ベテラン女性シンガーが、60年代のヒット曲を丁寧に歌うアルバム。同時代の歌に「挑戦」でもなく、「歌い上げる」でもなく、「Only Love Can Break A Heart」のそこはかとない悲しさや悔いをさらっと歌います。歌を自然に自分に引き寄せる姿勢に好感を感じます。本作の発表当時にはまだ43歳なので、お年寄り扱いは失礼ですね。「I Remember You」など、古めのスタンダードを新たな装いにするアイデアも、楽しいです。.
「Red River Rock」の大ヒットで知られるロックンロール・インストコンボ。中西部オハイオ州出身で、スタジオミュージシャンの手を借りずにラフでノリノリのサウンドが詰まったアルバムを立て続けにリリース。彼らの全盛期を記録したアルバムのひとつで、これでいったんアメリカでのアルバムは途切れます。そんなまばゆさも含めてお楽しみください!.
「The Sea」(海)からスタートしたロッド・マッケンの詩とアニタ・カーの音楽のコラボ作品シリーズのひとつ。「The Sea」が大ヒットしたことによって、十数作の作品が制作されることになりました。ナレーターがロッド・マッケンではなく、アニタ・カー・シンガーズのジーン・マリーノ、そして極上のコーラス作品「Who Has Touch The Sky」が収録されたこと。この二つがいつもとは違います。でもそれが本作に特別な味わいを与えています。アニタ・カーの音楽作りの深く確かな実力を知る作品でもあります。.
収録曲・データ
【曲目】How Many Colors Of Blue? / The Butterfly Is Drunk On Sunshine / A Walk With The Angels / So Little Sun / Night Talk / When Winter Comes (Soloist, Vocals Anita Kerr) / My Dog Likes Oranges // The Forehead Of The Morning / A Patch Of Sky, Away From Everything / Mr. God's Trombones / Buy For Me The Wind / A New Lullaby / In Summing Up / Who Has Touched The Sky
UKジャズシーンにあって、ハードバップ精神を貫いて道を切り開いた凄腕プレイヤー、タビー・ヘイズ。本国では「Tubbs」のタイトルでリリースされた本作が、アメリカで紹介された初リーダー作となりました。冒頭の「The Late One」からしぶきが飛び散るような快感怪演! コンボでもビッグバンドでも疾走します!.
ジャケ表裏にうっすらと線状の茶シミあり。B-2「Devil Woman」B-3「Such Is The Mystery」に小さな凸プレスミスがあり、プチノイズが数回入ります。他は概ね良好です。
ニール・セダカの70年代ソロが好きな人にもお勧め!
超有名人だけに見過ごしがちですが、やっぱりナイスでした。良質の70sブリティッシュポップ。1曲目「I Can’t Ask For Anymore Than You」からデニー&ゴールド作の16ビート・ナンバーで、コーラス・アレンジが全曲トニー・リヴァース。デニー&ゴールド絡みでは「You've Got To Give Me All Your Lovin'」も美味なAORポップ。デヴィッド・ポメランツ作の「If You Walked Away」も名バラード! なにより試聴が一番ですよ。たぶんびっくり! ニール・セダカの70年代ソロが好きな人にもお勧め!.
収録曲・データ
【曲目】I Can't Ask For Anymore Than You / It's No Use Pretending / I'm Nearly Famous / Lovers / Junior Cowboy / Miss You Nights // I Wish You'd Change Your Mind / Devil Woman / Such Is The Mystery / You've Got To Give Me All Your Lovin' / If You Walked Away / It's Alright Now
「Sweet Baby James」から続く3部作の最終作。数多くのシンガーにカヴァーされた「Don't Let me Be Lonely Tonight」を収録しています。しかし、アルバムとしては短い曲やインストなども多く、実験的と言えなくもない感じ。感情の切れ端をスケッチしたような作風に、他の作品にはない奇妙な余韻が残ります。アルバム冒頭を飾る「One Man Parade」も捨て難い名曲。.
スチール・ギターの巨匠であり、後年はハワイに移住し、かの地でハワイアン・スチールの道を進んだジェリー・バード。本作はナッシュヴィル時代のレコーディングです。よく知られたポピュラーソングやカントリー・スタンダードをメロディアスに情感豊かに奏でています。ストリングスも含めた堅実なアレンジは、まさにナッシュヴィル。甘過ぎない甘さというんでしょうか。節度のあるミュージシャンシップが、心地良い時間を提供してくれます。「Memories Of Maria」(MLP4008)のリイシューです。.
