ダニー・オキーフをシンガーに迎えた「Magnificent Madness」はAORファンも必聴のメロウグルーヴ(ダニーはもう1曲歌ってます)。他にもマイケル・ジャクソン「I Can’t Help It」やラヴァーズクラシック「Deja Vu」など今こそ聴くべきナンバーを多く収録しています。.
Magnificent Madness.
I Can’t Help It.
Deja Vu.「Roger Nichols & Small Circle Of Friends」にアレンジャーとして参加していた若き才人によるマジカルなラウンジ・インストの大傑作。なんといってもロジャー・ニコルズ書き下ろしの「Poto Flavus」の輝きに満ちた爽快感が素晴らしい! 全編にわたり緻密なアレンジが施されていて、驚かされます。ときおり顔を出すシタールやモーグもえらく新鮮。Late60sポップスの最良の部分を突いた刺激的な内容です。.
Poto Flavus.
Abraham, Martin And John.
Goodnight.イギリスの戦前音楽趣味趣味集団。活動歴は長く、知識とユーモアを兼ね備えた彼らの存在が、のちにボンゾ・ドッグ・ドゥーダー・バンドの登場にも影響を与えました(メンバーのブライアン・イネスは、ニール・イネスとは血縁無いそうです)。このアルバムは通算5作目。ナレーションを交えながら曲を次々に演奏してゆくスタイルです。楽しく20世紀の戦前を学武べる最良の音楽テキスト!.
China Boy.
Brown Eyes Why Are You Blue?.
Alexander’s Record Breaking Band.ボビー・クレインは、レコード店ではなくスーパーやデパートに置かれていた廉価盤の世界で山ほど録音を残したサックスマン。一般的にはまったく有名じゃないのにレコードのなかでは吹きまくっていたんです。きっと自分の演奏がどうパッケージされたかも知らなかったでしょうね。この「ティーンエイジャーのためのダンパ音楽」も、いつものように粗野で痛快です。ジャケ最高!.
Pony Tail.
Bobby Sox.
Rocks And Rolls.カナダの孤高のSSW。これが4作目。静謐さを漂わせる一連の初期作風によるアルバムです。とぎすまされたドブロのスライドによる「You Don't Have To Play The Horses」のかっこよさ、初期のトム・ウェイツと初期のデヴィッド・ポメランツが合体したような(つまり、最高にジャジーで渋い)大泣きの「Mama Just Wants To Barrellhouse All Night Long」など、たまりません。.
You Don't Have To Play The Horses.
Mama Just Wants To Barrellhouse All Night Long.
God Bless The Children.あの「ミザルー」の原作者としても知られるラテンピアニスト。ストリングスとラテンパーカッションを交えてムーディかつドラマチックな演奏を聴かせます。時にアクロバティックなほど高速化する指さばきに、音だけで目がパチクリ! 聴いてるうちにあなたの指もコロコロとダンスする素敵なアルバムです。.
El Cubanchero.
Everything Coming Up Roses.
Two Guitars.クールなジャズピアノの名手ポール・スミスが、カルテットで自在にピアノを弾きまくった、じつに爽快なジャズアルバムです。タイトルでこそ「Softly」と言ってますが、演奏はとても痛快。バーニー・ケッセルのギターも、かなりのポイントだと思います。もちろんムーディな曲での味わいも抜群です。.
Taking A Chance On Love.
I Didn’t Know What Time It Was.
I'll Remember April.中南米出身のミュージシャンたちによるグループの結成10周年を祝したコンサートアルバム。彼らは決まったメンバーのバンドというより、人材が行き来するコレクティブ的な性質なんでしょうね。日本ではあまり知名度がないですが、当時は全米各地のラテンコミュニティで愛された存在だったとのこと。女性コーラスとうねりのあるフォルクローレサウンドの融合がとても心地よいです。いいもの発見した気分。.
Lost Lovers.
El Amor Es Un Camino.
La Iguana.60年代以降、いち早くジャズのポップ化の波に乗ったバド・シャンク。その時代のユニークな作品群の印象が強い方も多いかもしれませんが、50年代はウェストコーストの若きスタープレイヤー。そんな時期の貴重なライブレコーディング(1956年1月)を蔵出し復刻した盤です。ピアニストはクロード・ウィリアムソン。録音状態もよいです。.
How About You.
Lover Man.
Out Of This World.ソングライターとしてのデイヴ・フリッシュバーグの曲を初めて採り上げたのは彼女なんだそうです。曲は「Peel Me A Grape」。フレッド・カーリンのユニークなビッグバンドアレンジで歌っています。エコーやビブラートを抑えた歌い方が、そのカーリンやピアニストのジョー・サイがアレンジするサウンドと相まって、不思議な魅力となって残ります。.
Peel Me A Grape.
Would’Ja For A Big Red Apple.
Fools Rush In.名匠フランク・ペリーのデビュー長編「リサは瞳の中に」のサウンドトラック盤です。人と触れ合うことを極度におそれる青年と純粋な心を持つ女性の出会いを描いた繊細な映画でした。そのオリジナルサントラをA面に。B面にはヴィクター・フェルドマンのコンボによるジャズ・ヴァリエーションを収録という変則的構成。でも、このジャズ変奏がとてもいいのです。.
