ヘンリー川原アーカイブ・シリーズの総仕上げは、川原の手がけたヴォーカル・ユニット、ショウインのアルバム『パープル・ガーデン』のLP化。テレサ・テンとアンビエントが出会ったような摩訶不思議な一枚です。歌詞を除き作品のほとんどを川原が編曲し、アルバム用に書き下した曲、過去に発表した川原のソロ作品の再編版、マンダリンポップ名曲のカヴァーを収録。近未来SFの国際的なアジアを思わせるような、サイバーオカルト的な感覚をもつ楽曲はSNSの時代にアジア圏で交流しているアーティスト達の感覚を予見していたかのよう。.
デビューは1971年。そのときはキッズ・グループでしたが数年を経て、しなやかなヤングソウルへと変貌します。ディスコサウンドに対応したシングル。ちょっと下世話なアレンジでぐいぐいきます。.
Invitation To The World.70年代後半のアルバム「Wavelength」のタイトル曲。シンセやハンドクラップも入るポップなアレンジに意外性も感じますが、歌い出せばいつものヴァン・モリソン節です。シングルのみのショート・エディット。.
Wavelength (short version).
Checkin’ It Out.サイケ時代のドリーミーなクリエイターとしてイメージを一新した全米ナンバーワンヒット「Sunshine Superman」に続くシングルで、こちらも全米3位の大ヒット。ドラッグ摂取時の色彩感覚を表現したようなフィーリングは、まさに時代にばっちり合致したものでした。コーラスで聴こえるおふざけ声はポール・マッカートニー。.
Mellow Yellow.
Sunny South Kensington.なんとこのかわいらしい女の子がドン・コスタの娘さん! ドン・コスタの亡くなる2年前にリリースされたデビュー・アルバム(録音時10歳)です。コスタの祖国であるイタリアで先にリリースされ、その後、南米、日本での発売となりました(確かUS盤は存在しない)。子供ながらに歌はうまいし、ちょっと大人びた選曲もラブリー!.
Bubble Full Of Rainbow.
Someone To Watch Over Me.
You.両面ともに若きランディ・ニューマンとの共作曲です。いわゆるガールポップ的な曲調とは大きく異なる重厚なアレンジ。ジャック・ニッチェをはじめ、素晴らしい人材に囲まれて才能を伸び伸びと発揮していた彼女はまだ20歳でした。.
Hold Your Head High.
She Don’t Understand Him Like I Do.カリフォルニアのサーフポップをビーチ・ボーイズと共に代表するふたり。レコードデビューではビーチ・ボーイズよりずっと先輩格。ハーブ・アルパートがA&M以前に興したレーベル、Doreからのファースト・アルバムです。まだサーフ・カルチャー色はあまりないですが、ティーンエイジャーの気持ちをつかんだいい曲をジャン・ベリーはすでに書いています。.
Clementine.
My Heart Sings.
You’re On My Mind.1961年のUKナンバーワン・ヒット! ビートルズ以前のスターというイメージのせいで損しているところがあります。なにしろ白人の女の子でありながら、この歌の上手さ、ソウルシンガーも顔負けですよ! 日本では人気が高くて、「夢見る恋」のタイトルでリリースされていました。アメリカではヒットシングルが無く、リリースが意外と少ないのです。.
Walkin’ Back To Happiness.
Kiss ‘N Run.彼がDeccaレコードと契約していたのは50年代末。なので約10年ぶりに同社からのリリースということになります。ですが、音源を聴く限り、おそらくこれは50年代の音源をまとめたもの。当時のシングル音源を中心に選曲されています。思いがけずロックな「Lonesome Traveller」がかっこいいですね。「Scarlet Ribbons」のような寂しさとロマンティックさの共存は、彼の得意中の得意。若い頃から寂寥感の持ち主。やっぱり、やられます。.
Lonesome Traveller.
Scarlet Ribbons.
Sure.日韓共同で開催し大成功となった「OMK<ニュー・ルークトゥン>ツアー」のため制作した会場限定のスペシャルなMIX CDを限定販売! タイのカリスマ・レジェンド・ラッパー、ジュウの人生初フィジカルMIX CD。自身の楽曲はもちろん、彼が親しんできたタイ音楽、フォークソング、ルークトゥン、現在のスタイルに決定的な影響を及ぼしたタイのHIPHOP(黎明期のものまで!)を収録。激震のJuu & G. Jeeアルバム『ニュー・ルークトゥン』のサブ・テキストにもなる重要作でB-BOYもアジア音楽好きもクラブ・ミュージック好きも必聴!.
HIP HOPのグローバルとは?ローカルとは?ハイプまみれの<馬鹿世界>を塗り替えるタイの異能ラッパー、JUU4Eの新作は21世紀の汎アジア・ミュージック希望の灯であり、世界に向けて放たれた黒船だ。いや、白昼堂々出現したのが黒船ならば、本作は夜を縫って海を渡り<新しいヤバいもの>を運んでくる密貿易の小型船だ。マレーシア音楽の影響を受けたタイ南部の舞踊芸能ロン・ゲン、日本民謡、テレサ・テンの曲の引用など、レペゼン・アジア! 自分のローカルを力強く表明した相も変わらずフレッシュでドープな大傑作!.
