名盤「Breezin’」の影に隠れた感がありますが、この77年作も相当な傑作! ジャケットからも南洋/南米(とくにブラジル)なフィーリングをアピールしていますが、サウンドもまさにそれ。ホルヘ・ダルトがキーボードで参加していることで、サウンドの説得力も増しています。メンバーもアレンジャー(クラウス・オガーマン)もプロデューサー(トミー・リピューマ)も、すべてが鉄壁! ダニー・ハサウェイ「Valdez In The Country」もカヴァー!.
Nature Boy.
The World Is A Ghetto.
Valdez In The Country.ハービー・ハンコックがプロデュースした「Identity」などを経て、本人プロデュースに回帰後の77年作。奥さんのフローラ・プリムの参加はもちろん、今回はジャコ・パストリアスや、トム・スコット、ラウル・ジ・ソーサら気鋭のプレーヤーをフィーチャリング。「The Road Is Hard」などズバリなブラジリアンフュージョンもあれば、サンバ名曲「I'm Fine How Are You?」も。トム・スコットのフルートとサックスがトラックの疾走感を引き立てています。.
The Road Is Hard.
I'm Fine How Are You?.
The Happy People.北欧アイスランド出身のキーボートプレイヤーとして当時は知る人ぞ知る存在でしたが、今では北欧AORの大傑作「Jack Magnet」(1981年)の人としてよくご存知のはず。あちらは歌もの作品でしたが、アメリカでのデビューはフュージョンインスト路線になりました。トム・スコット、アーニー・ワッツ、ビル・チャンプリン(コーラス)といった顔ぶれで演奏は充実ですし、メロウなフレイヴァーは変わらずなのです。.
Special Treatment.
Burlesque In Barcelona.
Porky.NYの超一流セッションキーボード奏者として、特に70年代にはとろけるようなエレピの音色で親しまれた黒人プレイヤー。スタッフの一員としての活躍はあってもソロ・アルバムに恵まれず、これがようやくセカンド。甘さと達者な演奏だけでなく、独特の人なつっこさを感じさせるフィーリングと、数曲で聴かせてくれるヴォーカルで、最高にいい気分にさせてくれます。フュージョンというジャンルはこの人には狭すぎたのだと思います。.
What A Woman Really Means.
Tell It Like It Is.
Back Door.彼がいたことでフュージョンの世界がどれほど豊かになったことか。NYセッションシーンの要、リチャード・ティーの待ちに待ったファースト・アルバムです。エレピの揺れる「Virginia Sunday」最高! ティー自身の歌声も素晴らしい「Every Day」! バックは当然スタッフ組!.
Virginia Sunday.
Every Day.
First Love.ジャズにおけるマリンバ、ヴィブラフォンという楽器の意味を、フェンダーローズなどと共通するメロウな揺らぎでとらえなおしたのが70年代のこの人でした。そして、このアルバムには隠れAOR名曲あり! なんとマイク自身がヴォーカルをとる「Latin Lover」がその曲です。けしてうまくない歌なんですがマイケル・フランクスに似た味わいだし、曲がいい!.
Latin Lover.
High Life.
Silkworm.ジョー・サンプルのソロ作でも透明度/メロウ度が群を抜く人気作。なかでもサンプリングソースとして90年代から重用された「In All My Wildest Dreams」は必聴。フュージョン・ブームにあった過度なテクニカル志向を削ぎ落としたような作りで、今聴いてもまるで古びてません。.
In All My Wildest Dreams.
There Are Many Stops Along The Way.
As Long As It Lasts.60年代からソウルジャズの第一人者。有名すぎるため、クルセイダーズのように思いっきりフュージョンにシフトすることをためらっていたようなフシもありますが、この74年作品で一気に振り切れました。かつて彼のもとでドラマーとして活動したモーリス・ホワイトの恩返しとばかり、アース・ウィンド&ファイアーの面々が参加。強い日差しを浴びながら踊るようなタイトル曲の輝きは時代を経ても不変です。.
Sun Goddess.
Jungle Strut.
Love Song.「プロ野球ニュース」の人気コーナー「今日のホームラン」のBGMといえば、本作収録の「Vibrations」! さらに「アメリカ横断ウルトラクイズ」で使用された「Fantasy」など、日本ではテレビを通じて有名になった曲が多いフュージョンタッチの名盤。「The Seduction (Love Theme)」は映画「アメリカン・ジゴロ」で全米ヒットしました(28位)。アメリカのスタジオミュージシャンが多数起用されてます。.
Vibrations.
Fantasy.
