プリテンダーズのファースト・アルバム。ロック・ジャーナリスト経験もある才女クリッシー・ハインド率いるスタイリッシュで姉御肌なロックンロールを、日本人にはサディスティック・ミカ・バンドでもおなじみクリス・トーマスがプロデュース(キンクスのカヴァー「Stop Your Sobbing」のみニック・ロウのプロデュース)。シンプルながらギター・スタイルやリズムパターンなど、日本のエイティーズ・バンドに影響与えた部分大きいですね。.
ものすごく乱暴な言い方をすれば、ビートルズの「Penny Lane」一曲から多大な影響を受けて発展したバンドがあるとしたら……。スタックリッジはそんな愛すべきバンドでした。10ccやセイラーといった同時代のUKポップ・バンドよりも、もう少し都市の郊外に暮らしているような雰囲気と言えばいいでしょうか。本作は彼らのサード。つつましくもキャッチーで絶妙にひねくれたポップソングが並んでいることでは、他の作品に引けは取りません。変拍子インスト「Rufus T. Firefly」も最高なんです。UK盤とは曲順違い。.
1980年代後半、キャラクターもしっかり確立され、音楽性は安定しますが、チャート面では彼らはやや下降期に入っていきます。このアルバムも曲は充実しているのに当時は意外なくらい底評価でした。ぜひ再評価お願いします。A面が「In Praise Of Older Women」、B面が「Other Crimes」と、二本立てになっている作品でもありました。B-5「You Can’t Keep A Good Man Down」はジッチー・ダンの人気曲カヴァー。.