メキシコの民衆に愛されるポピュラー歌曲ジャンルである「ランチェラ」を世界に紹介した米Capitol盤です。情熱的に心に訴えかける歌詞の内容はほとんどが献身的なラブソングとのこと。マリアッチ的なブラスとストリングスがあいまったアレンジも絶妙です。晴れた日の午後にぜひ。.
Albur De Amor.
La Cigarra.
Pajarillo Barranqueno.ピアニスト、シンガー、作曲家としてマルチな才能を発揮した才人ジャズマン、サイ・コールマンがウェストコーストのマイナーレーベルに残したカルテット盤。ミュージカル「Wildcat」のために書き下ろした楽曲を改めて自分の手で演奏しているもので、スタンダードとして定着している「Hey Look Me Over」なんかも、ここからの曲だったんですね。ドラムスにはデイヴ・ベイリーが参加。ピアノトリオ+パーカッションの編成で、すかっとした演奏を聴かせます。.
Hey Look Me Over.
You’re A Liar.
Angelina.Chessレコードに唯一のアルバム「In Full Bloom」(最高!)を残すロマンチック・ソウル娘ジャッキー・ロス。アルバムにも収録される曲ですが、シングルで聴くと、またばっちりと耳に残ります。バラードとイントロで思わせて、ミッドテンポのグルーヴに入り込む演出が、またたまりませんね。.
Haste Makes Waste.
Wasting Time.デビューはShelterで、ジェシ・ウォルフ&ウィニングスというトリオの一員でした。ソロに転じてリリースしたセルフタイトルのファースト・アルバムはAOR名盤。このセカンドではアダルト感に寄りすぎず、もう少し彼本来のギターオリエンテッドなフィーリングが増しています。さわやかにグルーヴする「Love Is A Chain」あたりが本来の持ち味。.
Love Is A Chain.
Watermelon Dreams.
Valley Of A Thousand Dreams.子供のころからTVショウなどで活躍していた黒人ポップ・シンガー。これは19歳のときの作品ですが、とても10代とは思えないしっかりした歌唱力! バックにシング・アロング・ギャングという洒落た男性コーラス隊を従え、「Fascinatin’ Rhythm〜I Got Rhythm」や「Begin The Beguine」などを鮮やかに披露。とても瑞々しいです! しっとりとまとめられたB面も魅力。.
Fascinatin’ Rhythm; I Got Rhythm.
Begin The Beguine.
Mine; ‘S Wonderful.当時まだ20歳ですが、若くしてポップスター/作曲家としての才能と名声を獲得したポール・アンカが、大人の階段を意識してジャズ・ソングをスイングしたゴージャスなポップ・アルバムです。歌声に若さと甘さがちゃんと入っていて、そこが時代を作ったスターなんだなと感じます。「Love Letters In The Sand」のスイング版とか、最高ですね! ラストは自作の「Train Of Love」!.
Love Letters In The Sand.
Love Is Just Around The Corner.
Train Of Love.ヤングアイドル期としては後半にあたる一枚。ビートルズ旋風の影響をモロに受けて、彼のようなタイプがチャートヒットを作ることが難しくなっていきます。とはいえ、クオリティが落ちたわけではないのです。このアルバムもいい曲が揃ってるんですよ。若きケニー・ランキンが提供した「A Happy Guy」なんて曲も(屈託のないロッキンポップ)。.
I’m A Fool.
A Happy Guy.
Stop, Look, Listen.出だしの「Tonight」から歯止め無しで突っ走るB面の流れにおひねり飛ばしたくなるライヴ盤! イギリスからやってきたショウビズ系男性ポップ・シンガー。「I Feel A Song Coming On」「Unchain My Heart」、つんのめりそうにグルーヴするビッグバンド相手に、堂々と歌い倒します。ポップ・ヴォーカルの伝統に添いつつ、60年代も半ばゆえにリズム感覚はタイト。.
Tonight.
Unchain My Heart.
I Feel A Song Coming On.ブライアン・エプスタインのマネジメントでデビュー。その縁でヒットしたアルバム・タイトル曲はもちろんビートルズのカヴァーで、しかもビートルズからポールとジョージが参加しています。基本はディランのカヴァーを中心にした清楚なフォークロック。女性がひとり参加していて、さりげなく友情の香りがするところが愛おしく思えます。.
You’ve Got To Hide Your Love Away.
Blood Red River.
Blowin’ In The Wind.ヤング・アイドル、フランキー・アヴァロン! 映画でのアネットのお相手や名曲「Venus」で知られる彼が10代最後の年にリリースしたサード・アルバム。スタンダードソングをジャズ風味で歌う小粋なアルバムです。この時代のティーンアイドルって歌がうまいんですよね。見開きジャケ内側にはテレビや映画で活躍した彼の写真がいくつも。.
Secret Love.
Trouble With Me Is You.
