ミルトン・オークンが渡英してプロデュースを務めたことや、ピーター・ポール&マリーと同じ編成であることから70年代版モダンフォークと見られるふしもありますが、全曲オリジナルですし、SSW時代のオリジナリティもしっかりと吸収。なにより女性シンガー、クリシアの歌声が素晴らしく、フォーキーで自由なグルーヴを刻む一曲目「Learning To Live」からトリコになってしまいます。コンガ、タブラを大胆に導入しながら、あくまでブリティッシュ・フォークの端正さは崩さず。ドリーミーなジャケといい、冬の一日に取り出してきくとたまらない気持ちになります。リンダ・ルイスの「Lark」とも遠くない音ですよ。
(LP)Learning To Live