カントリー・シンガー、ハンク・ウィルソンに扮した問題作(?)「Hank Wilson’s Back」に続くスタジオ盤。いきなりティム・ハーディン「If I Were A Carpenter」のカヴァーで幕開け。自作曲とカヴァー半々(モーズ・アリスンやディランなど)、自宅での多重録音などもある内容で、次にやるべきことを探りながらの制作というムードもありますが、このとっちらかった自由な内容がむしろこの人の多才の表れだとも思えます。.
60年代の早くからLAで活躍。70年代になると南部音楽に潜り込む志向を見せる一方で、相当にラジカルな要素を持ち込んだりもします。エフェクトっぽいシンセの使い方は大胆にして実験的。名曲「Blueblrd」、ニューオリンズ的リズムの「Laying Right Here In Heaven」など、南部的で粘っこくゆるやかな熱波のような音楽が満載。えらくポップです。.
レオン・ラッセルほどの才人もスティーヴィー・ワンダーには魅了され、影響を受けずにはいられなかったのです。A-1「Easy Love」はそのものずばり! さらにそこにマーヴィン・ゲイ的要素を加味したメロウなタイトル曲「Make Love To The Music」など、レベルの高い内容です。AORファンに人気のゲイリー・オーガンが全面的に制作に関わっている(2曲では共作も)のもポイント。ファンキーでオーシャンな雰囲気も濃厚な、埋もれた名作。.
収録曲・データ
【曲目】Easy Love / Joyful Noise / Now Now Boogie / Say You Will / Make Love To The Music // Love Crazy / Love Is In Your Eyes / Hold On To This Feeling / Island In The Sun