Theme From David & Lisa.
Theme From David & Lisa.
Paree, Paree, Paree.「Don’t Worry Be Happy」で世界中を席巻するのはこの4年後。音楽一家に生まれ育ち、自らも圧倒的なヴォイスパフォーマンスでジャズシンガーの枠を超えた存在となってゆく彼の若き日のライヴを収めた1枚です。ビートルズ「Blackbird」やジェームス・ブラウン「I Fell Good」が、彼のスキャットで変貌していきます。スリリング!.
Blackbird.
I Fell Good.
A-Train.元クラシックス・フォー。といってもあのグループ自体が彼を売り出すための、ほぼ架空のものでしたけれど。ソロキャリアの中で、81年にリリースされた「Going Through The Motions」はAORファンにも人気の高いマイルド&メロウなサウンドで知られています。このレコードはそのアルバムをプロモートするために、彼の過去のヒット(再録)と新作からの曲で構成したラジオ・スポットを収録したもの。DJのしゃべりを挟みながら曲をかけるシンプルな内容ですが、15分、10分、5分と3つのヴァージョンを収録しています。.
Spooky.
Stormy.
Going Through The Motions.盲目のピアニスト、ジョージ・シアリングが所属をMGMからCapitolに移籍して間もない時期(1956年)にリリースされた逸品。デニス・ファロン指揮のクールなオーケストラと寄り添うようなリリカルなコンボ演奏です。よく知られたスタンダードソングに、さらにストリングスで別のクラシック楽曲のメロディを織り込んでみせたり。ふくよかで繊細で奥の深い、まさにヴェルヴェット地のカーペットのように安心して身を任せられるレベルの高い内容。.
Have You Met Miss Jones?.
I’ll Close My Eyes.
Autumn Leaves.ブリリアント! 名作「Spring Rain」が雨なら、このアルバムは雨上がりの晴れやかな空。この作品も極上のディスコアルバムです。「Sun After The Rain」のメロウな輝きに、ただただうっとり! ストリングス、パーカッション、ブラス……、すべてがしなやかに絡み合って金色のグルーヴを生みだしています。素晴らしい!.
Sun After The Rain.
Velvet Hands.
One Note Samba.シアトル版リオ・ニド? ルー・ロンドンのヴァージョンでもおなじみ「Gimme That Wine」なんか聴いちゃうと、戦慄が走ります。ジャズあり、フォーキーあり、BLT食って会社におでかけ!って感じの雑食&シャキシャキ感が最高です。あのパパーヤと同じWolfレーベルからのリリース。シアトルのジャズシーンの幅広さは侮れないのです。.
Gimme That Wine.
Swinging Til The Girls Come Home.
Euphoria.バディ・コレットの軽やかなフルートをフィーチャーしたジャズボッサ盤。Crownは半ば廉価盤レーベルで、低予算でいい加減な作りのレコードも多いのですが、これはいい。音質面などもう少し恵まれていたらと残念に思う部分はありますが、演奏が生々しいです(ミュージシャンは不明)。ジャズとボサノヴァの融合をじかに味わえる好内容。.
The Girl From Ipanema.
Fly Me To The Moon.
Turtle Samba.知的な雰囲気のただようヴォーカルとブロンドの美貌で人気の高い女性シンガー。彼女がジュニア・マンス・トリオを従えてスタジオレコーディングを行った人気盤です。自分以外全員黒人のトリオを相手にしても、まったくひるむところのない歌のうまさ、リズム感。凛とした佇まいを伝えるアートワークも素敵です。彼女はジャッキー&ロイのロイ・クラールの妹さんでした。.
Better Than Anything.
It’s A Wonderful World.
Nobody Else , But Me.女性ヴォーカル、ニナ・ケアリイヴァハマナにマイレ・セレネーダーズ(ソル・カマヘレ、ダニー・スチュワート他によるレーベル専属セッションバンド)がバックを付けた6曲。その他はバンドだけの歌唱と演奏。「Lovely Hula Hands」や「Hukkilau Song」など良く知られたフラ曲を収録。インストラクション用のレコードですが、名門レーベルの音源だけあり、演奏も歌も第一級品の内容です。そうでないと気持ちよく踊れないですから!.
Lovely Hula Hands.
Little Blown Girl.
The Hukilau Song.ビーチ・ボーイズでのアルバム「Love You」発表後、マイク・ラヴが己の欲求不満解消を兼ねて結成したサマーソング・ユニット。そのファースト・アルバムにあたるのがこのサントラです。タイトル曲や「15 Big Ones」にも収録されていた「It's OK」の再録など「マイク・ラヴも悪くないな、いや、むしろいい!」と思わせる快活な内容です! メンバーとして参加したチャールズ・ロイドが書いたインスト曲もブリージーで最高。.
Almost Summer.
It's OK.
