グリニッチヴィレッジのフォークシーン出身。メンフィス、ニューヨーク、オースティンなど遍歴のうちに書かれた歌をフォーキーなバックが支えます。ヴィブラフォンがアクセントになっているA-1「A Very Short Time」をはじめ、現代的なセンスがそこかしこに。彼はこの少し後にアレックス・チルトンとビッグ・スターの名曲「In The Street」を共作する人物。それもうなずける、どこかへはみ出してゆこうとするロック的な若さが満ちあふれていて、とても魅力的。.
アルトマンの映画「ナッシュヴィル」で歌った自作曲「I’m Easy」のヒットがきっかけで歌手デビュー。正直言って俳優さんのレコードとは思えないほど、クオリティの高い逸品。アルバムタイトルは「忘れ物取扱所」の意味。それにひっかけて両面をLost SideとFound Sideで構成。それとも失意と希望とのダブルミーニング? 思わず胸をギュッと捕まれてしまいました。フリートウッズ「Mr.Blue」やビートルズ「Rain」のカヴァーもさりげなく素敵だし、Found Sideの3曲目「Love Of The Blues」のジャズっぷりにメロメロ。.
RCAオレンジ・レーベル(ミゾあり)。A-3「Waiting To Be」中盤に小傷によるプチノイズが少し。他は良好です。
あの「98.6」のキースです。
ソフトロック・アーティスト、「98.6」の本名ジェームズ・バリー・キーファーこと、あのキースです。RCAに移籍してリリースされた彼のサードにしてラスト・アルバム。ソフトロックのニュアンスを残しつつも、ビートルズの影響を感じさせるアシッドな浮遊感の「Waiting To Be」や、ファンキーな「The Problem」など新生面も加味しています。.
収録曲・データ
【曲目】Alone On The Shore / Trixon’s Election / Waiting To Be / Melody / The Problem // Marstrand / Mr. Hide / China Clipper / Elea - Elea / Charley Cinders