ソフトロックというスタイルが“ロック”の流行から外れて、アレンジャーたちのプロジェクトになっていった過程。このアルバムもその中にあってしっとりと艶を放つ珠玉の一枚。前作はオリジナル中心でしたが本作はカヴァーが主体。70年代ソフトロック定番ともいえる「Day By Day」は後半の怒濤の盛り上がりに鳥肌。インストですがケニー・ランキン「Peaceful」のカヴァーにも成熟したグル−ヴあり。.
ラストネームはわかりません。単に“ローラ”だけ。同時代にローラ・ニーロがいたのですが、思い切ったデビューですね。作品のプロデュースと楽曲提供をしているのはケネス・ハンドラー。丁寧なアレンジに演劇的な要素を感じさせつつ、スケールの大きなオーケストラに負けない伸びやかな歌声が魅力的。バーブラ・ストライザンドやライザ・ミネリのいた場所を狙っていたのでしょう。2曲ジャズ・スタンダードをカヴァーしていて、そのうちの一曲「Crazy He Calls Me」が素敵です。.