UKジャズシーンにあって、ハードバップ精神を貫いて道を切り開いた凄腕プレイヤー、タビー・ヘイズ。本国では「Tubbs」のタイトルでリリースされた本作が、アメリカで紹介された初リーダー作となりました。冒頭の「The Late One」からしぶきが飛び散るような快感怪演! コンボでもビッグバンドでも疾走します!.
ラスカルズの中心だった彼のソロ3作目。Bearsvilleでの前2作でのロックっぽさに比べ、素直にホワイトソウルに近づいた傑作です。ウィル・リー、スティーヴ・ジョーダンら、NYのスタジオミュージシャンが作り上げる、都会的なグルーヴが全編を覆う心地良い一枚。「Good To Have Love Back」「Castles In The Air」や「Dancin’ The Night Away」あたりの爽快なAORサウンドに心奪われます。60年代から真性ブルー・アイド・ソウルを歌い続けてきた彼の豊潤な音楽センスと歌声は、やはり無視できません。.
アフリカのアルバムといえば、ザ・バンドの「Music From Big Pink」が発売になってまだ間もない時点で、堂々と完全パロディなジャケ(見開きの内側まで)でリリースされた問題作でしたよね。LA周辺の黒人ヒッピーたちが集まったアフロでルーズなセッション・プロジェクトだったはず。オリジナルはOdeレーベルで1968年リリースでしたが、おそらくアフリカ回帰型ファンクの盛り上がりでリイシューになったのでしょう。クールでじわっと熱くてスピリチュアルで、とてもいいのです。.
知的なジャズピアニストのデビュー・アルバム。「Night And Day」のような誰もが知っているメロディすら解体してしまう、かなり強引な男。しかし、その解体されたメロディの中から、確かに歌心が聞こえてくるから不思議です。頭脳的にヒネリつつ構築している一方で、指先はハートフル。そしてエレガント。プロデューサーがジョン・ハモンドというのも、やはりグッと興味を惹かれます。.
収録曲・データ
【曲目】Kay Note / The Steeplechase / Moment / I Know Your Heart // Semi-Gymnopedie #1 / Night And Day / Strawberry Wine / Three For All / Whim【Producer】John Hammond
【曲目】Bowling Green / Don't You Grieve / Do, Lord / The Search / Run Little Donkey Run / High Barbaree // Mule Skinner Blues / Nine Hundred Miles / Travelin' / Drill, Ye Tarriers / The Rider's Caravan / Ox Drivers【Guitar】Gene Marshall, Pat Reagan【Banjo】【Guitar】Dennis Crawford