「Steve Allen Presents」とあります。この時期でアレンの推薦と言えば、マーティン・デニーのジャケを飾る美女として知られるサンディ・ワーナーの唯一のソロもそうでしたね。こちらのキャロル嬢は声にキュートな魅力があって歌がうまいうえにピアノも達者。バックのコンボもシンプルかつユニークなのはアレン仕込みでしょう。「Bell, Rock And Candle」のスピード感にゾクッ! これがセカンド。ミュージシャンとしてのセンスのよさを感じます。.
女性ヴォーカル人気盤「Lazy Afternoon」(1959年リリース)などで日本でも人気の高い彼女。年齢を重ね、みずみずしさを失わないまま落ち着いた表現にさらに磨きをかけていきました。本作はNYの名門Stashからのリリース。20世紀の大作曲家ジェローム・カーン楽曲集です。オールディーズ・ファンにはリンダ・スコットの歌唱でもおなじみ「I’ve Told Every Little Star」から始まります。.
本作のテーマはLAからメキシコへ越境を試みるカントリー・ボーイになりきること。アウトローなカントリー風味と音響的な実験性の融合した世界観は異色。でもあらためて聴き返すと、イクイノックス・プロダクション作品らしい緻密なコーラスやアレンジに耳を奪われます。ちなみにここに収録された「Down In Mexico」はブルース・ジョンストンとの連名でシングルカットもされています。ソロのセカンド作。.
収録曲・データ
【曲目】Fire In A Rainstorm / L. A. To Mexico / High Rollers / Down In Mexico / Take It To Mexico // Freeway Close / Rebecca / Rosarito / So Right Tonight / Card Game
60年代後半、ジュリー・ドリスコールとの共演などでUKジャズロックのシーンを鮮やかに切り開いた彼ら。これがラストアルバムで、ブライアン・オーガーはオブリヴィオン・エクスプレス結成へ向かいます。スライ&ザ・ファミリー・ストーン「I Wanna Take You Higher」でのオープニングに目覚めを感じます。ハービー・ハンコック「Maiden Voyage」の最高かっこいいカヴァーを収録。.
【曲目】Ke Kali Nei Au (Hawaiian Wedding Song) / Mapuana / Waipoi / Lei Aloha Le Makamae / Pua Mana / Akaka Falls // Makalapua / Beautiful Kahana / Kawohikukapulani / He Aloha No Honolulu / Pua Tuberose / My Sweet Sweet / Aloha Oe
16ビートで聴かせるAORグループの最高峰。日本ではジャケット違いで発売され、マニアの間では密かに名盤として語り継がれていました。ライトなブルーアイドソウル感覚、若さのあるヴォーカルとコーラス、キレのあるリズム、極上のメロディ…、欠点がありませんよ。中でも完璧なのはB-1「You Saw Me Coming」! 当時、日本では違うジャケで発売されましたが、これがオリジナルのアートワークです。.
収録曲・データ
【曲目】Bad Enough / Proud / Once In A Life / A Fine Line // You Saw Me Coming / Love Is A Crazy Feeling / Holy Thunder / One Needs Another / Never Gonna Let You Go
「チキチキバンバン」でおなじみウィリー・レスタム! Tシャツに半ズボンのスタイルで、バリトンサックスをぶりぶり吹きまくりながら、ルイ・プリマばりの歌声も聴かせてくれるかっこよさ! このGone盤が彼のファーストアルバムなんですね。ライヴ盤みたいなタイトルですがスタジオ盤。トレードマークの「Here We Go」のかけ声もすでに健在。「Mack The Knife」も「Quiet Village」(怪鳥音最高!)もなんでもこい! 湯加減極上のジャイヴ野郎なんです! レア!.
【曲目】Jump Back Baby / Gimmeie Some Lovin’ / Hey Baby / Candy Man / Love Light / Harpoon Man // Fingertips / Up Tight / Ode To Billy Joe / Shotgun / Juke / Good Vibrations
デビュー時の扱いはガレージロック。そこから抜けだし、博学のオールドタイム・マスターとしての本性を現した記念碑的セカンド。モッドな精神で20世紀初頭ミュージックホールの音楽を解釈した傑作。「Under The Ragtime Moon」に先駆けること6年前でした。若き博士風ながら、悪ガキっぽさも垣間見えたり。ジャケも含め、愛すべき一枚です。.
収録曲・データ
【曲目】Poor Little Bird / Got A Date With An Angel / The Night I Appeared As Macbeth / August, 1914 / Coney Island Washboard / Mother! Mother! Mother! (What A Naughty Boy Am I) / The Junkman Rag / The Sweetheart Of Sigma Chi // The Awful Tale Of Maggie May / Where Did Robinson Crusoe Go With Friday On Saturday Night? / Saucy Seaside Sue / Reindeer - A Ragtime Two Step / Ida! Sweet As Apple Cider / That Ragtime Suffragette / Oh Helen! / Your Baby Has Gone Down The Plug-Hole
Poor Little Bird.