The Seduction (Love Theme).一曲を除いてすべてヴォーカル曲。メリハリの効いた16ビートが素晴らしく、AORファンならしびれます。何と言っても、あのグーギー・コッポラがヴォーカルで全面参加! ドラムは全曲スティーヴ・ガッド。パーカー・マッギー、ダン・シールズらの曲も採り上げています。B-4は16ビート化された歌入りの「Moonlight Serenade」です! トム&グーギー・コッポラのアルバム好きはぜひ!.
Got That Feeling.
Moonlight Serenade.
Don't Feel Like That Way No More.自身の音楽ルーツを形作ったクラシック、ジャズなどを大きなスケールで三楽章にまとめあげたタイトル曲が圧巻。LPのA面全体を使って繰り広げられます。B面ではシンセサイザーも織り交ぜながら、最新型のラムゼイ・ルイスを披露。スケールの大きな音楽を目指す挟持を示した70年代の重要作。.
Legacy.
I Love To Please You.
Well, Well, Well.70年代 Blue Noteで注目を集めたロニー・ロウズ。ヒューバート・ロウズを筆頭とした音楽家族ローズ家の出身。メロウなディスコファンクへの接近もいとわず、決してダサくならない絶妙なセンスの良盤を多くリリースしています。このアルバムも1曲目の高速ディスコフュージョン「Young Child」から最高! タイトル曲など妹エロイーズ・ロウズも参加した歌ものもよいです。.
Young Child.
Every Generation.
Love’s Victory.アルバム「Sunlight」収録。最高のヴォコーダー・メロウファンク! シングルヴァージョンはイントロや間奏を短くエディットしてあって、DJにとってはより実戦的! 21世紀に入ってさらに再評価高まってます。.
I Thought It Was You.
No Means Yes.60年代末にWorld Pacificでデビュー。その後はセッション中心に活動し、寡作に甘んじていたギタリストに、ボブ・ジェームスが与えたチャンス。Tappan Zeeからリリースされた2枚目のフュージョン・アルバムです。ロングマイヤー自身がスムースなヴォーカルを聞かせるEW&Fのカヴァー「Love’s Holiday」がもう最高。リチャード・ティーのエレピもろとも夏に溶けていきそうな極上アーバンメロウ!.
Love’s Holiday.
Pleasure Island.
Ragtown.新世代のヴィブラフォンプレイヤー、ジェイ・ホガードの全米デビュー盤です。デイヴ・グルーシンの手厚いプロデュースによるコンテンポラリーなサウンドで、水を得た魚のようにしなやかにマレットが泳ぎまくっています。タイトル曲がメロウな夕暮れ気分で最高。ブリージーフュージョンのマスターピース。.
West End Dancer.
Samba Pa Negra.
Days Like These.スタープレイヤーとして人気を獲得したラリー・カールトンを送り出し、新ギタリストにビリー・ロジャースを迎えてのアルバム。その分、バンド全体でファンクするアンサンブルが強まった印象もあります。この翌年に生まれる傑作「Street Life」の前哨戦ともいえるシティメロウ感もばっちり。.
Fairy Tales.
Bayou Bottoms.
Comic Reign.豊かな肺活量を物語る狂おしいほどのロングトーン。ジョン・クレマーの持ち味を、ブラジリアンテイストと絶妙に噛み合わせた「Paradise」「Arabesque」。冒頭のこの2曲だけでも最高なんですが、その後もメロウな演奏が続々。エイブラハム・ラボリエル&レニー・ホワイトのリズムセクションが硬軟織り交ぜてすばらしいです(アルバム全曲同じセクションなのも勝因)。.
Paradise.
Arabesque.
Mardi Gras.ディスコフュージョンにアレンジされた「Aquarius」カヴァーでびっくり! 時代の変化を見逃さない男ラムゼイ・ルイスの70年代ラスト・アルバムです。洗練されたディスコファンクを中心にしつつ、リリカルな美しさを持つメロウナンバーも効果的に配置。アース・ウィンド&ファイヤーの大成功に刺激されていたんでしょうね。.
Aquarius.
Dancin’.
I’ll Always Dream About You.レアな4チャンネル盤! CTIでの第1作目。冒頭「ツァラトゥストラはかく語りき」が世界的に大ヒットし、ブラジル出身のミュージシャンが作る音楽という括りをはるかに越えた有名盤になりました。「Baubles, Bangles And Beads」の大胆な解釈、ローズのうねるファンク「September 13」、カーリー・サイモンとキャロル・キングに捧げた「Carly & Carole」など、先鋭的なセンスがポップ化した瞬間が刻まれた作品です!.
Also Sprach Zarathustra (2001).
Carly & Carole.
Baubles, Bangles And Beads.キャロル・キングのバックバンドから発展したインスト・グループ。メンバーはご存じのように、クレイグ・ダーギー、ダニー・クーチ、リー・スクラー、ラス・カンケルら、70年代前半を忙しく過ごした西海岸のセッションメン。ロック感覚のフュージョン/シティポップ・インストとして、東海岸のスタッフを強く意識していました。これがセカンド。一曲目の「Smilin’ Ed」や「Bullet Train」のダウンテンポが今の気分です。.