収録曲・データ
【曲目】Memories Of Maria / Last Date / Breath Of Summer / Golden Earrings / Torchy / Cold, Cold Heart // Bells Of St. Mary’s / Ebb Tide / Orchids In The Moonlight / Among My Souvenirs / Green Eyes / Harbor Lights
【曲目】A Lot Of Livin’ To Do / Out Of This World / ‘Round Midnight / Hey! Jealous Lover / Har Hearted Hannah / Blues In The Night // I Feel A Song Comin’ On / You Came A Long Way From St. Louis / My Ship / Ev’rything I’ve Got / Why Shouldn’t I / I Feel Pretty
60年代にジャズ/ポピュラー・シンガーとしてデビューした当時から抜群の歌唱力と知的なムードで人気を誇った彼女。70年代の雌伏期を経て、80年代に入ると再び積極的にシンガーとしての活動を再開します。西海岸の名アレンジャーでもあるピアニスト、ボブ・フローレンスのトリオをバックに、ジョニー・マンデルの楽曲を歌った本作は、その再開初期の作品。「Suicide Is Painless」や、マンデルがデイヴ・フリッシュバーグと共作した「You Are There」、フローレンスの浮遊感あるエレピも美しい「A Time For Love」など、シンプルながら歌も楽曲もアレンジも素晴らしいのです。.
モダネアーズの軽快な歌唱が満喫できる「Crazy Rhythm」が最高です! そりゃそうだ、アレンジはすべてアラン・コープランドですもの! サックス奏者テックス・ベネキー、男性シンガーにレイ・エバール、コーラスグループにモダネアーズまで加わり、グレン・ミラーが愛したスウィング・ナンバーをカヴァー。思わず拍手! モダネアーズの歌う曲に注目! 「Up A Lazy River」では「フジヤマ・ママ」なんてフレーズも飛び出す!.
収録曲・データ
【曲目】Exodus / Call Me Irresponsible / Up A Lazy River / Little Girl Blue / Days Of Wine And Roses / Baubles, Bangles And Beads // Crazy Rhythm / I Belong To You / Atcheson, Topeka, And The Santa Fe / Out Of My Mind / I Left My Heart In San Francisco / Jelly Bean
ミッキー&シルヴィア、1956年の大ヒット「Love Is Strange」は、RCA Victor傘下のGrooveレーベルからのシングル盤でした。1954年から3年間だけ存在したこの短命レーベルには、R&Bがロックンロールに変化してゆく瞬間にあった濃厚なブラックミュージックがドクドクと脈打っています。そんなレーベルのエグくてかっこいい曲を集めたイギリス編集のコンピレーション。ジャケもいいし、踊るしかない!.
【曲目】File, File, File (My Little Girl) / Elle Etait Si Jolie / Si J'Avais Un Marteau (El Martillito) / Maria / Et Maintenant / O Toi Qui Veux T'en Aller // Si Tu Veux Etre Heureux (If You Wanna Be Happy) / Pendant Les Vacances (All I Have to Do is Dream) / Sukiyaki / Tonight / La Novia (Oui, Devant Dieu) / Que Sont Devenues Les Fleurs (We Have all the Flowers Gone)
B-1「If You Gotta Make A Fool Of Somebody」序盤にプレスミスあり、数回プチノイズ入ります(試聴サンプルは今回入荷の音源を使用しております)。
かわいらしさとオトナの憂いが交錯する素敵な一枚。
Imperialでの6枚目。初期のニルソンを手がけたジョージ・ティプトンのアレンジ。クラシカルな弦使いがエレガント。いわゆるスタンダードソングとマーゴ・ガーヤンが提供した「Think Of Rain」のような新しい世代のポップスが共存。かわいらしさとオトナの憂いが交錯する素敵な内容。彼女が歌う「If You Gotta Make A Fool Of Somebody」を聞くと、励まされてる気分になります。次作「Me About You」の陰になってますが、密かな名作。ジャケもかわいいです。.
【曲目】Espana / Sentir De Laalhambra / La Danse Du Feu / Andalucia / El Gato Montes / Tango / Espana Cani / Jungle Drums / Oriental // Oriental / Malaguena / Sentir De La Alhambra / Andaluza / La Violetera / El Choclo / Rondella Araonesa / Sant Marti Del Canigo / Espana