初期ライノの殿堂。カタログ番号No.2(No.1はWild Man Fischer)。笑えて泣ける、この素晴らしいコンピの下には、彼ら変態たち…いや、愛すべき彼らの偉業が埋まっているのです。カズー・オーケストラ、バーンズ&バーンズ、「Walk On The Wild Side」やアメリカ国歌の替え歌などを収録した不謹慎極まりない内容! ステキっ!.
【曲目】The Folks Who Live On The Hill / If I Should Lose You / Starlight Souvenirs / What Is There To Say / Black Satin // You Don't Know What Love Is / Nothing Ever Changes My Love For You / One Morning In May / Moon Song / Medley:As Long As I Live〜Let's Live Again
“Music From Jamaica”といってもスカやレゲエをやっているわけではありません。50年代の大ヒットミュージカル「Jamaica」からの楽曲をジャズ化した1枚。とはいえ舞台はカリブ海ですから楽曲にはおのずと南洋テイストが香ります。A・K・サリムの独創的なアレンジ、サヒブ・シハブ、ジェローム・リチャードソン、レス・スパン・ジュニアら才人たちが参加したアンサンブルには、エキゾジャズ的な瞬間も。.
またの名をデヴィッド・セヴィル。チップマンクス産みの親の彼の、本名で出した唯一のソロ(プロモーションのみでもう一枚幻のアルバムが存在しますが)。50年代後半からのシングル曲を中心に、まさに“混乱した世界”を創り出したガジェット・ポップ感覚に満ちた傑作です。彼の出世作「Come On-A My House」はモッドな新ヴァージョンで収録。踊れる4ビート版「黒い瞳」やキャッチーな人気曲「Gotta Get To Your House」など、どこを切ってもかわいらしさ満点。.
収録曲・データ
【曲目】Gotta Get To Your House / Russian Roulette (Dark Eyes) / The Prom / Navel Maneuver / Yeah, Yeah / Armen’s Theme // Lucy, Lucy / Maria From Madrid / Scallywags And Sinners / Bagdad Express / Freddy, Freddy / Come On-A My House
前作に続きデイヴ・グルーシンのプロデュース。AOR〜フュージョンとブラコンをつなぐ存在として評価された彼女。アッパーなファンク「People Make The World Go 'Round」など、このアルバムではぐっとブラコンに接近し始めた感じです。それでも、タイトル曲をはじめ、エレピの浮遊感が印象的なメロウチューンは相変わらずの良さ。アップも良いですが、しっとりとしたミディアム・テンポの楽曲が絶品なのです。.
収録曲・データ
【曲目】I Try / People Make The World Go Round / Angel Of The Night / Rainbow Child (Little Pas) // What I Wouldn't Do (For The Love Of You) / The Feelin's Love / Love To Last / The Voyage
クライヴ・デイヴィスがAristaの社長に就任した際、前身のBellから継続して契約したのはメリサ・マンチェスターとバリー・マニロウだけだったとのこと。その強い信頼に応えたバリーの最大のヒット作。なんといってもディスコサンバの名曲「Copacabana」収録なんですが、じつはこの曲は全米チャートでは8位が最高。全米ナンバーワンにはなってないのですね(アルバムから最大のヒットは「Can’t Smile Without You」で3位)。.
Music Minus Oneは特定の楽器をレコードに合わせて練習するために制作されるのですが、何とそこにボブ・ドロウがいました。本作はカルテット+1(ギター)で、サックス奏者の練習に使われる仕様。ミュージカル「Oliver!」の曲を、気持ちよく演奏出来るように洒落たアレンジが施されています。クラーク・テリー、タイリー・グレン、ベン・タッカーなどメンツの豪華さや、内容の良さで、教則レコードとして眠らせるには惜しい逸品。.
収録曲・データ
【曲目】 Food, Glorious Food / Oliver! / Boy For Sale / Where Is Love? / As Long As He Needs Me / Consider Yourself // Who Will Buy? / I’d Do Anything / Pick A Pocket Or Two / It’s A Fine Life / Oom - Pah - Pah! / Who Will Buy?