What’s The Reason.「あいつらがエッソ缶でやるなら、俺らはコーラ缶でやるよ。」ということでしょうか? エッソ・スティール・バンドの対抗馬、コカコーラ社提供のスティール・パン使用のスティール・バンドです。エッソになくて彼らにあるもの。それはファンク魂! 後半の盛り上がりがアツいスライの「Stand」のカヴァーが最高。ファンクとはうってかわって、天から降り注ぐようなスティール・パンの音色が映える「花のワルツ」にはウットリ。お休みの日の昼間に聴きたい音楽です。.
Stand.
花のワルツ.
Sell The Pussy.「We’ll Sing In the Sunshine(太陽に歌って)」で有名な美女シンガー。60年代の半ばを迎えて、時代の変化を読み取った意識を感じさせる彼女のサード・アルバム。本作では、60年代を生きるポップス歌手としてのチャレンジが見られます。レイジーなボッサ「Excuse Me Mister」アネゴなモッド風「Forget It」など、驚かされる場面多数。.
Excuse Me Mister.
Forget It.
Long Time Blues.意外とありそうでないのが、ビッグバンドでかっこいいエキゾものです。映画音楽も手がける俊才ジェリー・フィールディングが中近東パーカッションや楽器をブラス・セクションと融合させてモダンに組み替えたこの意欲作は、まさにそのど真ん中! 「ウスクダラ」や「日曜はダメよ」みたいなよく知られたナンバーのアレンジも強力です。.
ウスクダラ.
日曜はダメよ.
Baubles, Bangles & Beads.盲目のハンデを感じさせないギターテクニックとソウルフルな哀愁をたたえた歌声で長く活躍を続けるフェリシアーノ。こちらは80年代後半に北米のスパニッシュ・マーケット向けにリリースされたアルバムなので、当時もちゃんと聴かれていないかも。シンセサイザーも多用したドラマチックなサウンドです。.
Quedate.
Ponte A Cantar.
Cuando El Amor Se Acaba.ペンシルヴェニア出身でニュージャージー〜NYのジャズシーンで歌い続けてきた彼女にレコードデビューの話が舞い込んだのは30代の終わりのこと。84年のデビュー作に続く2枚目のアルバムは、NYの小粋ジャズ名門Stashからのリリースとなりました。ジョージ・ムラーツ、トム・ハレルら名手のバックアップを得て、自分の歌の魅力をシンプルに伝えます。聴いていてまったくストレスを感じない素直な歌です。ドリイ・カイミ楽曲でセルジオ・メンデスがヒットさせた「Like A Lover」の解釈に深みあり。.
Thanks A Million.
Like A Lover.
The Coffee Song.アルゼンチンのマルチ・インストゥルメンタリスト作家、エミリオ・アロが「架空の部族の奏でる音楽を空想する」というコンセプトで結成した5人編成のバンド、クラン・カイマンのセカンド・アルバム。本作でもカリンバを改造したアロの創作楽器<カリンバフォン>がアンサンブルの要。気を引く派手な編曲や和声進行上のクライマックスを捨て去った上でのメトロエスニシティー感覚が、その演奏の音場には怪しい生暖かさと催眠性が充満する。.
昨年、スタジオ<ICECREAM MUSIC>を稼働、世界が待っているバンド、ゴート(goat)や「GEIST(ガイスト)」「Virginal Variations」といったプロジェクトを抱え、このところ本当に多忙な音楽作家、日野浩志郎のソロ・プロジェクト。emでの第二弾リリースが本作『Be A Little More Selfish』です。ヨーロッパのDJに歓迎されそうなYPYらしいハードな曲、新境地アフロでアンビエントなパーカッシブ・チューン、ホームリスニングBGMっぽい曲からイマイチよく分からん曲まで諸テイストが混在するが、YPY最大の魅力である地下ライブ感はそのまま!.
これは最高! ロックンロールの原点を記録した知られざるアルバムのひとつです。ダミタ・ジョーは黒人女性シンガーでコメディアンとしても名を馳せたという勝気なおねえちゃん系。50年代にシングルを何枚も一緒に吹き込んだジャイヴR&Bコンボ、スティーヴ・ギブソン&ザ・レッド・キャップスとの名曲の数々をアルバムにまとめたのが、この痛快盤です。スティーヴ・ギブソンを前面に出した曲もノリノリ。.
How Will I Know?.
The Gaucho Serenade.
I’ll Never Cry.SOLD OUT
カナダ人バンドリーダー/アレンジャーのニール・ショーテム。世界的に知られた名前ではないですが、ネルソン・リドルやニール・ヘフティ的なセンスのナイス・ラウンジ・サウンドを聴かせてくれるかと思えば、細かくテンポや楽器構成が変化する面白さもあって変幻自在。裏ジャケを見ると生真面目そうなお顔なんですけどね。あの「Bonanza」もエキセントリックなアレンジ。ルグランの「Elle A, Elle N’ Pas」最高です。.
Elle A, Elle N’ Pas.
Le Jazz Et La Java.
Bonanza.