アメリカで50年代末から約10年にわたって続いたソープオペラ(TVドラマ)「As The World Turns」でのおしゃまな主役としての役名が”ペニー”。当時のアメリカで彼女のことを知らない人はいなかったと言います。もともとミュージカル出身である彼女。歌の上手さは保証済み。Phraosというマイナーレーベルからの発売だったため、なかなか見かけません。ラブリーなバラードから、コケティッシュに弾むポップソングまで、晴れやかな魅力があります。.
【曲目】Rosemary's Baby / Amour (Giu' La Testa) (uit "Il tait Une Fois La Revolution") / Adagio Uit Concierto De Aranjuez / Singalong Junk / Chanson De Maxence (Uit De Film "Les Demoiselles De Rochefort") / Adagio Uit Concerto For Oboe And Strings // Poeme / Alone / Bachianas Brasileiras V / Sad Model / Prelude No. 2 / The Way We Were
80年代以降の彼女のステージに欠かせない曲となっていた「To A Child ...」を収録した84年作。プロデュースも彼女自身(トッド・ラングレンが助力しています)。見落とされがちな一枚ですが、端正でソウルフルな歌声に変わりはありません。天才少女としてデビューし、結婚、出産などを経験してきた彼女の人生がじわりとにじんでいます。.
60年代半ばのポップムードと洗練性に富んだ傑作。ボブ・ドロウ、トミー・ウォルフ、サイ・コールマンをはじめジャズ界の“わかってる”作家陣の書き下ろし新曲を用意。スー・レイニーのImperial三部作にも通じるポップ感覚が素晴らしいです。ラストナンバー「Hold Your Head High」はランディ・ニューマンとジャッキー・デシャノンの共作曲。夏の日差しにくらっとした瞬間を思わすソフトボッサ「There Is No Right Way」もまぶしくて。.
収録曲・データ
【曲目】Wonderful Life / There Are Days When I Don’t Think Of You At All / There Is No Right Way / Goin ToCalifornia / Is It Over Bab? / I’ve Never Been Anythng // Sometime Ago / Nothing Like You / Here I Go Again / Mad At The World / This Life We’ve Led / Hold Your Head High
モデル出身の美女シンガー唯一のアルバム。魅惑的なポートレートのせいもあって、海外では高値の一枚。抑制されたオーケストラ、ヴィブラフォンの響きを活かした幽玄としたジャズ・コンボをバックに、さりげなく色気と憂いをしのばせた歌が彼女の魅力です。エキゾチックなタイトル曲はヘンリー・マンシーニ作の「Lujon」に歌詞を付けたもの。揺れる真夜中系ボッサ「Love Me」や「This Is New」も素敵。.
収録曲・データ
【曲目】Blue Prelude / The End Of The World / Good-Bye / Help A Good Girl Go Bad / A Slow Hot Wind / I Enjoy Being A Girl // Just You, Just Me / Willing And Eager / Love Me / This Is New / Nobody’s Heart / I Fall In Love Too Easily
もともとフォークシーン出身。ディープでブルージーな声質を活かしてジャズブルース的な方向に向かった作品。説得力のある歌声はジュディ・ヘンスキの同傾向のアルバムとも通じます。また、若きケニー・ランキンの書いた「In The Name Of Love」をいち早く採り上げています。黒いセーターを着たポートレーイトにうっとり。ケニー・バレル、ジョー・ニューマン、フィル・ウッズ、チャーリー・マリアーノ、ミルト・ヒントンら、NYのジャズメンがバックアップ。.
知的な雰囲気のただようヴォーカルとブロンドの美貌で人気の高い女性シンガー。彼女がジュニア・マンス・トリオを従えてスタジオ・レコーディングを行った人気盤「Better Than Anything」(1963年Avaレーベル)。1982年にプレスされたリイシューがこちらです。自分以外全員黒人のトリオを相手にしても、まったくひるむところのない歌のうまさ、リズム感。素晴らしいです。.
収録曲・データ
Better Than Anything / The Touch Of Your Lips / The Meaning Of The Blues / Rock Me To Sleep / No More / Passing By // It’s A Wonderful World / This Is Always / Just Friends / Guess I’ll Hang My Tears Out To Dry / Nobody Else But Me
ルイ・プリマと袂を分かってからのキーリー・スミスは、どちらかというとおとなの色香を振りまくムード路線のアルバムが多いのですが、スイングビッグバンドの名人ビリー・メイを迎えた本作は切れ味のいいスイング・ポップ全開! 「ムーラン・ルージュの歌」に英詞を付けた「Where Is Your Heart」みたいな、ふところの深い表現にも惹き込まれますね。.
