ブラジル’77として、ではなくソロ名義ですが、ふたりの女性ヴォーカルを起用するなど、基本的なスタンスは変わらず。デイヴ・グルーシンを共同プロデュースに迎え、AOR的なメロウさとスタイリッシュなブラジリアン・テイストが溶けあった気持ちいい一枚です。カヴァーの多い「If I Ever Lose This Heaven」はここでも最高の仕上がりですし、ダニー・ハサウェイ「Someday We’ll All Be Free」カヴァーは感動的ですらあります。.
来年80歳を迎えるセルジオ・メンデス。いまなお音楽性をコンテンポラリーにキープしていて、どの時代の作品でもみずみずしさがあります。この83年のアルバムでも「Never Gonna Let You Go」や「Rainbow’s End」「My Summer Love」などAOR/シティポップ・ファンにアピールする名曲がばっちり入ってます。.