トミー・リピューマのお膳立てにより70年代半ばに大きく才能を世に知らしめたアル・ジャロウ。そのリピューマがワーナーを離れた時期の作品ですが、盟友アル・シュミットがプロデュースを担当しているので、リピューマの美学の延長線上にある作品です。バンドメンバーも安定し、スリルとくつろぎの間を自在に行き来するすばらしい音楽世界を作り出しています。「Dock Of The Bay」のカヴァーにも想像を超えたブラジリアンなオリジナリティ。.
70年代の発売当時の人気の高さはもちろん、90年代にはフリーソウルとしても高く評価された作品です。クラブシンガー、セッションシンガーとしての下積みを経て、75年にデビュー。トミー・リピューマ&アル・シュミットのプロダクションに身を任せてのセカンド・アルバムです。レオン・ラッセル「Rainbow In Your Eyes」スライ&ファミリー・ストーン「Somebody’s Watching You」JT「Fire And Rain」など、超絶のヴォーカリゼーションとメロウなサウンドの溶け合った至上の気分。.
下積み期間も長かった彼がついにつかんだソロ・デビュー。エンジニアとしても名高いアル・シュミットがプロデューサーを務めた本作がデビュー・アルバムになります。次作「Glow」以降に比べるとまだ都会派に完全に振り切れていない感じもありますが、抜群のヴォーカリゼーションでスリリングにファンクする「You Don’t See Me」などやっぱり最高と思います。.