ジェリー・ロスがプロデュースした東海岸系の素晴らしいブルーアイドソウル・バンド! スカ的なリズムを採り入れた「I've Been Hurt」「May I」がヒット曲です。オリジナルより軽快な仕上がりな「Soulful Strut」や、猛烈なグルーヴの「Touch Me」(ドアーズ)、グリニッチヴィレッジ系シャッフルの超名曲「Are You Ready For This」あたりは、ダサいルックスを裏切る出来映えです!.
タイトに作り込まれたアレンジ、ブルーアイドソウル感たっぷりのヴォーカル&コーラスなど、ナッシュヴィルで生まれた最良のAORクラシック。兄はトッド・ラングレン、弟はスティーリー・ダンやドゥービー好きだったというスティーヴとケリーのウィルソン兄弟唯一の作品。誰だって「Take Me To Your Heaven」を聴くと卒倒しちゃいます!.
「Ain't Nothin' But A House Party」で有名なフィリーのソウルグループとは同名ですが、こちらはニューヨークの白人たち。しかもこちらのほうがキャリアは前。66年に2枚だけシングルをリリースして解散しています。プロデュースはジョン・ハモンドとチャーリー・カレロ。ノーザンソウルなA面、フォークロック/ソフトロックなB面、個性がバラバラなのが60年代らしさでもありました! 両面ともすごくいい曲です!.
【曲目】Bye Bye Now, My Sweet Love / Takin' Me Back / It's Really You / We Believe In Love / Maybe I'm Right // I Can Hear Love / Set The Minstrel Free / Magic Still Runs Through Your Head / Capital Shame / Easier For You
1963年の全米ナンバーワン「Sugar Shack」の大ヒットでポップス史に名を残すグループ。ワンヒットワンダー的なイメージですが、67年にこのアルバムのタイトル曲でもある「Bottle Of Wine」が全米9位に。活動歴も1950年代末からで意外と長いのです。ブルーアイドソウルとソフトロックの狭間にある立ち位置。いい曲多くてびっくりです。.
もともとはジェリー・ロスの後押しでデビューしたブルーアイド・ソウル・グループ。2枚あるアルバムは何故かどちらも「The Mob」というグループ名のみ。自分たちのサウンドを体現したタイトルはグループ名だけという自負があるんでしょうか。本作が4年ぶりのセカンドにしてラスト。プロデュースはボーンズ・ハウ。デビュー当時よりもぐっとメロウ度ファンク度ともに増した音になってます。ネッド・ドヒニーの「Get It Up For Love」やバリー・マン作「When You Get Right Down To It」などカヴァーも最高。.
収録曲・データ
【曲目】All The Dudes Are Dancing / Get It Up For Love / S.Y.A. / Hot Music / Rock And Roller // Can't Stop This Love Song / When You Get Right Down To It / Magical Lady / Just One Good Woman / Who's Foolin' Who?
ボブ・クリューのプロダクションによる魔法、いやそれ以上の素晴らしいアレンジが施された「I Make A Fool Of Myself」に完全脱帽! ゴージャズかつミスティック、そして、ドラマチック。ストリングスと一緒に銀河を駈ける気分。A面は同傾向の素晴らしいサウンドで堪能した後は、デトロイト・ロッカーとしての彼の経歴に敬意を表し、B面はロックンロール・パーティーで!.
クリーヴランド出身のガレージバンドですが、ブルーアイドソウル感覚が強いのが特徴。コーラスにもソウルグループへの憧れを感じます。このセカンド・アルバムは、カヴァーの選曲も含めとりわけその要素が強いのではないでしょうか。デビューヒット「Time Won’t Let Me」以上のヒットには恵まれませんでしたが、ちょっと気にして聴いてほしいです。.
マーティ・バリンのAORヒット「Hearts(ハート悲しく)」(1981年)の作者。ブルーアイドソウル感覚バッチリのソロデビュー作です。爽快な16ビート「Feeling For A Song」、ソフトラテンな「Winds Away」など、どれも素晴らしい仕上がり。制作はマーティ・バリン。ここからの縁だったとは。前歴はShelterにアルバムを残すSSWトリオ、ジェシ、ウォルフ&ウィニングス。なるほど、だからフォーキーな味わいも残っているんですね。.
収録曲・データ
【曲目】Count On Me / Feeling For A Song / Power Of Love / Love Thats Right / You // Grand Illusion / A Kiss Made The World Begin / Winds Away / Lovers Leap / Way To Love
「ふられた気持ち」以前。黒人たちが彼らのあまりのソウルフルな迫力に「お前たちのことを認めたぜ、ブラザー!」(すなわちライチャス・ブラザーズの語源)と叫んでいた時代のアルバムです。これがセカンド・アルバム。レイ・チャールズがふたりいるような「This Little Girl Of Mine」のモーレツさにぶったまげますね! こんな時代の彼らこそ、今体験されるべき!.