オリジナルは日本のみリリースだった「ライヴ・イン・ジャパン」。1971年5月7日、新宿厚生年金会館大ホールでの演奏でした。彼の素晴らしい生歌を多く収録されています。実はそれこそがファンにとっては宝物。「House Is Not A Home」の出来は即死モノ。オケも完璧。ここにいたかった…と思わせる素晴らしい内容。聴き終えてため息。関西で教わったのか、「おおきに」というMCが聞こえます。日本盤解説は岩浪洋三さん。.
収録曲・データ
【曲目】Alfie - Do You Know The Way To San Jose / Walk On By / Come Touch The Sun / Raindrops Keep Fallin’ On My Head / The Look Of Love / This Guy’s In Love With You / I’ll Never Fall In Love Again // (They Long To Be) Close To You / Bond Street / A House Is Not A Home / Alfie / What The World Needs Now Is Love / Promises, Promises / What The World Needs Now Is Love (Reprise)
「Friends In Love」が一時AORファンの間ですごく人気でしたが、だったらこちらもぜひ。デヴィッド・フォスターを筆頭に、クリス・クリスチャン、ロビー・パットン、ブルース・ロバーツ、デヴィッド・ラスリーら西海岸AORシーンを代表するライター陣が佳曲を提供しています。ディオンヌのAORはどれもよいです。なんといっても、あの「It’s The Falling In Love」のディオンヌ版!.
前作「Rainbow Funk」に続き、ジョニー・ブリストルのプロデュース。全11曲中9曲にまで作曲に絡む徹底ぶりで、彼のメロウなマジックが全篇に横溢しています。「Bristol’s Way」なんてタイトルの曲も、メロウでグルーヴィーで非常にいいのですよ。ブリストル以外の選曲も「Never Can Say Goodbye」だったりして、最高なのです。.
作曲家ヘフティとしての個性を抑えて、バンドリーダーとしてリリースしたいわば初ソロ作。アメリカの伝承曲や戦前のポピュラーソングを管弦やストリングスとコーラスを交えてモダンに再構築しています。「Danny Boy」や「Comin' Through The Rye」など自分のルーツを抱きしめるかのような情感あふれる選曲に、思わず泣きそうになる場面も。音楽家としての洒落心はもちろん存分に。.
1970年公開のクライムアクション映画「Zigzag」のサウンドトラック。オリヴァー・ネルソンが手掛けたグルーヴィーなジャズスコアも素晴らしいですが、ライチャス・ブラザーズのボビー・ハットフィールド、ロイ・オービソンというふたりの渋い声がフィーチャリングされた楽曲があるというのもポイント。ボビーが歌う「All You Did Was Smile 」は珠玉の名曲!.
収録曲・データ
【曲目】 All You Did Was Smile / Main Title From “Zigzag” / Guilty, Your Honor / It Was You, It Was You / Love Theme ( Bossa ) / Earphones // Zigzag / The Other Car / Variation Of Themes / I Call Your Name / End Title
60年代から80年代にかけてカナダで数々のバンドで活動していた才能を見出されてLAに。ダンサンブルな曲も聴かせるバラードもいいのですが、海っぽさを感じさせるオーシャンメロウ+バレアリックな「When We Meet Again」と、解放感に溢れた「Caught In A Whirlwind」が最高のスムースファンキー! LAの強者スタジオミュージシャン達、コーラスにはウォーターズという布陣の作品です。オブスキュアなメロウファンクとの評価が海外では定着!.
収録曲・データ
【曲目】We Got Tonight / There's Always Another Day / Holiday In Hollywood / Hold On / Feel The Inspiration / When We Meet Again / If I Could Write A Song / Get Funky / Caught In A Whirlwind
70年代 Blue Noteで注目を集めたロニー・ロウズ。ヒューバート・ロウズを筆頭とした音楽家族ローズ家の出身。メロウなディスコファンクへの接近もいとわず、決してダサくならない絶妙なセンスの良盤を多くリリースしています。このアルバムも1曲目の高速ディスコフュージョン「Young Child」から最高! タイトル曲など妹エロイーズ・ロウズも参加した歌ものもよいです。.
