繊細なポップス感覚を持ったNYのSSWのファースト。スプーナー・オールダムらの参加で南部サウンドの滋養を採り入れつつ、若さ故のセンシティヴな感性を曲ごとに輝かせた素晴らしい作品です。全編に漂う柔らかい日差しに包まれるようなソフトな感触がたまりません。壊れそうな「Loving You-Loving Me」の美しさには、思わず息が止まります。60年代サウンド感覚の残り香が、なんと愛おしいことか。
(LP)Henry Gross