収録曲・データ
【曲目】Baby, What You Want Me To Do / My Tears Will Go Away / Fannie Mae / I Just Want To Make Love To You / Something's Got A Hold On Me // This Little Girl Of Mine / Try To Find Another Man / Night Owl / Bring Your Love To Me / For Your Love
ラスカルズの中心だった彼のソロ3作目。Bearsvilleでの前2作でのロックっぽさに比べ、素直にホワイトソウルに近づいた傑作です。ウィル・リー、スティーヴ・ジョーダンら、NYのスタジオミュージシャンが作り上げる、都会的なグルーヴが全編を覆う心地良い一枚。「Good To Have Love Back」「Castles In The Air」や「Dancin’ The Night Away」あたりの爽快なAORサウンドに心奪われます。60年代から真性ブルー・アイド・ソウルを歌い続けてきた彼の豊潤な音楽センスと歌声は、やはり無視できません。.
【曲目】Sailfish / Still I Wonder / You / Lookin' For A Girl / Get It Straight // I Know You're In There / Sonya / I Can't Leave The City / All The Time / Faded Satin Lady
1971年の全米4位の大ヒット「Don't Pull You Love Out(恋のかけひき)」で知られるトリオ。ソングライター・コンビのランバート&ポッターが目指した70年代型Dunhillサウンドの理想はおそらく彼らにあったと思います。目立つヒット曲がないためスルーされがちなセカンド・アルバムですが、タイトル曲をはじめ男のせつなさをグッドメロディに落とし込んだ最高のブルーアイドソウル・ナンバー多数です。「明日に架ける橋」と「君の友だち」のミックスカヴァーもいい!.
もともとアトランタのローカル・グループだった若者たちを、デニス・ヨストの美声でバディ・ビューイ&ジミー・コブの楽曲を聴かせるためのプロジェクトにしたというのが、クラシックス・フォー。さらにデニスの存在を前に押し出した時期のアルバムです。B.J.トーマスにも通じる味わいの良質ポップス/ブルーアイドソウルが詰まっていますよ。「We Miss You」や、そのB.J.も歌った「Most Of All」など聴かずに済ますのは惜しいです。.
アヴェレージ・ホワイト・バンドやゴンザレスなどと並ぶブリティッシュ・ブルーアイドソウルの名グループのセカンドです。ただし、アメリカではこちらが先にリリースされました。ニール・ハバード、アラン・スペナー、メル・コリンズら、UK歴戦のセッションメンが組んだバンドですから、演奏力は最強。「Anytime」「Feeling This Way」ほか、しなやかなうねりの効いたファンキーでメロウな号泣ものの名曲が揃っています! 「I Can Understand It」も男泣きのファンキーソウル! 今さらながらの好盤。.
ブルーアイドソウル・グループ、イソップズ・フェイブルズの元リードシンガー。じつはこのアルバムも、バンド名義のセカンドとして1972年にカナダなどでリリースされたのがオリジナルでした。アメリカでは当時はリリースされず、5年を経て突如陽の目を見たのでした。なので77年といいつつディスコなどの要素はなく、60年代ソウルを昇華したアーリー70sファンキーロックです。ラテン風味を加えた「Ain’t That Peculiar」など、チカーノソウル・ファンにも聴いてほしい隠れた名作です。.
ん? これはDel-Fiにもアルバムの西海岸のサーフィン・パーティー・バンドと同じ? もともと匿名性が高いというか、匿名であることを前提としたプロジェクトなので、名前も流用されます。要するにパーティーを景気良く盛り上げてくれるやつら! モッドなR&Bに突っ込んだ傑作です。キャピトルズのカヴァー「We Got A Thing That’s In The Groove」が、鋭さ倍増で最高!.
イリノイ州で結成されたヤングなブルーアイドソウル・バンド(メンバーのひとりは黒人)。これが彼らのデビュー・アルバム。勢いのいいオープニングナンバー「Step Out Of Your Mind」が全米24位まで上昇し、その後の成功の足がかりに。日本ではソフトロックの括りで紹介されることも多いですが、彼ら演奏もうまく、ファンキーさもかなりのもの。のちにこのバンドが母体となって生まれたのが、あのルーファスです。.
80年代に「That's The Way It Is」のヒットを飛ばす男性SSW、ビリー・ヴェラが黒人女性シンガー、ジュディ・クレイとデュエットで発表したブルーアイドソウル・アルバム。昔からよく見かけるけど、じつはちゃんと聴いてない人多いかも。「Let It Be Me」や「We’re In Love」に感じるチカーノソウルっぽさとか、いまあらためて注目してほしいです。プロデュースはチップ・テイラー。.