シアトルのローカル・レーベルに残された激レアジャズの秘宝として知られるジョニー・ルイス・カルテット「Shuckin' 'n Jivin'」のジョニー・ルイスと同一人物です。マルチ・プレイヤーである彼はヴォーカリストとしてもアルバムを残しています。深く低い声とモダンなリズムセンスでアピールするこちらもなかなかの人気盤。オリジナルの「If You Can Imagine」を推薦しますが、「Country Road」「On A Clear Day」も味わい深いジャジーなカヴァーで素晴らしいです。.
ファンキーなベースが印象的なタイトル曲「Family」が、クラブ・クラシックとして知られるアルバムです。歌っているのは実妹デブラ・ロウズ。ジャズ〜フュージョンの時代にまたがって多作を誇るヒューバート・ロウズの中でも、アナログはなかなか見かけない作品。ブラックコンテンポラリー〜AORファンの琴線をくすぐるラインの音色です。「Wildfire」も疾走感もグレイト! 「Memories Of Minnie」は亡くなったミニー・リパートンに捧げた曲です。.
収録曲・データ
【曲目】Ravel's Bolero / What A Night / Wildfire // Family / Memories Of Minnie (Ripperton) / Say You're Mine
時流を見逃さない男ハービー・マンが、思い切って針をディスコ路線にふりきったアルバムです。自身の十八番「Comin’ Home Baby」、ミーターズ「Hey Pocky Away」やルー・リード「Walk On The Wild Side」などをディスコ・フュージョン化。女性コーラスを大々的にフィーチャーし、自身も歌います。これだけ堂々とナンパにやられたら気持ちいいものです。.
ビッグバンドジャズの可能性を革新し続けたドン・エリス。同名タイトルでエドガー・ウィンター・グループにも人気アルバムがありますが、こちらのほうが先。荒ぶるソウルジャズ「A New Kind Of Country」はかっこいいし、ギル・エヴァンス的なクールさもあり。正直、評価が低いのが納得できませんね。.
「Memphis Underground」直前のハービー・マン。ストリングスを交え、ポップかつリズミカルなジャズを披露しています。ルルの「To Sir With Love」のあしらいや、思い切ってカリプソにしたドノヴァン「There Is A Mountain」もお見事。素晴らしいのはプロデューサーも務めるトリー・ズィトーの提供した「Flight Of The Bluebird」! この飛翔感、さからえません!.
西海岸随一のスタイリッシュなピアニスト。トリオを従え、そのうえブラス&ストリングスが粋な味付けをしたのが本作。「A Hard Day's Night」の疾走感からして最高! グンと自由で大胆なタッチでピートのピアノが晴れやかに飛び回ります。明るい音色の陰に潜んでいるかすかなビターさも、彼の音楽を忘れがたくしている一因なんでしょうねえ。素晴らしい!.
収録曲・データ
【曲目】A Hard Day’s Night / Here’s That Rainy Day / The Grass Is Greener / People / The Moment Of Truth // A Sleepin’ Bee / Blues Two Ways / Hello Dolly / The First Of May / Sweet September
Blue Noteブラック&ブルー・レーベル(1970年に用いられたデザイン。オリジナルリリースは1968年)。
ぶりぶりとした熱さではなく、クールさも兼ね備え。
1950年代からベイシー楽団のサイドマンとしてのキャリアを積んできたサックスプレイヤー。ソロに転じ、60年代に入ってからはソウルフルでモダンなスタイルに転身。Blue Noteに残した唯一のアルバムである本作でも、かっこよく吹きまくっています。ぶりぶりとした熱さではなく、クールさも兼ね備えてます。A-1「Little Miss No Noise」のミッキー・ローカーのドラムとの絡みのかっこよさ! 三管のセクステット編成で、6曲中5曲はフォスターの自作。.
ウェストコーストのジャズシーンにあって早くからスタードラマーの地位につき、やがては自らジャズクラブを経営。気鋭のミュージシャンを自らのコンボに引き入れて育てる立場にもなっていった人物です。彼の“And His Men”シリーズ7作目。チャーリー・マリアーノ作の端正でクラシカルな雰囲気すらある組曲「The Gambit」をA面に。B面ではタイトでシャープなハードバップを繰り広げます。.
ジェラルド・ウィギンスの名でも知られるピアニストが、全編オルガンで通したアルバムです。ウィギンスとドラムス、サックス(ハロルド・ランド)という編成。ハモンドの響きも気持ちいいし、オルガントリオ(ベースレスの場合)はドラマーの自由度も楽しめるのですよね。「Night In Tunisia」など構成の緩急も楽しいです!.
【曲目】Too Much Mustard (Europe's Society Orchestra) / Sensation Rag (The Original Dixieland Jazz Band) / Crazy Blues(Mamie Smith With Perry Bradford's Jazz Hounds) / Sugar Foot Stomp (Fletcher Henderson And His Orchestra) / Log Cabin Blues (Clarence Williams' Washboard Five) / Boy In The Boat (Charlie Johnson's Paradise Orchestra) / Shim-Me-Sha-Wabble(Miff Mole's Little Molers) // Thou Swell (Louisiana Sugar Babes) / Harlem River Quiver (Duke Ellington And His Orchestra) / Ozark Mountain Blues (The Missourians) / Keep That Hi-De-Hi In Your Soul (Cab Calloway And His Orchestra) / Jazznochracy (Jimmy Lunceford And His Orchestra) / Flyin' Hawk (Coleman Hawkins Quartet With Thelonious Monk) / Groovin' High (Dizzy Gillespie And His Sextet)
ジャズピアニストとして出発、のちに放送業界に身を転じ、地元のミネアポリスを中心にさまざまなライブラリー音源やジングル、スコッチテープやパンナムなどのCM曲も手がけます。人気盤「Music That Works」でご存じのマニアもいらっしゃるでしょう。このアルバムもミネアポリスのSound 80での録音ですが、発売はフロリダのレーベルというファンキー・フュージョン。すごい演奏力と時流を読んだアレンジでかっこいいです。スティーヴィーのカヴァーもあり。B面ラストでは奥様の美しい歌声も。.
収録曲・データ
【曲目】Olympus One / Don't You Worry 'Bout A Thing / Sweet Winds Of Change / For A Ballad A Day / 76 Trombones // Gooney Bird / 101° In The Shade /Turning Around Again / You Are Everything To Me
【曲目】Opus 1 / Skyliner / String Of Pearls / South Rampert St. Parade / John Silver / Intermission Riff // Jumpin’ At The Woodside / Oh Lady Be Good / Don’t Get Around Much Anymore / Jersey Bounce / Harlem Nocturne / Apple Honey
全篇チャーリー・カレロのアレンジ。女性コーラス、ストリングスが導入され、リズムにもぐっとモダンなポップスの感覚があしらわれ、カレロの個性が発揮されています。「In My Room」のリフにも、トーイズ「A Lover’s Concerto」の痕跡がチラと見えたり。もちろん主役のバードのガットギターも冴え渡っています。もともとチャレンジには強い人。淡い気分が素敵な「Dulcinea」や「Lonely Crown」も聴いてみてください。.
収録曲・データ
【曲目】In My Room / The Shadow Of Your Smile / Bonanza! / Yesterday / Norwegian Wood / It Was A Very Good Year // Dulcinea / Michelle / A Taste Of Honey / Lonely Clown / Walk Right In
【曲目】MORE (Theme From Mondo Cane) / Hobo Flats / This Is All I Ask / Gravy Waltz / Sid's Mark // The Good Life / Antony And Cleopatra Theme / Meditation / The Lights Across The River / Blues Fr'ell