サードにしてラスト。事実上解散状態にあった彼らを、ジム・メッシーナが何とかつなぎ止めるようにして苦心の上に作り上げた作品でした。そのため、バンドとしての一体感よりも各自のソロとしての個性が如実に現れています。また、終りの予感をはらんだセンチメンタルで内向的なナンバーが多いのも特徴的。そのやるせないムードが、本作を特別なものにしているとも言えるでしょう。「I Am A Child」「On The Way Home」など、ニール・ヤングのソングライターとしての成長が劇的に感じられる作品でもあります。
(LP)Last Time Around