ビートルズ・ナンバーのジャズカヴァーは数あれど「Happiness Is A Warm Gun」をやっている(しかも、かっこよく)のはこの人だけ? ファンク的な熱気を帯びたスケールの大きなジャズグルーヴ。多くのミュージシャンを揃えた緻密なアレンジが、ブラックミュージックという根と同居しています。それが、とても感動的に響くのです。タイトル曲もかっこいいです。.
「ツインズ」は、シュワちゃんとダニー・デヴィートが双子の兄弟を演じた80年代らしいコメディ映画。そのサントラ盤も時代を反映したドンシャリサウンドで豪華。ただし、派手さだけでなく、マリリン・スコットがしっとり歌う「I Only Have Eyes For You」は最高ですし、ボビー・マクファーリン&ハービー・ハンコック、ジョルジュ・ドリリューなんて通なキャスティングも。飛び道具は2 LIVE CREWによる「Yakety Yak」! アナログ末期なのと、現在配信もない意外なレアサントラLPです。.
【曲目】That Old Black Magic / Memories Of You / Between The Devil And The Deep Blue Sea / Early Autumn / I Hear Music / They Can’t Take That Away From Me // I Cover The Waterfront / Two Little Girls / Let’s Fall In Love / Blue Lou / It All Depends On You / Lullaby Of Broadway
1969年にリリースしたモーグシンセによるバカラック・メロディ集「Switched On Bacharach」の好評を受けて、翌年に早速リリースされた第二弾。ジャケットはちょっとさびしいデザインですが、「Raindrops Keep Fallin' On My Head」や「Close To You」など当時の最新バカラック・ヒッツを収めていて内容は充実です。.
名曲「Good Time Charlie’s Got The Blues」を再録音(オリジナルはCotillionからの1stに収録)。全米9位とスマッシュヒットしたのは、こちらのヴァージョンですね。暖かみが増して、少しとっつきやすくなった印象です。メンフィス録音でプロデュースはアリフ・マーディン。アーシーなサウンド作りの過程でアリフが発見した彼のソウルフルなセンスは、74年の「Breezy Stories」で開花します。.
収録曲・データ
【曲目】Good Time Charlie's Got The Blues / Shooting Star / The Question (Obviously) / Honky Tonkin' / The Road / Grease It // An American Dream /Louie The Hook Vs. The Preacher / The Valentine Pieces / I'm Sober Now / Roseland Taxi Dancer / I Know You Really Love Me
フォー・フレッシュメンの歌う「This Could Be The Start Of Something」を聴きたいと思っていたら、このアルバムに収録されていました。1940〜60年代にわたり、数々のスイング・ビッグバンドが採り上げたレパートリーを自分たち流にアレンジしてお届けしますという好企画。スキャットのみで歌われる「Lullaby Of Birdland」イカシテマス!.
収録曲・データ
【曲目】Lulu’s Back In Town / Li’l Darlin’ / Let’s Take A Walk Around The Block / Dynaflow / Do Nothin’ Till You Hear From Me / Spring Isn’t Spring Without You // Taps Miller / When My Sugar Walks Down The Street / Satin Doll / This Could Be The Start Of Something / Lullaby Of Birdland / I’m Gonna Go Fishin’
【曲目】Milord / Petite Fleur / La Marchand De Bonheur / Manha De Carnival / Personnalites / Trudie // Je Tendrais Les Bras / C’est Ca L’Amour / Any Time / Salade De Fruits / Marche Peruvien / Bin Bom Bey
60年代を通じてMOR界の大スターであったジョニー・マティス。同じような立場だったアンディ・ウィリアムスが、70年代に入ってさすがにリリースを減らす中、マティスは着実に作品を重ねます。シルキーな声で同時代の名曲をカヴァーしてゆくのですから、一度好きになったら、あの声であの曲を聴いてみたいという欲求が絶えなくなったのでしょうね。タイトル曲や「Summer Breeze」「Don’t Let Me Be Lonely Tonight」など珠玉の選曲の好内容盤です。チェックの生地を使ったアートワークも秀逸。.
