ポストパンク期の大阪を代表するインディー・レーベル、ヴァニティ・レコードの第二弾として1978年に発表された『クリスタリゼイション』は、SAB(サブ)と呼ばれた当時若干19歳の天才音楽家が思い描いた壮大な音楽の叙事詩を、電子音楽機材を用いて磁気テープ上に「結晶化」したアルバムで、「ニューエイジ」の呼称・風俗が日本に広まる前に出現したプレ・ニューエイジ・ミュージックの名盤です。アートワークは思想家ロジェ・カイヨワの著作から着想を得ており、図版(土星)はまりのるうにい(松岡正剛夫人)が描いたもの。
(LP)Crystallization