Got A Date With An Angel.
Where Did Robinson Crusoe Go With Friday On Saturday Night?.
ハワイのショウビズ界の大物、ドン・ホーと師弟関係にあった男性シンガーです。片言日本語系の名曲として有名な「チョットマッテクダサイ」も収録です。ラウンジ・ヴォーカル・ポップとしての完成度はかなり高いですよ。クイ・リーにも通じる穏やかなスイング感が心地良い「Maunalani Hale」ノーザンソウル的な「Only The Strong, Only The Brave」(バカラック・カヴァー)もオススメ!.
1970年から始まる彼女のSSW期のこれが4作目。サード「Music」やこの次の「Fantasy」と並び、カーティス・メイフィールドやダニー・ハサウェイの音楽に惚れ、ニューソウルに肩入れしていた時期でもあり、とても充実した内容です。バックミュージシャンはNYのセッションメンやダニー・クーチらセクションの面々。名曲「Been To Canaan」や隠れファンキー名曲「Bitter With The Sweet」収録です。控えめながら充実作。.
収録曲・データ
【曲目】Come Down Easy / My My She Cries / Peace In The Valley / Feeling Sad Tonight / The First Day In August / Bitter With The Sweet // Goodbye Don't Mean I'm Gone / Stand Behind Me / Gotta Get Through Another Day / I Think I Can Hear You / Ferguson Road / Been To Canaan
世界的ブレイクのきっかけとなったサードアルバム。キャッチーなファンカラティーナ〜ラテン風ダンスナンバーが満載! 大ヒットした「Don't Blame It On That Girl」はもちろんのこと、ノーザンソウル風「Jack Of Clubs」も最高! ラテンの肉感的な感覚と、メタリックなニューウェイヴ感覚が見事に合体した「Wap Bam Boogie」も格好良いですよ。.
収録曲・データ
【曲目】Don't Blame It On That Girl / Nervous / Slide / Say It's Not Too Late / Wap Bam Boogie / Don't Blame It On That Girl (12" Mix) // Good Times / R & B / Hanging On / Jack Of Clubs / Indigo / Good Times (Miami Mix)
【曲目】Geronimo's Cadillac / Natchez Trace / Calico Silver / Harbor For My Soul / Rainbow Man / Waking Up // Crack Up In Las Cruces / Boy From The Country / What Am I Doin' Hangin' Around? / MIchael Angelo's Blues (Song For Hogman) / Backslider's Wine / The Light Of The City
アーリー70sな浮遊感をまといメロウな表現として結実した「You Are the Sunshine Of My Life」や「Like A Seed」(ケニー・ランキン!)が素晴らしい。ボブ・ジェームスのセンシティヴなアレンジが、最後まで糸を切らさない洗練されたアルバム。ちなみに裏ジャケにはスティーヴィーやダニー・ハサウェイ、ケニー・ランキン夫妻らのコメントがあり、「ベストヴァージョンだった」とのスティーヴィーのお墨付きがありました。.
収録曲・データ
【曲目】You Are The Sunshine Of My Life / Jennifer Had / As Long As He Will Stay / The Sands Of Time And Changes / We Could Be Flying // Like A Seed / A Song For You / Medley ~ Desert Hush ~ I Am A Leaf / All In All
ヒップホップ・ファンの間でクラシックとして重宝された「Funkin’ For Jamaica (N.Y.)」を収録。デイヴ・グルーシンのアレンジによる洗練されたメロウ・フュージョンを展開しています。ドン・ブラックマンが曲を書き、ウェルドン・アーヴァインがアレンジした「Forever More」も最高。ラストはセルメンのようなボサノヴァ「Weak In The Knees」。淡く美しい余韻を残して終演します。.
【曲目】Anywhere Love Goes / Just Like Love / Midnight Radio / Rowboat In The Attic / Worry 'Bout You // Too Late Now / I Don't Care / Born To Love You / In Your Pocket / Even Cowgirls Get The Blues
戦前からジャズ界を生き抜いてきたヴァイオリンのジョー・ヴェヌーティと、東海岸随一のスタイリスト、ズート・シムズの共演盤第一弾。まず、ジョーが老人であるということを一瞬で忘れさせるA-1「I’ve Found A New Baby」の火の出るような演奏にノックアウト! 老いてからの方がむしろ若々しいというジャズ界の不思議な法則を目の当たりにしたような感じです。.