ジョージ・シアリングのピアノと、ブライアン・トルフという若いジャズ・ベーシストが、ふたりだけで行ったコンサートの実況録音。透明感と緊張感のあるすばらしい演奏です。アルバムを買ったのは、ひとえに「Have You Met Miss Jones?」で聴けるシアリングの歌声があまりに素晴らしいから。この人、どうしてもっと歌わなかったんだろう?.
フォー・フレッシュメンが70年代に残した知られざるライヴ盤! バックは完璧に70'sファンキー・マナーを取り入れたスタン・ケントン楽団。レパートリーはおなじみのスタンダードだけでなく「It's Not Unusual」「Byrd Avenue」、客席とのやりとりも含めたMCでは、なんとフォー・フレッシュメン版「Surfer Girl」も飛び出して! 歌いながら楽器もどんどんこなす彼らのモダンでクリエイティヴなステージが目に浮かぶ2LPです。92年、シングル・ジャケでのリイシュー(オリジナル・リリースは1972年)。.
収録曲・データ
【曲目】There Will Never Be Another You / After You / Byrd Avenue / Surfer Girl / Girl Talk When The Feeling Hits You // Walk On By / What Are You Doing The Rest Of Your Life? / Brand New Key / A Beautiful Friendship // Teach Me Tonight / Summer Has Gone / Hymn To Her / Come Back To Me // It's Not Unusual / She'll Be Coming Around The Mountain / Walk Softly / Artistry In Rhythm
ラテン、ブガルーの要素を存分に吸い込んで、黒人クラブに還元したかのような、得体の知れないパワーに満ちあふれたパーティー・ジャズの決定版です! 「Hey Leroy, Your Mama's Callin' You」から「Bang! Bang!」になだれこむ冒頭だけで、もう降参。長く語り継がれている一枚ですが、今も色あせていません。なんたってアレンジはニューヨーク・ノーザンソウルの重鎮ジェリー・ロス! 迫力のあるモノラル!.
収録曲・データ
【曲目】 Hey Leroy, Your Mama’s Callin’ You / Bang ! Bang ! / Music To Watch Girls By / Watermelon Man / La Brea // All / Red Top / Yesterday / Boo - Go - Loo / Bucket O’ Grease / Fake Out
カナダの女流フルート/サックス奏者のセカンド・アルバム。シンガーでもある彼女のスキャットを活かした素晴らしいブラジリアン・ナンバー「Music In My Heart」でレアグルーヴDJたちに知られた一枚です。ジャズファンク的なインストとシンガー・ソングライター的な楽曲が同居。彼女の歌は同じカナダのジョニ・ミッチェルに通じる気配です。.
Blue Noteの常連というイメージの彼らがLimelightに残したファンキーなライヴアルバム。シカゴにあるロンドンハウスというクラブでのライヴです。ラムゼイ・ルイスほどポップス寄りではないですが、ファンキーでブルージーな演奏がたっぷり。バックビートもイカした「Downtown」で幕開けするコンサート。それほど大きくなさそうなクラブの雰囲気で、お客さんもサビを大合唱したり。こんな演奏に立ち会えたら、幸せでしょうね。.
同じグリフォン・プロダクションに籍を置いていた時代の共演アルバム。当時リリースされたときは、ジャズ・プレイヤーとしてのフィル・ウッズに焦点が当たっていたため、正当な評価を受けていない一枚だと思います。ルグランのふくよかで機知に富む70年代オーケストラとの、素敵な混じり合いを「We've Only Just Begun」でご堪能あれ。.
ジャズヴィブラフォン奏者テリー・ギブスのラテンアルバム。この人は題材や楽曲のセレクトがいつもワクワクさせてくれます。このアルバムも頭の「Hallelujah, I Love Her So」「Our Day Will Come」から気が利いてるんですが、うれしいのがマンシーニの「I Love You And Don't You Forget It」。オリジナルもパーカッシヴでかっこいい曲ばかりですし、音の粒立ちも最高。影の主役はフルートのジェローム・リチャードソン、パーカッションのウィリー・ボボでしょう!.
収録曲・データ
【曲目】Hallelujah, I Love Her So / Our Day Will Come / I Love You And Don’t You Forget It / Mr. Something Else / Serenata / El Reigo // Days Of Wine And Roses / What Kind Of Fool Am I? / Kick Those Feet / Tenderly / If Ever I Would Leave You / Happy Baby
エレクトリックなラウンジジャズ番外盤! モー・コフマンは白人版ローランド・カークというか、2本のサックスを同時に吹く技(!)を持っているのですが、ここではそれに加え電気フルートも使用。「Soul Finger」「James Brown's Bag」(後者はJBに捧げたオリジナル曲)などのしびれるファンクに、ホレス・シルヴァーの名曲「Song For My Father」カヴァーの電撃的なかっこよさ! 参りました(感電)。オリジナル曲「Funky Monkey」もグレイト。電気椅子に座ったジャケットは、現代ならアウトかも。.
ジャズ・フルートのあらたな世代の第一人者としての知名度を確立していったハービー・マン。60年代後半からはポップ・ジャズの世界でも大成功します。本作はまだそのすこし前。ラテン/エキゾ・フレイヴァーも香らせつつ、多彩なスタイルに自らを溶け込ませます。猛烈にグルーヴするリズムセクションを従えて高速でフルートを吹きまくる「Strike Up Thye Band」が、かっこいいですね。美的な表現を聴かせる「Stardust」をぜひ!.
収録曲・データ
【曲目】Baia / Dearly Beloved / Frenesi / The Amazon River // Strike Up The Band / Stardust / Peanut Vendor / Autumn Leaves
知性派ピアニスト、という範疇には収まりきらない活動でジャズ界に切り込んだ才人。これが2作目のリーダー・アルバムで、Prestigeでは唯一の作品です。リズム隊も含めてきわめて精緻かつ緊密に計算されたアレンジだということがわかる演奏がすごい。A-2「One Night Stand」のリズムの刻みの細かさに悶絶です。.
マルチリード奏者、スティーヴ・マーカスの初リーダー作。ソウルジャズというより、かなりジャズロックに振り切った作品です。バーズ「Eight Miles High」ドノヴァン「Mellow Yellow」ビートルズ「Tomorrow Never Knows」「Rain」といったレパートリー。ザッパの「Hot Rats」に近い世界観です。ノークレジットですが、かっこいいギターはラリー・コリエル。.
70年代LA Blue Noteでデビューした新世代ジャズギタリスト。ガットギターでモダンなグルーヴを作り出す名手。こちらは通算4作目でBlue Noteを離れて、ブッカー・T・ジョーンズのプロデュース。メロウなフィーリングを自然ととりいれた快作です。「Good Time Charlie’s Got The Blues」ではチェット・アトキンスと共演。.