You」や、「Come Back To Me」など、ビッグバンドの醍醐味を活かしたきらびやかなナンバーが多いのでオススメです。.
収録曲・データ
【曲目】Mame / Sunrise Sunset / Walking Happy / I Believe In You / The Honeymoon Is Over // Cabaret / Old Fashioned Wedding / Come Back To Me / Together Forever / The Curtain Falls
TV「ディーン・マーティン・ショウ」のアシスタントだった女の子たち。3枚のアルバムはどれもガールズ・ソフトロックの名盤で、このRCA盤がラスト作。ジャケット通り、太陽みたいな溌剌とした気分があって素晴らしいです。ローラ・ニーロ「Save The Country」のカヴァーの高揚感。まさにサンシャインポップ・ガールズ! やられました。.
ミネアポリス産レリジャスフォーク・アルバム。作曲家のリチャード・S・ウィルソンのプロジェクトで、彼がさまざまなシンガーを起用し、ビル・バーバーのアレンジャーで自作曲を歌ってもらっています。ジャズ、ロック、カントリー、フォークロックを自らジャンルに掲げているように、楽曲にはほどよくバラエティが。歌詞はキリスト教に準じた敬虔な内容ですが、ブリージーな「Noah Knew」やシンセ使いが印象的な「Simon The Magician」など聴きどころ多数。.
モーメンツ名義でのラストアルバム。当時の最新ヒット「I Could Have Loved You」(超スウィート!)を軸にしつつ、1970年代半ばのシングルなども盛り込んだ1枚。次作から彼らはレイ・グッドマン&ブラウンと改名するので、モーメンツ時代の在庫一掃的な意味合いもあったのかも。とはいえ内容はハイクオリティ。ディスコ時代を横目に見ながら、彼らのスウィートな持ち味をダンサブルに展開した名曲多し。.
冒頭を飾るバカラック「Are You There」! ブロンドのショートカットがとてもうるわしい美女によるガールポップでありながら、この重厚さ! それもそのはず、プロデュースはデヴィッド・アクセルロッド。ジュリー・ロンドンの当たり曲「Cry Me A River」もソウルフルに大胆リメイク。この辺の手腕はアクセルロッドならでは! トニー・ハッチ作「Life And Soul Of The Party」やディオンヌ・ワーウィックのヴァージョンも素晴らしい「You Can Have Him」など、若さあふれる素晴らしいナンバーをゴージャスなアレンジで! ノーザンソウルとしての評価も高まっていて、海外価格高騰中です。.