彼こそオランダのクラウス・オガーマンだったと思い知らされる74年の傑作ソロ・アルバムです。リタ・ライス、ルイス・ヴァン・ダイクなど同国の数々のミュージシャンに彩りとクールな美学を与えてきた彼のオーケストレーションと、CTI/MPSへの憧憬を感じさせるスタイリッシュでグルーヴィーなサウンド。その相克と融合をスリリングに記録したアルバムです。ジャケットで譜面台を見つめる彼のまなざしには未来が見えていたんだと思います。トゥーツ・シールマンスも参加。
(LP)Visions