バーバラ・アクリンの歌った「Am I The Same Girl」の歌無しヴァージョン、というか、その逆? シカゴ・ソウルジャズ・シーンの生んだ「鶏が先か、卵が先か」的な名曲。しかし全国規模で大ヒットしたのは、こちらでした。7インチ爆音で抜けのいいドラムとよく動くベースをしっかり味わってください。語りが超ファンキーなB面はアルバム未収録!.
大ヒットした「Oh Girl」を収録しているということに目が行きがちですが、本作はソングライター/プロデューサーとして脂が乗りきっていたユージン・レコードのセンスが冴え渡っていて、むしろ「Oh Girl」がかすむくらい。「The Man And The Woman」(男と女、ではなく)やマーヴィン・ゲイ「Inner City Blues」を交えて展開するB面なんて筆舌に尽くし難し! スウィート! そしてビタースウィート!.
山下達郎さんも「おやすみロージー」でオマージュを捧げたガールポップ・シンガー。彼女が残したのは、Highlandというマイナー・レーベルでの「Angel Baby」とBrunswickに移籍しての「Lonely Blue Nights」など2枚のシングル、そしてこの唯一のアルバムのみ。歌い手としては決してうまくない、息継ぎもとぎれとぎれの歌声(バックの演奏も全然上手くない)に、他には替え難い魅力が宿る。つまり、彼女は日本人的なアイドル美学のツボを突く存在だったとも言えるのではないでしょうか。レアなステレオ盤!.