初期作品の人気は相変わらず高い彼女ですが、活動後期の作品までチェックしている人は少なくなったはず。ブルージーで迫力のある歌声はそのままですが、時代に呼応したシティサウンドではメロウソウル的な魅力が出てきてるのです。「You May Be All I Need」や「Lover’s Lane」など、ぜひもう一度無心で聴いて見てください。すごくいいですから。.
もともとキャリアの長い黒人ガールコーラス・グループでしたが、EW&Fのモーリス・ホワイトに手がけられたことで一躍ブレイク。誰もが知ってる超名曲「Best Of My Love」収録の傑作です。A-2「A Feeling Is」も、穏やかな陽だまりを感じさせる名曲。この曲の心地良いコーラスはビズ・マーキーもかつてサンプリングしていましたね。.
収録曲・データ
【曲目】Best Of My Love / A Feeling Is / A Long Way To Go / Key To My Heart / Love's What's Happenin' // How'd I Know That Love Would Slip Away / Don't Ask My Neighbors / Blessed / Rejoice
70年代末のディスコヒット「Best Of My Love」の印象が強いですが、じつは彼女たちのキャリアは60年代半ばから始まっています。アイザック・ヘイズ&デヴィッド・ポーターがプロデュースを手掛けていたこの時期も充実した作品をリリースしています。可憐で一途な気持ちをこめたこの曲は全米52位まで上昇しました。モノラルミックス。.
スティーヴィー・ワンダーの絶品カヴァー「Bird Of Beauty」で知られる77年作品。漂うブラジリアン・フィーリングは「It Don't Mean A Thing If Ain't Got That Swing」みたいなナンバーにも伝染しているように感じます。ワルツな「I Am His Lady」、エレピを使ったタイトル曲の浮遊感も良いものです。名品。.
収録曲・データ
【曲目】Hello Like Before / A Time For Love / Yes Sir That’s My Baby / Soft Shoe // Tain’t Nobody’s Bizness If I Do / It Don’t Mean A Thing If It Ain’t Got That Swing / Send In The Clowns / I Am His Lady / Bird Of Beauty
【曲目】And I Love Him / ‘Tis Autumn / Shangri-La / Moonglow & Theme From Picnic / Out Of The Blue / People // Makin’ Whoopee / Girl From Ipanema / I Wish You Love / If You Love Me, Really Love Me / Too Soon To Know / Make Believe Dreams
正式なアーティスト・クレジットにはギタリストのジョー・ベックが連名で記されています。さらにもうひとりギターで参加しているのがスティーリー・ダンの「Peg」のソロに抜擢されることになるスティーヴ・カーン。アンディ・ニューマークやウィル・リーといったNYの凄腕セッションマンがサポートしたファンキーでメロウなソウル・アルバムです! レパートリーは「Going Out Of My head」を除いて、「Unforgettable」などよく知られたスタンダードナンバーばかり。.
マーティン・デニーが手がけたレアなエキゾ盤で知られるハワイの日系女性シンガー。レコード番号は二つしか違わないのに、セカンド・アルバムはマーティ・ペイチにすべてを委ねたジャジイなポップ・アルバムとなりました。流暢な英語ながら、どこかこぼれでるコケティシュなアジア感。歌は上手いし、スイングしてるし最高! 踊れる曲も良いですが「Surrey With The Fringe On Top(飾りの付いた四輪馬車)」のセンチなフィーリングにやられました。ステレオ盤はレア!.
60年代に活躍した黒人女性ヴォーカリストが、70年代仕様のモダンなバンドでファンキーにグルーヴしたアルバム。全曲の書き下ろしとアレンジ&プロデュースを担当したのはグラディス・シェリーという女性ミュージシャン。2003年に92歳で亡くなっていますので、当時は60代初めということになりますが、それにしても鋭いセンスです。ローラ・ニーロが歌ったら似合いそうな「He Will Call Again」にKO! 隠れた名盤です。.
チェコスロヴァキアのプラハ生まれの女性シンガー、エヴァ・オルメロヴァ。1969年という、いわゆる“プラハの春”真っただ中にリリースされた本作。A面がトラディショナル・フォークやスピリチュアル、B面がジャズ・ナンバーのカヴァーという構成で、B面のボッサ「Little Boat」や、クールな「My Funny Valentine」が近年話題になったことがあります。しかし、アルバムとしては、革命の失敗とソ連の進行に対するメッセージをあえて英語で歌うことで伝えたのではないかと思えます。ラストが「It Might As Well Be Spring(春が来たのに)」であることにも深い意味が。.