収録曲・データ
【曲目】To Each His Own / Where Is Your Heart / My Heart Cries For You / Yellow Bird / That Lucky Old Sun / Too Young // True Love / Secret Love / Rags To Riches / Young At Heart / Stranger In Paradise / My Devotion
ブロンクス生まれの黒人ジャズシンガー。「Milestones」の高速ヴォーカル・ヴァージョンで聴く者の度肝を軽く抜いてみせます。バックはビッグバンドですが、演奏はとてもシャープ。数オクターブを行き来する彼女の躍動する歌声をダイナミックに支えます。トリッキーな展開の「It's A Most Unusual Day」も最高。レア!.
【曲目】I Love Paris / Valentine / Boulevard Of Broken Dreams / La Vie En Rose / The River Seine / April In Paris // The Poor People Of Paris / The Last Time I Saw Paris / Autumn Leaves / Paris In The Spring / Mademoiselle De Paris / Darling, Je Vous Aime Beaucoup
デビューは天才少女ジャズシンガーとして。しかし、彼女にとっての成功は、キュートなヤングアイドルに扮してポップスを歌った大ヒット「Johnny Get Angry」で訪れました。その成功に続いて制作された本作は彼女にとっては5枚目のアルバム。ポップスからジャズにちょっと揺り戻しをかけて、恋の歌ばっかりでゴージャスにスイングしたアルバムです。全篇スカッとしてます。「Till There Was You」がグレイト! アレンジはトミー・オリヴァー。.
収録曲・データ
【曲目】Let’s Talk About Love / Spring Is Here / I’m Nobody’s Baby / Somethin’s Coming / Make The Man Love Me / I Can’t Believe That You’re In Love With Me // Till There Was You / After the Lights Go Down Low / There’s No Such Thing / Namely You / Kiss And Run / I’ll Never Stop Loving You
ジャズ歌手としてデビューしたColumbiaを離れAtlanticに入社してからはソウル一筋で行くと思われたアレサですが、デヴィッド・ニューマンのビッグバンドをバックに、こんなジャズソウルのアルバムも制作しています。異色はグレン・キャンベル(というかジョン・ハートフォードの)「Gentle On My Mind」。このジャズアレンジはすごい! ボブ・リンドの「Elusive Butterfly」のアレサ版にも昇天! .
ジャズ評論家レナード・フェザーの娘さん。若くて力強いジャズヴォーカルです。レパートリーにはヴァン・モリソン「Moondance」があり、さらにデイヴ・フリッシュバーグ「I Don't Believe You」ボブ・ドロウ「I've Got Just About Everything」マイルス・デイヴィス「Four」まで。やってくれますね! 清々しく、そしてヒップ。さすがジャズ心を受け継いでいますね。なお、彼女は佐藤博「Awakening」の英語詞を作詞した人でもあります。.
収録曲・データ
【曲目】Someone To Watch Over Me / Moondance / Skylark / I Don’t Believe You / Deep In The Night // I’ve Got Just About Everything / All Blues / Wave / Four / You And I
時が止まる歌。生真面目なイメージが強く、ちょっと敬遠していましたが、ボビー・スコットのアレンジで全曲をアメリカ録音した本作で、彼女の知られざる魅力がわかりました。ギター一本をバックに憂いを歌う「Half A Crown」に時が止まる思い。決してベタついていないストリングスも、彼女のクールさをいっそう引き立てています。彼女のアメリカ録音の作品では、これは最上位の完成度だと思います。.
収録曲・データ
【曲目】Johnny / Half A Crown / Just A Ribbon / If You Love Me / The Love We Never Kew // I Love My Man / Ballinderrie / I Gave My Love A Cherry / He Don’t Know Me / Tiny Sparrow / My Kind Of Man
【曲目】Shine On Harvest Moon / Mean To Me / Shaking The Blues Away / Out In The Cold Again / I’ll Never Be The Same / At Sundown // Love Me Or Leave Me / Nevertheless / Sam, The Old Accordion Man / It All Depends On You / Take Me In Your Arms / Ten Cents A Dance
【曲目】Heart / On The Street Where You Live / Till There Was You / I Am In Love / Hey There / I Could Have Danced All Night // The Surrey With The Fringe On Top / The Party’s Over / Dance Only With Me / Wish You Were Here / C’est Magnifique / I Enjoy Being A Girl
クリード・テイラーのプロデュースするサウンドには、いつもハッとさせられるところがあります。本作の主役はこの美女。「Why, Baby Why」「Out of This World」などで、軽快なスウィング感にスリリングな小技(ウッドベースの音やハイハットの使い方など)をしのびこませ、それにクールに応える彼女との相性が白眉! アレンジはボブ・“ケニヨン”・ホプキンス。見事!.