ズートと7弦ギターの名手バッキー・ピザレリの双頭アルバム。リズムセクションはミルト・ヒントンと、ゲストスターとしてクレジットされたバディ・リッチ。4者ともに際立った個性の持ち主だということはA-1「Summerset」を聴けばわかります。リラックスした雰囲気ですが、しっかり相手の音を聴いているからこそのグルーヴが、タイトル曲や二人だけで演奏される「Indiana」などに濃厚。.
Summerset.
Nirvana.
Indiana.古くは戦前にキング・オリヴァーやチック・ウェッブらのバンドでもピアニストを務めたベテラン・ジャズマン、ジーン・ロジャース。これが生涯唯一の単独リーダー・アルバムのようです。モダンジャズのマナーを理解し、指の自在な動きを感じさせるメロディアスでふくよかなパッセージがとても魅力的。ベン・ライリーのドラムスも控えめながら的確な助演です。.
There Will Never Be Another You.
Lullaby Of The Leaves.
Whisper Not.ウディ・ハーマン楽団出身で、チャーリー・ミンガスとも深く交流した知性派クラリネット奏者。リーダー作はあまり多くない人です。このアルバムでもA面はブラームスのソナタをピアノとのデュオで。B面もチェンバー的なトリオ編成で端正で美しいジャズを演奏しています。騒がしい現代に必要なのは、この引き算を極めた音像でしょう。.
Brahms: Sonata for Clarinet and Piano.
Darn That Dream.
Between The Devil And The Deep Blue Sea.ピアノと金管ブラスセクションによる、きらびやかで美しいムードジャズ。シアリングの繊細な感受性をビリー・メイがブラスを使って華やかに飛翔させているような印象を受けます。明るい輝きだけでなく、はるかな郷愁をも表現できるブラスの魅力をシアリングが引き出しているとも言えるでしょうね。.
Memories Of You.
These Things You Left Me.
Blame It On My Youth.BN-LA時代にデビューした白人ギタリスト。これがファーストアルバムです。「With A Little Help From My Friends」や「Spinning Wheel」(特に中盤以降!)で、エキセントリック(ラーガ風、ラテン風)なリズムアレンジで、フュージョンとはまた違った70年代ならではのソウルジャズを展開します。ルグランの「What Are You Doing The Rest Of My Life」はギター1本で聴かせます。.
With A Little Help From My Friends.
What Are You Doing The Rest Of My Life.
Spinning Wheel.モッズにも深く深く愛されたモーズ・アリスン。このアルバムでは彼の素晴らしい歌声は冒頭の「I Got A Right To Cry」だけしか聴けないんですが、その分、引き締まったピアノトリオとしての演奏が存分に味わえます。スタンダードを快調に弾くA面、自作曲中心のB面と、彼の一貫した美学があふれかえっています。.
I Got A Right To Cry.
Ole Devil Moon.
Ramble.本場アメリカへの憧れを懸命に学び取り、なおかつ大英帝国の誇りとセンスも忘れずに。イギリスのジャズヒストリー黎明期がどのように作られていったのかを音で検証するアンソロジー。1927年から1954年まで約四半世紀のレコーディングを収録。渡米前のジョージ・シアリングの貴重な演奏も!.
Clarinet Marmalade.
Black And Blue.
Afraid Of You.東海岸で活動する二人のミュージシャン。クール・ジャズ的アンサンブルの時代に彼らが54年に残した10インチ盤を、片面ずつにカップリングしたアルバム。クラリネット+ピアノ・トリオでスインギーな演奏を聴かせるハンク・ダミコ。クラリネットとサックスを持ち替えながらスリリングなアンサンブルに徹するアーロン・サックス。お互いにリーダー作の少ない人だけに、貴重な一枚です。アートワークもすさまじく大胆!.
Hank’s Holiday.
One Track.
The Bullfrog.ストレートアヘッドで遠慮のないジャズコンボと拮抗して舞い上がる奇跡のヴォーカリーズ。 20年代からエレピも流麗なモダン4ビートまで、メリハリばっちり幅広いスタイルを聴かせます。これぞ、てらいのない格好良さというもの! 女性シンガーにはのちに独立するカレン・ヤングの名も。演奏も自分たちでやってしまうのがかっこいいし、バンド感あるのです! 70年代以降に現れた幾多のスインガーズの中でもきっぷの良さとセンス最高峰!.
Art's Oregano.
Milestones.
Sancho Suite.ストレンジとか奇才(鬼才)のひとことでは片付けられない才能を持つミュージシャン。生まれながらにしてビートニクなセンスを持ったジャズ界の才人です。NYの街をテーマにオリジナルを書き下ろした本作は、ハードボイルドでソリッドなジャズ・サウンド、そして実際のNYの喧噪をコラージュ。かっこよすぎる低音のしゃべり!かっこよすぎるアイデア!.
My New York Sweet.
Hear De Boidees.