収録曲・データ
【曲目】In The Upper Room / Then The Answer Came / It Is No Secret / Nobody Knows The Trouble I’ve Seen / Walk In Jerusalem / Lord, What You’ve Done For Me // My Funny Valentine / Why Don’t You Love Me / Little Boat / Nearness Of You / Ain’t Misbehavin’ / It Might As Well Be Spring
彼女の素晴らしい歌唱力と“生”でこそ冴える対応力を存分に引き出すために用意した「On Stage」。観客の声がしない訳は裏ジャケを見るとわかります。広いホールにフルバンド&フルオケを入れて、無観客で録音を敢行したのです。やりますね! その意気に応えて粋にスイングしまくる「Taking A Chance On Love」から、僕たちが拍手!.
収録曲・データ
【曲目】Taking A Chance On Love / Just One Of Those Things / You Turned The Tables On Me / But Not For Me / Get Out Of Town / All Right, Okay, You Win // I Got Lost In His Arms / Better Luck next Time / I’m In Luck / I’m Shooting High / You’re Getting To Be A Habit With Me / One For My Baby
タイトル通り輝かしい20年代のナンバーをイーディ嬢が艶やかに歌った作品集。オーケストラを従えてスウィングする「Singin' in the Rain」や、マリリン・モンローでおなじみの「I Wanna Be Loved By You」など、ドン・コスタ・アレンジの下、イキイキと歌っています。ティンパンアレイの歌姫に扮し、イーディの声もオケも、共にとても伸びやか。.
Columbia 360°レーベル(白字、矢印あり。1965〜70年に使用されたデザイン。オリジナル・リリースは1964年)。
トリオ・ロス・パンチョスと一緒に!
スペイン語が流暢だったという彼女。ラテン・ポップを歌わせても一級品です。トリオ・ロス・パンチョスと組んで、伝統的なサウンドで歌われるラテン・ポップスに新風を吹込みました。まろやかなコーラスを伴う彼女のふくよかな歌声が胸の奥まで届きます。情感たっぷりの「縁は異なもの What A Difference A Day Makes」の他、なんとも味わい深いラテン作品です。トリオ・ロス・パンチョスもさすがの演奏。彼女とパンチョスのコンビ作品はもう1作、そしてクリスマス・アルバムと計3作あります。どれも素晴らしい仕上り。.
収録曲・データ
【曲目】 Piel Canela / Y... / Nosotros / Cuando Vuelva A Tu Lado / Di Que No Es Verdad / Historia De Un Amor // Sabor A Mi / Amor / Noche De Ronda / Caminito / Media Vuelta / La Ultima Noche
【曲目】Ramon / Window Across The Street / Disney Dust / Colombus Avenue / Sugar Me Sam / Palmtree Luxury // California Daze / Don't Feed The Animals / Never Seem Able (To Say Goodbye) / Fuss & Fight / Tiger & I / One More Time
ブラジルから登場した女性シンガーのなかで、アメリカのマーケットでもっとも成功したのはこの人でしょう。伴侶であるアイアート・モレイラ、ロン・カーターらと、スペシャル・ゲストにミルトン・ナシメントを迎えたモントルー・ジャズフェスでのライヴです(1974年7月6日収録)。スリリングな演奏が続き、彼女のポテンシャルも最高。ナシメントとデュエットした「Cravo E Canela」の芳醇さ!.
あまり語られませんが、上質のNY産フィメールAORです。彼女自身が弾くエレピの浮游感と、ちょっとハスキーな声が都会的なフィーリングを醸し出します。作曲も彼女自身。うつろう季節にはまりそうなジャジーな「Day Dreamin'」がオススメ。ソングライターとしても優れたレオン・ペンダーヴィスとデュエットした「Feelin Your Love」もとろけるようなアーバン・メロウ。デヴィッド・ラスリー、アーノルド・マッカラーらがバックアップ。 .
収録曲・データ
【曲目】Fly / Warm In The Night / Feelin' Your Love / Gift Of A Love Song / What Is It, Anyway? // Day Dreamin' / Whatever Happened To Harry? / I'll Never Let You Know You're Breaking My Heart / The Catchin' / Abby Knows
「We’ll Sing In the Sunshine(太陽に歌って)」で有名な美女シンガー。60年代の半ばを迎えて、時代の変化を読み取った意識を感じさせる彼女のサード・アルバム。本作では、60年代を生きるポップス歌手としてのチャレンジが見られます。レイジーなボッサ「Excuse Me Mister」アネゴなモッド風「Forget It」など、驚かされる場面多数。.
