1923年生まれのトニー・シュウォーツは、サウンドアーキヴィストにしてメディア論の先駆とも評された鬼才。フィールドレコーディングはFolkwaysの得意な手法ですが、トニーは各地の音楽を蒐集するのではなく、ある特定のシチュエーションや問いかけから市井の人々の自然な反応を引き出し録音、さらに編集しました。サウンドコラージュというよりドキュメンタリーに近いのですが、彼のまなざしから見たアメリカ社会の様相は興味深いです。子供たちのふるまいを中心に収めた本作は、とりわけ人気が高い1枚。
(LP)You’re Stepping On My Shadow