Smilin' Ed.
Forward Motion.
Bullet Train.ハリウッドのクラブ、ロキシーでのライヴ(1977年9月〜10月)を収めた2枚組ライヴ。すでに「Breezin’」や「This Masquerade」の大ヒットで全米の人気者になっていた彼ですが、ここではあえてその2曲は収録せず。フィル・アップチャーチ、ハーヴィー・メイソン、ロニー・フォスター、ラルフ・マクドナルドら名手をそろえたバンドでの、のびのびとした演奏を味わえます。.
Weekend In LA..
Down Here On The Ground.
California P.M..コロラド州デンヴァーに拠を構えるSSWがリリースした唯一のアルバム。フュージョン的なイディオムを使って、自作を都会的に展開。上空を飛翔するような高揚感とめくるめく転調がツボをつきまくるA-1「Love Is Within Reach」にビックリです。キーボードを中心とした音作りで、独特の空気感を醸し出しています。不思議な可能性に満ちた音。AORファンもノーチェックかもしれない穴盤。.
Love Is Within Reach.
In The Evening.
Such A Thing.60年代にデビューしたジャズ・ピアニスト、ドン・ランディ。後年はAOR/フュージョン・ミュージシャンをバックアップしました。自身のグループ、クエストを率いて制作したダイレクトディスク・レコーディング盤。グルーヴィーなフュージョンサウンドを完全一発録りでレコードに封じ込めています。さわやかさの中の緊張感。.
Salsalido.
New Baby.
Funkin’ Around.CTI時代はクラシックを素材にしたサウンド作りで一世を風靡しましたが、Columbia移籍後は妹のデブラ&エロイーズ・ロウズをフィーチャリングしたソフィスティケーテッド・ソウル/フュージョンへ。80年代の名盤「Family」が人気ですが、こちらにも心地よい曲が並んでいます。.
The Baron.
False Faces.
Love Gets Better.ジョン・クレマーのメロウフュージョン盤! ハーヴィー・メイソン&チャック・ドマニコという抜群のリズム隊、そして本作では浮遊感満点のエレピを聴かせてくれるミルチョ・レヴィエフが重要かと。ブルガリア出身の彼がもたらすセンスが、サウンドに独特の魅力を与えています。.
Lovin’ Feelings.
Caress.
Lifestyle.70年代の彼らの輝かしいキャリアのなかでは若干見過ごされている感のある作品。レーベル移籍の狭間にモータウン傘下のレーベルで1枚だけのリリース。しかもこの地味なアートワークですしね。しかし、内容は彼らのソウル愛がかなり如実に感じられるもの。ラフなセッション的感覚があるのもいいです。.
Spanish Harlem.
Trya Little Harder.
Papa Hooper’s Barrelhouse Groove.フリーソウルクラシック「Funkin’ For Jamaica」で知られるトランペッター。その快調ぶりが継続されていることがわかるアルバムです。デイヴ・グルーシンのプロデュース、バーナード・ライト、マーカス&ロナルド・ミラー兄弟などの的確なサポートを受け、水を得た魚のようにしなやかなファンキーフュージョンを繰り広げます。「What’s Going On」カヴァーをぜひ!.
What’s Going On.
Throw Down.
I Never Was A Cowboy.マイケルとランディの兄弟プレイヤーチームとして数々のセッションに引っ張りだこだった彼ら。自身のユニットを始動させての通算3作目。今回も70年代フュージョン最強布陣が勢揃いしたという印象。ディスコ的な妙味も加えつつ、サックス、トランペットではしっかりリスナーをうならせる。彼らの真価を問うた充実作です。.
Finger Lickin’ Good.
Don’t Stop The Music.
Squids.ニューヨークの歴戦セッションマンたちが集ったスーパー・フュージョングループ。西のクルセイダーズとともにフュージョンブームを支えたのが彼らでした。本作はスティーヴ・クロッパーがプロデュースにあたったサードアルバム。流行を意識しつつも前2作よりもソウル色がさらに強まった印象です。.
Mighty Love.
Always.
Rainbows.CTIからより広いフィールドでの活動を求めて移籍したMCAでの第二弾は、ミシシッピ・リヴァー・フェスティヴァルでのショーを記録したライブ盤。ストリングスを交えた大編成を率いる姿はもはや貫禄。今なお人気の高い「Super Strut」では、ジョン・トロペイがギターをスタジオ盤以上に弾きまくりますよ!.
Super Strut.
Pavane For A Dead Princess.
Jivin’.