まるで黒人ジャイヴガールみたいなジャケ! 音も! 彼女は白人の美人ヴォーカリスト。でも、このアルバムでは、あの「I Want You To Be My Baby」やってますから! この衣装で弾けちゃっていいのです。他にも「Mambo Baby」「Tweedle Dee」など、ダンサブルでスインギーなナイス・トラックをたっぷり集めた人気盤です。ジャケ左上のレーベルロゴの下に書かれた「Music For Dancing」の叩き文句に偽り無し!.
「I Want You To Be My Baby」が入ったジャイヴなアルバムに続く、こちらは正統派ジャズ・スイングでバッチリ決めた一枚。日本のジャズ・ヴォーカル・ファンの方には、こちらの方が人気ですね。ピアノ、ギター(トニー・モトーラ)が冴えるスモール・コンボとの相性もバッチリ。「Deed I Do」での彼女のリズム感は群を抜いてますね!.
収録曲・データ
【曲目】Deed I Do / I Get A Kick Out Of You / Let’s Do It / The One I Love Belongs To Somebody Else / One For My Baby / On The Sunny Side Of My Street // Comes Love / Happiness Is A Thing Called Joe / You’ve Got To See Mama Ev’ry Night / Lonesome Road / I Got It bad And That Ain’t Good / Wrap Your Troubles In Dreams
【曲目】Embraceable You / I used To be Colour Blind / Isn’t This A Lovely Day / But Not For Me / I’ll String Along With You / They Can’t Take That Away from Me // Night And Day / Did You Ever See A Dream Walking / They All Laughed / The Gold Digger’s Song (We’re In The Money) / A Fine Romance - Let’s Call The Whole Things Off - I’m Putting All My Eggs In One Basket
【曲目】【Mze Cemi Megobarija (Slunce, Muj Pr tel) / You've Made Me So Very Happy (Udelal Jsi Mne Tak Stastnou) / Step, Da Step (Step) / Potolcvena (Listopad) / Pesnja O Ljubovi (P sen O Lasce) / Without You (Bez Tebe) // Dvadca Ljet (Dvacet Let) / Titkos Arazraz Ar Gegrdznos Sitbo (Nikdy Jsem Nepoc til Tvoje Teplo) / Pacemu (Proc Prislo Jaro) / Camoval (Prijdu) / Too Darn Hot (Me Zmaha Hic) / Spoutej Me
【曲目】They Say It’s Wonderful / The Thrill Is Gone / Poor Butterfly / My Man / Bewitched / Lover, Come Back To Me // Yesterdays / Summertime / Something Wonderful / I Didn’t Know What Time It Was / Young And Foolish / Mad About The Boy
ヒップなビートでアレンジした「男と女」でオープニング。60年代のスタイルを知るポップ・ヴォーカリストを求め、各社からいろんなシンガーがデビューしましたが、彼女はさしずめPeggy Leeあたりの後継者? 速いロックビートの「Can't Buy Me Love」がめちゃかっこいいです。ヴォーカルも自然にドラマチックでソウルフル。キュート!.
収録曲・データ
【曲目】A Man And A Woman / Theme From “The Sand Pebbles” / Can’t Buy Me Love / Look For Small Pleasures / On A Clear Day / Born Free // Good Things Are Happening / How Insensitive / Summer Wind / My Heart Sings / What Now My Love
【曲目】Wiosna / Smutne Kochanie / Mam Dla Ciebie Dwa Warkocze / Grozna Dziewczyna / Cztery Pory Roku / W Innym Lesie, W Innym Sadzie // Ostatnia Proba / Po Co yjemy? / Piosenka O Wicie Stwoszu / Czarownica / Sen I Kabala
1930年代から40年代にかけてベニー・グッドマン、アーティ・ショウ、ハリー・ジェームスと、名だたるビッグバンドの歌姫を務めたことで彼女についた愛称が“Voice Of The Name Bands(名バンドの声)”。そんな彼女の音楽履歴を今あらためて名曲で振り返るアルバムで、12インチ作品としてはこれが初めてでした。ベテランの味わいといっても、当時彼女はまだ39歳。熟練の技量にひそかに感じられる若さも素敵なものです。.