フレッド・ニールを彷彿とさせる深い声でギタリストと共に歌ったアルバム(この次作)が強く印象に残っています。経歴を調べると、もともとはホテルやラウンジ系のピアニスト兼シンガーだったらしく、バンド編成で当時のヒット曲をドラマチックに歌う本作の方が彼の出自には近い内容なのかもしれません。深く沈み込む「Like To Get To Know You」が絶品です!.
スタジオミュージシャンとして名を上げ、やがてイノック・ライトの右腕としてCommandレーベルを切り盛りするギタリスト、トニー・モトーラ。彼のソロ・アルバムは60年代半ば以降、俄然ヴァラエティを増します。フラメンコとラウンジを合体させた「Call Me」の遊び心に脱帽! ガットギターを使ったサンバ、ボッサの面白さを追求した一枚です。彼のオリジナル曲「I Love, I Live, I Love」も素敵ですよ。.
収録曲・データ
【曲目】Call Me / So Nice (Summer Samba) / I Love You / All / Noche De Ronda / I Love, I Live, I Love // The World Of Your Embrace / Spanish Harlem / Dream Theme From Act 1 / Samba De Orfeu / La Montana / What Now My Love
英Deramレコードによるイージーリスニング企画「In The Night」シリーズの一枚。1967年という時代背景を意識した選曲と、モダンなアレンジが味わえる人気シリーズでもあります。英国ムード・ピアノの名手トニー・オズボーンのピアノは、ホルスト・ヤンコフスキーを思わせる親しみやすくて洒落たタッチ。ぐんと軽妙ですね。ピアノやスネアの音が際立つ良質な録音です。.
収録曲・データ
【曲目】Play A Simple Melody / Pink Elephants / Sentimental Journey / El Sonador / Elmer’s Tune / Exodus // Johnny Peddler / Ferryboat Serenade / My Guy’s Come Back / I Love A Piano / Sunshine Holiday / Volare
【曲目】island nights theme / island nights / hold back the night / youve got a license(to drive me crazy) / cafe L.A. // trapeze / angel / captain wonderful / street dancer / butterfly
ジャズ版「南太平洋」。「Happy Talk」のカヴァー数あれど、生々しい音で鳴るウッドベースのグルーヴにしびれるこのヴァージョンは最高ですね。クラリネットとバリトン・サックスを持ち替えながら、ゴキゲンにスイング。B-4「There Is Nothing Like A Dame」は50年代ジャズで踊らせるDJなら持っておきたい一枚! オルガンはディック・ハイマン! パチパチパチ…。.
収録曲・データ
【曲目】Younger Than Springtime / Honey Bun / Bali Ha'i / A Cockeyed Optimist / A Wonderful Guy // I'm Gonna Wash That Man Right Outa My Hair / Dites-Moi / Some Enchanted Evening / There Is Nothin' Like A Dame / Happy Talk
いわゆるマイナー・モダンソウルをいろんな意味で象徴する一枚で、日本の熱心なソウルファンの間では古くから知られているアルバムです。アトランタの地元ミュージシャンとレコーディングしたシンプルなサウンドで、いなためのディスコブギーやチープなシンセ音が逆にいま求められる感じにうまくはまった感がありますね。「Give It Up」はモダンファンク/ブギーの名曲。キング・フロイドのカヴァー「What Our Love Needs」にはチカーノソウル感も。.
トゥーツさんがハーモニカをメロウ&ムーディに吹く「Sophisticated Lady」で幕を開けます。黄昏時のBGMにいいですね。どこかユーモラスなスヴェンドさんのヴァイオリンも、楽しそうに遊んでいます。アップテンポとミディアムが交互に出て来て。ゆったりとしたグルーヴが気持ちいい「Yesterday and Today」などでは、トゥーツがさらっと口笛も吹いていて、素晴らしいです。.
収録曲・データ
【曲目】Sophisticated Lady / Mr. Nashville / Who Can Sail Without Wind? / Yesterday And Today // The Spirit Feel / Denise / Blues On Blues
【曲目】Devil Or Angel / Hold What You’ve Got / Searching For My Love / Hi-Heel Sneakers / When A MAn Loves A Woman / Hold On! I’m Comin’ // In The Midnight Hour / I Never Loved A Man / Six O'Clock / Happy Together / Release Me / Respect
ハワイの49th State Hawaii Recordに残されたタヒチ音源。トティズ・タヒチアンズというグループの、野趣あふれるタヒチアン・ドラムスと、ハワイアンとのつながりを色濃く感じさせる歌もので構成されています。コーラスやギターを軸にしたサウンドはエディ・ルンドに似ているような感じですが、この歌ものを演奏している面々についての詳しいクレジットはありません。聴いているだけで生命力があふれてきそうな、おおらかで力強いアルバムです。.