Island Girl.シカゴを拠点に1959年に結成されたドゥーワップ/R&Bグループ。NYのドゥーワップよりもリズム&ブルース的な粘りが濃厚なのが特徴でしょうか。ナショナルヒットはなかったのですがグループの結束は強く、シングルを淡々と70年代まで出し続けました。なかなかまとめて聴くことが難しかった彼らの初期音源を18曲まとめた1枚です。.
Island Of Love.
Loving You.
Come To Me.冨田勲の初ソロ・アルバムにして、初の全米リリース盤。現在では70年代の彼を代表するだけでなく、シンセサイザー・サウンドの世界的な代表アルバムとしても高く評価されています。全曲ドビュッシーの楽曲ですが、冨田さんのアイデアはモーグシンセのファンタジックな魅力を見事に引き出しています。このアルバムはアメリカでも大ヒットし、一躍彼の名を世界的にしました。雪の季節によく似合う音像だと思います。.
Clair De Lune.
Passepied.
Golliwog’s Cakewalk.アメリカのジャズ史の中で女性ミュージシャンが果たしてきた功績を、貴重な録音から検証するシリーズ。初期のStashレーベルはジャズやブルースの世界におけるマイノリティに着目したすぐれたリリースを行っています。本作は女性ピアニスト編。もっとも古い1924年のラヴィ・オースティンから1961年の秋吉敏子のエアチェック音源まで、全16曲。トラディショナル〜モダン・ジャズの変化の中での女性ピアニストたちを収録。”Women In Jazz”シリーズの2作目です。.
My Blue Heaven.
The Rocks.
Temps Fugit.アネット後期の1枚。初期のヒット曲の再収録、新曲、ポピュラーソングのカヴァー、そして“Blue”にちなんだ曲、アネットの4つの面をそれぞれを3曲ずつ収録した企画盤です。ビートルズの「All My Loving」やバカラック「Blue On Blue」のアネット・ヴァージョンがきけたり、楽しいダンスナンバー「Music, Music, Music」があったり、ヴァラエティ豊かな企画を楽しむ彼女がいます。レアなステレオ盤!.
All My Lovin’.
Blue On Blue.
Music! Music! Music!.第二期アニマルズのラストアルバム。この時期のメンバーにはズート・マネー、アンディ・サマーズ(のちにポリスに加入)らが参加。アメリカのヒッピー/サイケ・ムーヴメントに強く影響を受けたドラマチックなサウンドで、新しい時代のR&Bを模索していました。LP2枚組の本作は、まさにそのコンセプトの最終地点。コンセプチュアルであるというより、時代を荒々しく削り取ったような雰囲気が濃厚です。.
River Deep, Mountain High.
Ring Of Fire.
Gemini - The Madman.クールジャズの開祖のひとり。ヴァイブにゲイリー・バートンを迎えたこの時期は要注目です。ポップなふりした音楽的実験精神旺盛です。オープニングの「The Sweetest Sounds」のリズムアプローチから違います。レイモンド・スコット「Secret 7」とか好きな人にもオススメ。スイングする「虹の彼方に」もいい。サンフランシスコでのグルーヴィーなライヴ盤。.
The Sweetest Sounds.
Station Break.
Over The Rainbow.ミシガン州出身の女性ジャズシンガー。その後も長くクラブで歌い続けたそうですが、スタジオレコーディングのアルバムはこれ1枚きり。低くハスキーな歌声には強さと色っぽさの両方があって、歌もすごくうまいんですけどね。ジャズヴォーカルものを売る術をおそらく持っていなかったポップスレーベルLaurieからのリリースというのも、うまくいかなかった原因かもしれません。だって歌も演奏もこんなにいいのに! とてもとても魅力的です。.
The Masquerade Is Over.
There Will Never Be Another You.
Deed I Do.現在まで11回も映画化されているというエミリー・ブロンテ原作の「嵐が丘」。1970年にイギリスで制作されたヴァージョンのサントラは、ミシェル・ルグランが担当しました。繊細なスコアが映画の劇的な性質を引き立てます。マイク・カーブ・コングリゲーションのコーラスで歌われる「I Was Born In Love With You」も感動的。ルグランのサントラではあまり取り沙汰されませんが、重厚な内容です。.
I Was Born In Love With You.
Yorkshire Moors.
Chathy’s Theme.90年代以降に「Bad Girl Song」にやられた世代には説明は不要の、カナダの孤独でプログレッシヴなSSW。これは彼のファースト。後の作品とはやや趣の異なるポップなアレンジは、ライトハウスがバックを付けたから。その分、正直な若さが感じられる盤でもあります。このアプローチも興味深いし、サード「Consider The Heart」につながるのはこちらかも。初期トッド・ラングレン好きにも推薦です。.
Down On Words.
Tyrant.
Raymond Auston.ギター、ハーモニカ、口笛と多芸かつエスプリの持ち主、トゥーツ・シールマンスのオランダでのライヴ盤。バックはジョー・パス、ニルス・ヘニング・オルステッド・ペデルセンのふたり。ジョー・パスという名手がいるので、トゥーツは基本的にハーモニカに専念と思いきや、ギターも口笛もやりますよ。3人の緊密なグルーヴはライヴならでは。.
Blues In The Closet.
Thriving From A Riff.
Someday My Prince Will Come.