進化する録音技術とステレオ効果を活かし、自身が弾く2台のピアノ演奏とオーケストラを絡ませて成功したイギリス人ピアニスト。プロデューサーには、マントヴァーニ、フランク・チャックスフィールド、スタンリー・ブラックなどを手掛けたデッカのトニー・ダマート。ポップスをピアノ・コンチェルトにするような構造で作り変えていきます。フィフフ・ディメンションのヒット(ランバート&ポッター作)「Ashes To Ashes」に漂う心地よい風。.
収録曲・データ
【曲目】 Top Of The World / Summer / Vado Via / If I Asked My Heart / Ashes To Ashes // I Got A Name / Jesse / Say, Has Anybody Seen My Sweet Gypsy Rose / Children Of Rome / Touch Me In The Morning
知的なジャズピアニストのデビュー・アルバム。「Night And Day」のような誰もが知っているメロディすら解体してしまう、かなり強引な男。しかし、その解体されたメロディの中から、確かに歌心が聞こえてくるから不思議です。頭脳的にヒネリつつ構築している一方で、指先はハートフル。そしてエレガント。プロデューサーがジョン・ハモンドというのも、やはりグッと興味を惹かれます。.
収録曲・データ
【曲目】Kay Note / The Steeplechase / Moment / I Know Your Heart // Semi-Gymnopedie #1 / Night And Day / Strawberry Wine / Three For All / Whim【Producer】John Hammond
ラテンタッチのリズムに軽くコーラスが入った「High On A Windy Hill」でのオープニングにちょっと驚きがありますね。流麗なパッセージで50年代から大きな人気を誇ったロジャー・ウィリアムスのポップ・アルバム。ラテンタッチの曲やおなじみのメロディを軽やかにとりあげています。アレンジはラルフ・カーマイケル。.
【曲目】Little Devil / Blue Piano Dream / You And Me In Harmony / Upstairs To The Stars / Swing Is In / Information In Blue // One Finger Tango / Das Echo Von Bodensee / Happy Blue Piano / Samba Caliente / Late Night Special / Take The Good Times
バックのミュージシャンはノー・クレジットながら、小粋さとファンク・テイストが上手く組み合わさったナイスな一枚に。基本はピアノ・トリオ+パーカッションの編成。あのバリー・マン&シンシア・ワイルの名曲「ふられた気持ち」がこんなにファンキーなアレンジになるなんて! 続く「Mean Old Frisco Blues」も快調そのもの。ベースとドラムがもしも前作と同じ奏者だったら、チャック・レイニー、ビリー・コブハムという若手の凄腕ですぜ!.
カル・ジェイダーやレス・バクスター楽団でピアニストとして活躍していたエディ・カノ。NYラテンとはまたスタンスの違うLAラテン。パーカッシヴでポップなサウンドを聴かせます。「I'll Remember April」や「On Green Dolphin Street」のようなスタンダードを疾走感あふれまくりで料理する手際が見事。「Sakura(さくらさくら)」にも注目!.
収録曲・データ
【曲目】I'll Remember April / It's About Time / Teach Me Tonight / Waltz Latino / Green Fields / What Kind Of Fool Am I // On Green Dolphin Street / The P.J. Clipper / Blues For Betty / Sassy Little Girl / Barsanova Brown / Sakura【Piano】Eddie Cano【Bass】Leon Cardenas【Congas】Carlos Mejia【Drums】Fred Aguirre
【曲目】Enlloro (Voodoo Moon) / Dolores, My Own / La comparsa / Frenesi / Andalucia / Maria La-O // Adios / Poinciana / You Belong To My Heart / Green Eyes / Come Closer To Me / Perfidia
1960年代に入ってのち「A Taste Of Honey」の作者としてグラミーを授賞し、作曲家、ピアニスト、アレンジャー、プロデューサーとして名を成す彼の初期キャリア作品。この時点では、まったくストレートな4ジャズの世界に身を置いていることがわかります。MJQやジョージ・シアリングにも似た世界を、もう少し自分の身に寄せてプライベート感を増したような音楽。ギターにディック・ガルシア、ベースにテディ・コティック。ヴァイヴはボビー自身です。自作を2曲収録。知的で穏やかな響きに惹かれます。当時まだ22歳!.
収録曲・データ
【曲目】The Nearness of You / I Remember You / Serenata / Blues for Jamie / Fine and Dandy // Every Woman / The Poddler / Black Coffee / New Orleans Stomp / Lover Man
ニューオリンズで自ら経営するラウンジを拠点として活動したため、全国的な評価は得られず。しかし、常識にとらわれないでポップスなどをとりあげていくセンスに信頼があります。このアルバムではホーンセクションも加えたグルーヴィーなサウンドを展開。シカゴ「いったい現実を把握している者はいるだろうか」カヴァーがいいですね。「Going Out Of My Head」や「You’ve Got A Friend」もナイスアレンジ!.
ライブラリー的性質を持つフランスのラウンジ・オーケストラ・シリーズ。炸裂ビッグバンド系のナンバーを収録した巻もありますが、本作はエキセントリックでかわいらしいラウンジ感を前面に出した第一集。ジャズっぽさをヒップに昇華させた「Attente Polongee」や「Chant Des Galaxies」が小気味よいアクセントに。フランスのイージー/ジャズ界きっての名手たちが参加しているようです。.
柔らかいピアノの音色をして“Mr. Touch”と称された東海岸のピアニスト。ジャズの世界にいながら、その枠にまったくこだわらないサウンドで奔放なアルバム制作を続けました。一曲目の「Comin' Home Baby」からもう降参。ビッグバンドと真っ向勝負したモッドなナンバーから、最高のカクテルジャズ「Tintinnabulations」まで、なんて素敵な振り幅の広さ! .
ラテン・パーカッショニスト、アルマンド・ペラーザをメンバーに迎えてのクインテット編成で行われたライヴ。タイトル通り、サンフランシスコのマソニック・オーディトリアムでのライヴ。ちなみにこのときの共演者はペギー・リーとキングストン・トリオであったそうです。もちろんラストに持ってくる「Lullaby Of Birdland」をはじめとした代表曲に加え、「My New Mambo」などダンスナンバーも忘れていません。カクカクしてるのに聴きやすい。ほんとに不思議なグルーヴだと思います。.
収録曲・データ
【曲目】The Be-Bop Irishman / I’ll Be Around / Jumpin’ With Symphony Sid / This Nearly Was Mine / My New Mambo // The Outlaw / When April Comes Again / Monophraseology / Cocktails For Two / Lullaby Of Birdland
ピアノの貴公子リチャード・クレイダーマンにも、こんなファンキー・アルバムがあるのです。まず3分24秒にぎゅっと濃縮された「Rhapsody In Blue」をお聴きください。そしてラップみたいな語りやヴォーカルが出てくる「Give A Little Time To Your Love」を聴いて驚いてください。ディスコ時代への彼なりの対応だったのでしょうね。最高です。.