ソウルフルでありながら、同時に知的なムードも。テリ・ソーントンの歌声は印象に深く残ります。残した作品がそれほど多く無く、そんなところもかえって胸を掻き立てます。タイトル曲「Somewhere In The Night」は米のTVサスペンス「Naked City」のテーマ曲に歌詞を付けたものだそう。「Quizas, Quizas, Quizas」は、小股が切れ上がった感じで料理。ラリー・ウィルコックスのアレンジの意図を彼女が汲み取っているのがよくわかります。.
収録曲・データ
【曲目】Somewhere In The Night / I've Got Your Number / There's A Boat Dat's Leavin' Soon For New York / Lonely One / You've Got To Have Heart / Stormy Weather / I Believe In You // Mood Indigo / Quizas, Quizas, Quizas / I've Got The World On A String / Clap Yo' Hands / Serenade In Blue
【曲目】Reach Out For Me / Alfie / Bond Street / Are You There (With Another Girl) / What The World Needs Now Is Love // The Look Of Love / A House Is Not A Home / I Say A Little Prayer / The Windows Of The World / Lisa / Message To Michael
ファーストはフェリックス・キャヴァリエのプロデュースで都会のスイング三人娘的な楽しさにあふれてました。このセカンドではプロデュースをチャーリー・カレロにバトンタッチ。カラッとしたレディースグッドタイムロックが気持ちいいですね。ギターとベースは彼女たち自身。Aラス「パサデナのおばあちゃん」からB-1「Dancing In The Street」への流れはお見事!.
美貌とロマンチックな歌唱で知られる彼女にしては、わりとめずらしいオールドタイミーなサウンドがいっぱいのおきゃんな雰囲気全開のアルバム。デキシー調のアレンジで「Hello Dolly」や「Exactly Like You」「Put On A Happy Face」などを歌います。ちょっとクールなムードの歌い方と、陽気なサウンドが絶妙にマッチ。楽しい1枚です。.
収録曲・データ
【曲目】I’m Looking Over A Four Leaf Clover / April Showers / In The Middle Of An Island / Rock-A-Bye Your Baby With A Dixie Melody / Exactly Like You / Swanee // Hello, Dolly! / On The Boardwalk / Way Down In Yonder In New Orleans / Put On A Happy Face / On The Sunny Side Of The Street / Whispering
いわゆる“宗教ソフトロック”に分類される作品の中でも人気なのが本作です。アッパーで爽快。めくるめく展開とソフトロック心全開のコーラス! 「Smiling At Rainstroms」「Bright New World」「The Flower Shoppe」など、サニーなムードが満点です。50年代から活躍する名アレンジャー、ラルフ・カーマイケルが組織し、メンバーは白人・東洋人・黒人の混合。フラワーかつヘアーな雰囲気に祈りが加わった傑作!.
収録曲・データ
【曲目】Our Front Porch / Smiling At Rainstorms / Bright New World / Trust Me Now / Reach Out To Jesus // Dressing Up Jesus / Memories / We're Not Going To Make It Together / The Flower Shoppe / I've Got Confidence
「セサミ・ストリート」の歌のおにいさん。プロデューサーのロバート・アレンのオリジナルソングをボブ・ドロウの音楽パートナーであるスチュワート・シャーフのアレンジで歌います。全篇にチルドレンコーラスがあしらわれてますし、柔らかくて親しみの持てる声で歌われる屈託のない名曲には、子供でなくても心にんまり。B-1「So It Doesn’t Whistle」は手拍子ブレイク。切ったり書いたりして遊ぶ見開きジャケ。.
サードにしてラスト。事実上解散状態にあった彼らを、ジム・メッシーナが何とかつなぎ止めるようにして苦心の上に作り上げた作品でした。そのため、バンドとしての一体感よりも各自のソロとしての個性が如実に現れています。また、終りの予感をはらんだセンチメンタルで内向的なナンバーが多いのも特徴的。そのやるせないムードが、本作を特別なものにしているとも言えるでしょう。「I Am A Child」「On The Way Home」など、ニール・ヤングのソングライターとしての成長が劇的に感じられる作品でもあります。.