この二人のデュオはこの一作のみですが、ジョン・ゲイルモアは後年にPhiloから軽妙なSSW作品を発表して活動を続けます。ほんのりと暖かい空気が流れるフォーキーでジャジーな音楽。NY録音で、しかもカントリーやジャズのミュージシャンが混ざり合いながらセッションしていたの時代の晴れやかな気分がいっぱい。「Slow Down Superman」を聴くと、フィフス・アヴェニュー・バンドが目指していた世界を受け継ぐって、こういうことかもとしみじみ思います。愛おしい気持ち。最高!.
【曲目】Just An Old Love Song / The Road Shines Bright / Touch Of The Sun / Bolinas / Freeway Pleasure / Swift Lizard // Wolves In The Kitchen / Little Road And A Stone To Roll / Daydream Believer / Crazy / Wild Horse Road / All The Brave Horses
【曲目】Nightingale / Change In Mind, Change Of Heart / Jazzman / You Go Your Way, I'll Go Mine / You're Something New / We Are All In This Together // Wrap Around Joy / You Gentle Me / My Lovin' Eyes / Sweet Adonis / A Night This Side Of Dying / The Best Is Yet To Come
名曲「Good Time Charlie’s Got The Blues」を再録音(オリジナルはCotillionからの1stに収録)。全米9位とスマッシュヒットしたのは、こちらのヴァージョンですね。暖かみが増して、少しとっつきやすくなった印象です。メンフィス録音でプロデュースはアリフ・マーディン。アーシーなサウンド作りの過程でアリフが発見した彼のソウルフルなセンスは、74年の「Breezy Stories」で開花します。.
収録曲・データ
【曲目】Good Time Charlie's Got The Blues / Shooting Star / The Question (Obviously) / Honky Tonkin' / The Road / Grease It // An American Dream /Louie The Hook Vs. The Preacher / The Valentine Pieces / I'm Sober Now / Roseland Taxi Dancer / I Know You Really Love Me
繊細な歌心が長く支持されている名作ファーストに続くセカンド。近未来を舞台に、いかにも英国人らしいSFコンセプチュアルな感覚を前面に押し出したモダンポップSSW作品。マーク・ワーツが70年代にSSWモードで出したソロアルバムあたりに近い感じもあります。モダンポップ・ファンは注目を。「Under The Boardwalk」カヴァーには驚き。.
【曲目】Who Do You Think You're Foolin' / Wounded Eyes / Never Gonna Love Again / In The Street // Just The Same / Reaching / Walk Away / Take Your Trouble
ここから「Chuck E.'s In Love(恋するチャック)」が大ヒット(全米4位)したファースト・アルバム。いやいや、みんな彼女に恋したんですよ。ラス・タイトルマン、レニー・ワロンカーの薫陶を受けデビューした彼女の永遠に色あせることのない一枚です。ホントに見とれてしまうジャケットです。.
収録曲・データ
【曲目】Chuck E.'s In Love / On Saturday Afternoons In 1963 / Night Train / Young Blood / Easy Money / The Last Chance Texaco // Danny's All-Star Joint / Coolsville / Weasel And The White Boys Cool / Company / After Hours
モータウンナンバーの「How Sweet It Is」カヴァーがここからのシングルヒットだったという、シティ・ポップ/ソウル趣味を前面に出していた時期のアルバムです。「Mexico」や「Music」などは中期の名曲といっていいもの。初期3部作とはまた違った魅力で根強いファンを持つアルバムです。.
収録曲・データ
【曲目】Mexico / Music / How Sweet It Is (To Be Loved By You) / Wandering / Gorilla / You Make It Easy // I Was A Fool To Care / Lighthouse / Angry Blues / Love Songs / Sarah Maria
Shelterレーベルでの傑作「In God We Trust」やElektraでの「Living By The Days」で古くからシンガー・ソングライター/スワンプ・ファンに愛される存在。70年代半ばのリリースとなる本作はつい見過ごされがちですが、流行が変わろうと自分のサウンドを求める彼の姿勢は不変。バーズ(ジーン・クラーク)のカヴァー「Feel A Whole Lot Better」もしっかり70年代の彼と共鳴しています。.
「ジェット機でいっぱいの空に風車小屋」というタイトルに惹かれます。人なつっこい声でやわらかいカントリー・タッチの曲を歌います。チャーリー・マッコイ、デニス・リンドら、バックを務めているのはナッシュヴィルのミュージシャン。生活の中から生まれたタフで憎めない曲が集まっています。そして1曲、A-2「Me And My Friend」イントロにかっこいいドラムブレイクが!.
【曲目】Walking Man / Rock 'N' Roll Is Music Now / Let It All Fall Down / Me And My Guitar / Daddy's Baby // Ain't No Song / Hello Old Friend / Migration / The Promised Land / Fading Away
なぜかあまり語られませんが、実はすごくいいアルバム。フォーク、オールドタイムはもちろん、ジャズやポップスなどをブロンバーグ流に選曲し、演奏、そして謳っちゃいます。自由な意識で選んだレパートリーが独特。ごく私的な気分。テディ・ベアーズの「To Know Him Is To Love Him」を弾き語りでボソッと歌われたら、一発で降参しちゃいます。.
サンディ・ハーヴィッツの名前でデビューし、本名に戻ってからの2作目(通算3枚目)。フォーキーな資質に70年代半ばのメロウ感覚が混ざり合い、もっとも熟した果実になったのが本作と言えます。「You Made Me Come To Pieces」など、エレン・マクルウェインあたりと一緒にフリーソウル全盛期に愛されていました。ジャケも今さらながら美麗。.
【曲目】Normal / Wood Shop / Dialing For Dollars / Woodstock Samba / Rome And Bored / Flexible / Jim 'N I // Drunkard's Waltz / The Blacks Are Giving Me The Blues / Birthday / Jesus Christ Football Star / Ego Boogie / You Play Rhythm
Warner Bros.での最終作品。同時代を代表するSSWでありながら、ヒット曲を出すことも求められていた彼にとって、本作は商業的に大成功したとは言いがたい作品(それでも、他のアーティストに比べれば全然売れてますが)。あまり話題に上る機会も少ない一枚ですが、最高のメロウ・チューン「Woman’s Gotta Have It」(ボビー・ウーマックのカヴァー)は、やはり知っておいてほしいと思います! 柔らかい名曲の多いプリAOR風味のアルバム。.
収録曲・データ
【曲目】Shower The People / A Junkie's Lament / Money Machine / Slow Burning Love / Everybody Has The Blues / Daddy's All Gone // Woman's Gotta Have It / Captain Jim's Drunken Dream / Don't Be Sad 'Cause Your Sun Is Down / Nothing Like A Hundred Miles / Family Man / Golden Moments
「Son Of Preacher Man」などの作曲者として知られるジョン・ハーレイ。ソングライターのイメージが強い人ですが、3枚あるソロ・アルバムは、どれもダン・ペンやマーク・ジェームスに通じる男らしさと美メロが濃厚な傑作です! ナッシュヴィル産のグレート・スワンプ・サウンドを、優しくコーティングしているプロダクションは初期ニルソンやジョン・ハートフォードのプロデュースでも知られるリック・ジャラード。.