収録曲・データ
【曲目】Me And Mrs. Jones / Sweet Surrender / Summer Breeze / Corner Of The Sky / Happy / Soul And Inspiration〜Just One In My Life // Don’t Let Me Be Lonely Tonight / If I Could Reach You / Remember / You’re A Lady / I Was Born In Love With You〜Summer Me, Winter Me
繊細な歌心が長く支持されている名作ファーストに続くセカンド。近未来を舞台に、いかにも英国人らしいSFコンセプチュアルな感覚を前面に押し出したモダンポップSSW作品。マーク・ワーツが70年代にSSWモードで出したソロアルバムあたりに近い感じもあります。モダンポップ・ファンは注目を。「Under The Boardwalk」カヴァーには驚き。.
アレサとクインシー。ありそうでそれまで無かった組み合わせが実現したアルバム「Hey Now Hey (The Other Side Of The Sky)」からのシングルカット。全米チャートでは最高33位でした。B面はColumbia時代のジャズ・マインドを思い返したような高速4ビート・ビッグバンド。アレサのヴォーカリーズ、最高です!.
ボブ・ドロウと「Comin' Home Baby」を共作したベーシスト、ベン・タッカーのレアな初リーダー作。ヴィクター・フェルドマン、トミー・テデスコらを率いた最高にクールなコンボ盤。ヴァイブの音色も涼しげな「For Heaven's Sake」「Don't You Know」「Capricious」などのボッサが出色! もちろん本作でも盟友ボブ・ドロウと数曲共作あり。.
シティボーイ気分の4ビートでSSWを気取ったオーストラリア産の大傑作。ハスキーでやんちゃさが垣間見えるヴォーカルと胸キュンのメロディがたまりません。タイトル曲の頭10秒でキマリ! 80年代初めにウイスキーのCMに日本で使われ、ささやかにヒットした名バラード「You'll Call It Love」も収録。このジャケットがオーストラリアオリジナルです。.
不倫ソング「Me And Mrs. Jones」の特大ヒットがよくもわるくもこの人のイメージを決定してしまったところがありますが、実際はジャズからファンクまで幅広く対応できるセンスを持った才人シンガーなのです。こちらはギャンブル&ハフのプロデュースで、社会的なメッセージとラブソングの両面性を表現したアルバムです。マクファーデン&ホワイトヘッドが提供した「People Power」かっこいいです。.
60年代に「Mashed Potato Time」で一世を風靡した、あのディー・ディー・シャープです。流れるようなグルーヴが気持ちよい「Touch My Love」や、10ccの大名曲を歌った「I'm Not In Love」など、フィリーソウルの本場に移籍し、スムースなソウルヴォーカルを聴かせます。このアルバムが縁でケニー・ギャンブルと結婚することになるんですよね。.
収録曲・データ
【曲目】Love Buddies / Touch My Life / Ooh Child / Real Hard Day / Make It Till Tomorrow // Happy 'Bout The Whole Thing / I'm Not In Love / Share My Love / Best Thing You Did For Me
【曲目】Love-Wise / For Heaven’s Sake / Nocturne / Young And Foolish / Nina Never Knew / Kinda Cute // I’m Old Fashioned / I Love You / Welcome To My Dreams / My One And Only Love / I’m Gonna Laugh You Right Out Of My Life
【曲目】The Shadow Of Your Smile / Little White Lies / Memories Of You / Moonglow / Little Girl Blue / All The Way // When I Fall In Love / Pick Yourself Up / Bewitched / Early Autumn / Deep Purple【Arranger】【Conductor】 Lex Jasper
メンバーの急死による活動停止から数年。75年リリースの再結成盤です。60年代のマジカルなポップ感覚からはまたすこし変わって、心地よいアーシーさにくるまれたグッドタイムポップ・アルバムです。スパンキーの低めの歌声にも母性にも似たおおらかさが備わって、本作の魅力となっています。トム・ウェイツ「San Diego Serenade」カヴァーがしみます。ジェリー・イエスター、タワー・オブ・パワーも参加。.
A-2「When You Were Here」に目立つサーフェスノイズが2回入ります。他は概ね良好。
フレンチ美女の歌うアメリカン・ソングス。
エキセントリックな感じもするキュートな顔立ち。フレンチ美女スザンヌ・ベルナールの歌うアメリカン・ソングス(フランス語)。いかにも50年代のABC-Paramountらしいヒップなエスプリの効いた企画ですね。「Que Sera Sera」がホントはアメリカの曲で、フランス語ヴァージョンが珍しいだなんて、実は結構気が付かなかったことです。.