60年代ウェストコーストきってのセッションギタリスト。12弦ギターの名手でもあります。フォークやカントリー曲をモダンにアレンジしたアイデアはもちろん、プレイもカントリーギターの枠組みをどこか外れたトリッキーでポップなものに。60年代末に「The One And Only Billy Strange」のタイトルで再発されたときは外された2曲も入ったオリジナル盤です。.
グレーーーーーーート! エンタメ精神とジャイヴなユーモアと爆発するR&Bセンスを兼ね備えたトレニアーズのレジェンダリーなファースト・アルバムです。Okehレーベルで彼らがリリースした代表曲のほぼすべてがここに! 吾妻光良ファン御用達「Who Put The "Ungh" In The Mambo」のオリジナル・ヴァージョンも収録! 完璧! 文句無し!.
【曲目】La Bamba / Alright, Okay, You Win / Stagger Lee / Be Careful, It's My Heart / Jezebel / Bill Bailey, Won't You Please Come Home // Hello Dolly / You Need Hands / Hallelujah, I Love Her So / Personality / If I Had A Hammer / What'd I Say
【曲目】Que Te Pasa / Perdon / La Despedida / Amor Perdido / Irresistibile / Margie // Advertencia / Borracho No Vale / Obsesion / Bajo Un Palmar Tranquilo / Venganza / El Ultimo Adios
オランダを代表する二人の知性派ピアニストを片面ずつ紹介するカップリング盤(共演盤ではありません)。ともにライヴ音源で、この企画のためのレコーディングのようです。こうして二人並べて聴くと、お互いの個性がわかります。あくまで耽美的なルイス・ヴァン・ダイクと、ジャズ的なインタープレイを楽しむピム・ヤコブス。ピム・ヤコブスの「If I Were Bell」が、高速かつ美しい仕上がりです。.
収録曲・データ
【曲目】Blues For Robin-Mark / What The World Needs Now Is Love / Yours Is My Heart Alone / Mercy, Mercy, Mercy // Summertime / Satin Doll / If I Were A Bell / Plus Four
【曲目】Walk With Me / Arabesque / The Work Song / Trains And Boats And Planes / Summer In The City / You’re Gonna Hear From Me // Copy Cat / Modesty / Sunrise, Sunset / Mame / Summer Samba / See You In September【Producer】Dave Pell 【Arranger】Eddie Karam 【Engineer】Lanky Linstrot 【Art Direction】Woody Woodward 【Album Design】Bernard Yeszin 【Cover Photo】Peter Whorf
タートルズのデビュー・アルバム(1965年)のRhinoリイシュー盤。シングル「悲しきベイブ (It Ain’t Me Babe)」は全米8位まで上昇した大ヒットですが、このアルバムは最高98位とふるわず、でした。フォークロックの影響下にあるサウンドとはいえ、同時代のライバル、バーズとはまた違った路線。のちにフロ&エディと名乗るマーク・ヴォルマン、ハワード・ケイランを中心としたソウルフルなヴォーカルと、力強いコーラスワークが彼らに独自の魅力を与えていました。.
収録曲・データ
【曲目】Wanderin' Kind / It Was A Very Good Year / Your Ma Said You Cried In Your Sleep Last Night / Eve Of Destruction / Glitter And Gold / Let Me Be // Let The Cold Winds Blow / It Ain't Me Babe / A Walk In The Sun / Last Laugh / Love Minus Zero / Like A Rolling Stone
【曲目】A Boy On A Saturday Night / What Would I Be Without You / Take This Rose / My Impression Of Janie / This Is My Love / Make Haste My Love // Domani / I’ll Never Know / Love Is The Word / The Lady / Make Me / My Love’s A Gentle Man
彼らの代表曲「Conclete And Clay」は軽いラテン風味とブリティッシュ・ポップスが合体し、全英1位を獲得。その後、さらにワールドワイドなヒットになりました。ブリティッシュ・インヴェイジョンの波に乗って紹介されたグループですが、「Cottonfields」のカリプソライクなカヴァーのセンスからもうかがえるように多彩な可能性を持ったグループでした。アメリカでのファースト・アルバムです。もちろん「Conclete And Clay」がA-1!.