ファンキーなギターリフからはじまる「Can She Do It Like She Dances」が最高のパシフィック・ファンク。ジミー・ディーはグアム島で活動したシンガーで、あの島のAOR的な世界観をほぼひとりで体現したと言っていいでしょう。リゾートならではの開放的で適度に下世話なムードと70年代から80年代に切り替わるサウンドが絶妙に交錯してます。アルバムは数枚確認されてますが、これがAORファンにはいちばんのおすすめです。.
日本の邦題「アメリカン・モーニング」こと「Just Wehn I Needed You Most」が思わぬ大ヒット。ことに日本では繰り返しTV CMなどに使用されるエバーグリーンな1曲に。やわかくてほんのりとした味わいのポップスがふんだんに盛り込まれた作品。少年っぽさの残った透明な歌声にも魅力が。突然聴きたくなることがあるのですね、このメロディを。.
オーストラリアのロックバンドとしてのちに世界的な成功を手にする彼らのファースト・アルバム。ファニーなイラストだったオーストラリア盤とは趣を変えて、ロックバンドらしさを押し出したUS盤です。アメリカでもスマッシュヒットしたのはフォーキーな「I’ll Always Call Your Name」。「Curiosity (Killed The Cat)」あたりでのライトメロウ感覚もぜひ。.
【曲目】Bye Bye Now, My Sweet Love / Takin' Me Back / It's Really You / We Believe In Love / Maybe I'm Right // I Can Hear Love / Set The Minstrel Free / Magic Still Runs Through Your Head / Capital Shame / Easier For You
シティボーイ気分の4ビートでSSWを気取ったオーストラリア産の大傑作。ハスキーでやんちゃさが垣間見えるヴォーカルと胸キュンのメロディがたまりません。タイトル曲の頭10秒でキマリ! 80年代初めにウィスキーのCMに日本で使われ、ささやかにヒットしたAORバラード「You'll Call It Love」も収録。豪オリジナルとはデザインがまったく違うUS盤です。.
収録曲・データ
【曲目】Bad Habits / Good Golly Me / You Weren't In Love With Me / Baby I'm Easy / Never Be Blue // Since I Found Out / You'll Call It Love / Celebrity Lane / Single Man / If I Was A Millionaire
【曲目】Change Your Mind / Are You With Me / Love All Your Blues Away / Stop Me From Starting This Feeling / Learn To Love Again // Willow Weep For Me / We'll Be Together Again / The Way You Look Tonight / It Never Entered My Mind
かつて「恋は水色」で一世を風靡した彼女が、アメリカ西海岸でのレコーディングを敢行したAOR路線のポップ・アルバム。何とプロデュースはキム・フォウリー!(彼は同時期のヘレン・レディのアルバムでも良い仕事をしています)。スペクター・サウンドを70年代に甦らせたようなアレンジの「Angels Of Mercy」など、ニヤリとさせる仕掛けもあちこちに。アメリカでのリリースは無く、なかなか入手困難です。.
収録曲・データ
【曲目】Anyone Who Had A Heart / Music Speaks Louder Than Words / Career Girl / I'm A Lady / Angels Of Mercy // Old Country / A Million Tears / Little Things / City Man / Before We Say Goodbye
ミュージカル「Hair」公演の際に初めてオーストラリアを訪れ、そのまま住み着いてしまったディーヴァ。フリーソウル・ナンバー収録の「Marcia Shines」が人気ですが、AORファンにはむしろこちらを。エレピの音色が涼しげなメロウ・ミディアムの名曲「Heart Like A Radio」収録。またアルバム全体を彩るタイトなリズム隊の細やかなプレイも聞き物。彼女のヴォーカルの自然な明るさが魅力になっています。.
【曲目】I Wasn't Born Yesterday / Hope / New Blood / I'm Betting My Life On You / The Man Who Manufactures Daydreams // No Prisoner Taken (Light Brigade) / (I Will Be Your) Shadow In The Street / Light Of My Smiles / Who's Goin' Out The Back Door? / Off The Record
ラスカルズの中心だった彼のソロ3作目。Bearsvilleでの前2作でのロックっぽさに比べ、素直にホワイトソウルに近づいた傑作です。ウィル・リー、スティーヴ・ジョーダンら、NYのスタジオミュージシャンが作り上げる、都会的なグルーヴが全編を覆う心地良い一枚。「Good To Have Love Back」「Castles In The Air」や「Dancin’ The Night Away」あたりの爽快なAORサウンドに心奪われます。60年代から真性ブルー・アイド・ソウルを歌い続けてきた彼の豊潤な音楽センスと歌声は、やはり無視できません。.
【曲目】Each Time We Say:"Hello" / Love Is In My Dreams / Louise / Just To Prove My Love / Sad Leavin' // Deep In The Heat Of The Night / Daisy / What's New / Happiness Is Loving You / Wild Willies Marango
10代でのデビュー以来、一貫してCCM界での高い人気を誇り続けている女性シンガー、リーバ・ランボー。“Lady”というのは彼女の愛称で、説明不要の存在ということでしょうね。これは彼女のライヴ・アルバム。のっけから「He Gave Me Music」のシャープな16ビートにノックアウトされてしまいます。ミディアム・アップの「Nothing Can Separate Me」も素晴らしい出来。キャロル・キング「You’ve Got A Friend」もゴスペルとしてとりあげています。ライヴならではの、ダイナミズムが味わえる1枚です。.
【曲目】Hungry Nights / I Think I Know Too Much / Love Hangs By A Threat / Soon / Somewhere Down The Road // Straight For The Heart / Don't Call It Love / I Almost Let You Go / Our Song / Time Of Our Lives
正面から風を受けるような爽快感抜群のアコースティックCCMグループのセカンドです。スライドギターもコーラスもカラッと決まって気持ち良いことこの上なし! ファーストよりもウェストコーストサウンドっぽい仕上がり。淡くラテンロックテイストのA-4「Do You Feel The Change」がブリージーです。.
下積み期間も長かった彼がついにつかんだソロ・デビュー。エンジニアとしても名高いアル・シュミットがプロデューサーを務めた本作がデビュー・アルバムになります。次作「Glow」以降に比べるとまだ都会派に完全に振り切れていない感じもありますが、抜群のヴォーカリゼーションでスリリングにファンクする「You Don’t See Me」などやっぱり最高と思います。.
1964年に7歳でレコードデビューしたマーク・ラディス。天才少年としてキャリアを積み、19歳の年にリリースしたのがこの完全無欠のディスコ・アルバムでした。若いながらも自身を含め10人編成のバンドを率い、黒人ミュージシャンたちとも堂々わたりあっています。ノーティなディスコダンス・ナンバー中心に徹した構成はすがすがしいですが、1曲あるバラード「The Answer Is You」も才能の塊と思います。.
デビューはShelterで、ジェシ・ウォルフ&ウィニングスというトリオの一員でした。ソロに転じてリリースしたセルフタイトルのファースト・アルバムはAOR名盤。このセカンドではアダルト感に寄りすぎず、もう少し彼本来のギターオリエンテッドなフィーリングが増しています。さわやかにグルーヴする「Love Is A Chain」あたりが本来の持ち味。.