Watch Your Step, Please.このアルバムでの彼はジャズギタリストというより、アブストラクトでサイケデリックなロックモード(なにしろ1曲目から「Sex」連呼のぶっ飛びよう)。70年代初めのシュギー・オーティスみたいな壊れたギターサウンド、不器用だけど心を打つ歌声、さらに推進力抜群のグルーヴにしびれる1枚! 「No One Really Knows」のヴォーカルはとにかく泣けます。海外ではすっかり入手難に。.
Sex.
No One Really Knows.
Beautiful Woman.ジム・フローラのアートワーク! ネイティヴアメリカンへのまなざしをスイングジャズにした曲を集めた2枚組7インチです。このテーマでいちばん有名な曲は「Cherokee」ですかね。今となってはタブーにふれる表現もありますが、それもまたアメリカ音楽史の一側面なんですよね。.
Cherokee.
Seminole.
Iroquois.アメリカのセッションギタリストがコントラバスだけを相棒に取り組んだ静謐なギターアルバム。ジャズの常識にとらわれず、ビートルズもボサノヴァもフォーレやバッハ作のクラシックギター曲も、ふたりだけで真摯な音が紡がれます。ギターとベースのブリッジを、風景としての橋に見立てたアートワークも秀逸。オリジナルはドイツMPSでのリリースで、こちらはアメリカのマイナーレーベル盤です。.
Pavane.
Pensativa.
Elenor Rigby.ミュージシャン志望者がプロの演奏に合わせて練習するためのレコードで、必要なパートが欠けている=マイナスワンという仕立てです。おもにジャズ方面で、さまざまなジャンルや演奏形態にあわせてこのレーベルから何十種類も出ています。このアルバムはジャズシンガー志望の女性のための1枚。題材にも60年代後半の洒落っ気がある曲が選ばれてます。ギターでチャック・ウェイン参加。.
Out Of Nowhere.
Moon River.
Sunny.ベテランの領域に入ってもみずみずしいプレイとセンスを忘れないサックスマン。80年代の作品ですが、頑固なほど50〜60年代スタイルのストレートアヘッドなハードバップを貫いてます。ピアノのハル・ギャルパーの助演も際立ちますね、ジャケも色鮮やかで目を引きます。.
Star Eyes.
Summer Night.
Nica’s Dream.「Memphis Underground」直前のハービー・マン。ストリングスを交え、ポップかつリズミカルなジャズを披露しています。ルルの「To Sir With Love」のあしらいや、思い切ってカリプソにしたドノヴァン「There Is A Mountain」もお見事。素晴らしいのはプロデューサーも務めるトリー・ズィトーの提供した「Flight Of The Bluebird」! この飛翔感、さからえません!.
To Sir, With Love.
Flight Of The Bluebird.
There Is A Mountain.70年代に一大潮流となるECMジャズのサウンドを60年代に先取りしていたような静謐な傑作です。ゲイリー・マクファーランドが作曲とアレンジを行い、スティーヴ・キューンをピアノでメインにフィーチャリング。チェンバー的なストリングスを交えながら、美しいジャズ組曲を作り上げました。アートワークまで含めた美学をゲイリーは自身のSkyeレーベルに、スティーヴはECMでの諸作に引き継いでゆきます。.
One I Could Have Loved.
St. Tropez Shuffle.
Traffic Patterns.スタープレイヤーとして人気を獲得したラリー・カールトンを送り出し、新ギタリストにビリー・ロジャースを迎えてのアルバム。その分、バンド全体でファンクするアンサンブルが強まった印象もあります。この翌年に生まれる傑作「Street Life」の前哨戦ともいえるシティメロウ感もばっちり。.
Fairy Tales.
Bayou Bottoms.
Comic Reign.NYの名門ジャズクラブ、バードランドでのライヴを集めた貴重音源編集盤。ジャイヴファンからの信頼厚いイギリスのHepレーベルからのリリースです。録音時期は1951年。目玉は、かつての相方スラム・スチュワートのゲスト参加により実現した再結成時の最高のパフォーマンスを10分以上収録していること(「Flat Foot Floogie」から「Cement Mixer」まで)。音質は決してよくはありませんが、楽しさは文句なしに伝わってきます!.
Flat Foot Floogie, No. 1.
Sabroso.
Oh, Lady Be Good.1957年のニューポートジャズフェスからは、さまざまな顔合わせのライヴレコーディング盤が出ていますが、これはかなり珍しいほう。しかも、B面のドン・エリオットのセッションに若きビル・エヴァンスが参加! A面はエディ・コスタのピアノトリオにロルフ・キューン、ディック・ジョンソンが参加。B面はジャズアコーディオン第一人者マット・マシューズのカルテット演奏3曲、そして最後にドン・エリオットがカルテットで3曲。エヴァンスがピアノを弾きまくる「I Love You」は必聴でしょう!.
I Love You.
I Never Know.
I Remember April.「Oklahoma Toad」以来、数年ぶりにリリースされたセカンド・アルバム。30〜40年代のジャズジャイアンツに敬意を表するというコンセプトで、オールドタイミーな色のジャズコンボの演奏のうえに彼の歌が乗るという、考えただけでもよだれものの1枚です。B面はセンシティヴなピアノソロ。彼なりのラグタイム解釈が楽しめます。.
