不安定で落ち着きのないメロディ&ヴォーカルなのですが、この取り留めのなさが彼の手にかかると最高にユニークなポップになるのです。ヴァン・ダイク・パークスやポール・ウィリアムス(彼の作詞も収録)との交流、さらに本作収録の「Fill Your Heart」をカヴァーしたのがタイニー・ティムとデヴィッド・ボウイという事実も見逃せません。鬼才たちの交差点を期せずして演出した不安で不思議なSSW。アレンジにはカービー・ジョンソンの名もあり、ストリングスを響かせています。
(LP)Thorn In Mrs Rose's Side