26歳の黒人ピアニスト、ポール・ミッチェル率いるトリオの、おそらく唯一のアルバム。地元アトランタのプレイボーイ・クラブでのライヴ録音です。最初はしっとりと始まるのですが、時が進むにつれ、徐々に熱気を帯びてゆく雰囲気は理想的。最初から無理矢理に盛り上げてゆくのではなく、オーディエンスとスイングしていく様を感じさせてくれます。ラムゼイ・ルイス・スタイルの演奏ではありますが、黒人プロデューサーのトム・ウィルソンが担当していることで、後半滲み出てくる自由なフィーリングに遠慮がない感じがします。
(LP)Paul Mitchell Trio