脳に重病を抱えて生まれてきた我が娘の看病に専念するために、一時音楽界から引退していた彼女の8年降りとなる復帰作。それは娘を失った悲しみからの再起作でもありました。プロデューサーには彼女をデビュー当時から見守り続けてきたフィル・ラモーンも名を連ねています。エモーションズのカヴァー「Best Of My Love」が娘に捧げられているのだと思うと、その明るさがじわりと胸に染み入ります。アナログ末期のプレスにつき、あまり見かけなくなっています。
(LP)Something Real