Old Man Harlem.
Dear Bix.
Lotus Blossom.端正でメロディアスなタッチの名ピアニスト。実はこの名前はアメリカに移住後のもの。出身はイタリアのシチリア島で、ジャチント・フィーリャという本名があるのだそう。イタリアンジャズ的なメロディアスでヒップな感性を感じるのはその血筋のなせるわざでしょうか? テディ・コティック(b)ニック・スタビュラス(ds)のトリオで1956年に自作5曲、ジャズ名曲6曲を吹込んだアルバム。クールな緊張感と演奏の楽しさの両方が伝わってくる、けだし名盤。.
Godchild.
It’s All Right With Me.
The End Of Love Affair.国も人種も違うジャズ・ヴァイオリニスト4人が勢揃い! ぎろっと黒いグルーヴをたたえた音色が大変魅力的なスタッフ・スミスをリーダーに、大御所ステファン・グラッペリ、デンマーク出身のスヴェンド・アスムッセン、当時20代半ばのジャン・リュック・ポンティという興味深い顔ぶれ。バックを担当するのはケニー・ドリュー、ニルス・ヘニング・オルステッド・ペデルセンらのピアノトリオ。ヨーロッパでのライヴ・レコーディングで、メンバー同士のやりとりも生々しく感じ取れます。.
Summit Soul.
It Don’t Mean A Thing.
Pennies From Heaven.エスキヴェル楽団のスチールギター奏者として重用されたことが現代では有名ですが、1940年代には自身のバンドを率いてラジオなどで活躍したリーダーでもありました。キングシスターズのルイーズと結婚したことで、彼女たちもちょくちょく客演。もちろんギターも随所で弾いてます。良質な放送録音盤です。.
A Drowsy Old Riff.
Everything Happens To Me.
Hindustan.カジュアルでスタイリッシュなギターを50年代から弾き続けている名手。本作はハンク・ジョーンズをピアノに迎えてのシンプルなカルテット・アルバム。ボッサやビートルズを採り上げていても、あくまでジャズのスタンスを崩さずにいるところにこの人の美意識を見る気がします。慎ましやかでインティメイトな空気、乾いた質感も心地良くて。オリジナルの型抜き見開きジャケット。.
On A Clesr Day If You Can See Forever.
イパネマの娘.
My Favorite Things.ジャズギタリストとしては寡作な部類といっていいでしょうね。とはいえ50年代からスパンは広めながらも途切れることなくマイペースに発表し続けている職人気質を感じます。ジェイ・レオンハルト(b)ウォーレン・チアソン(vib)ロニー・ベッドフォード(ds)という布陣で1976年の暮れに吹き込んでいた作品をデヴィッド・ストーンマーチンのアートワークでリリース。さわやかな風を吹かせます。.
I Concentrate On You.
Traveling.
Have You Met Miss Jones.ヨーロッパではMPSと契約してリリースを重ねる一方で、アメリカでは自主レーベルShebaからマイペースに作品を発表していた時期の作品。その分、商業性にとらわれず自由に演奏を記録していて、このレーベルからのアルバムにはひそかな人気があります。ここではオルガンを加えたカルテット編成。ドラムスがハーヴィー・メイソンということで、リズム面もすごくソウルフル。ビートルズ「Yesterday」のファンキーなアレンジでびっくりしてもらえるはず。ブロッサム・ディアリーの佳曲「Sweet Georgie Fame」も素敵すぎます。.
Sweet Georgie Fame.
Yesterday.
Message.1940〜50年代に活躍したスイング/リズム&ブルース系のジャズマンたちをフランスに招き、その伝統芸とセンスの真髄を記録したレーベルがBlack&Blue。モノクロのポートレートを基調としたジャケットにも「この人たちを忘れちゃいけませんよ」というメッセージがこもっていたと思います。名トランペッター、ハリー・エディスンが当時を知る同僚たちとニースで繰り広げたセッションです。.
Just Friends.
Sunday.
Gimme Some.職人気質のジャズギタリスト、ハーブ・エリス。Epicレーベルに移籍しての第一弾です。セプテット(7人で3管)編成で気取りのないジャズを聴かせてくれる一枚。レイ・ブライアントのピアノとロイ・エルドリッジのトランペットが好フォロー。真夜中のパンって、いいイメージですね。音で隙間を埋め尽くすことなく、夜の時間にゆったりと忍び込む洒落たコンボジャズです。.
It Don't Mean A Thing.
Symphony.
Broadway.ジャズ・ヴィブラフォンの表現できる世界を革新的に変えたプレイヤーのひとり。彼がAtlantic所属期(1969〜 72年)に残したレコーディングからのセレクト。その直後のECM期とは違う印象で、ソウルジャズ/ジャズロック的なテイストの強い曲だけでなく、ヴィブラフォンソロによるジョビンの曲があったり、静と動のコントラストも鮮烈。まさに「時代の変わり目」を記録した2枚組コンピレーションです。.
Vibrafinger.
Grow Your Own.
Chega De Saudade.