このアルバムはマッカートニー・フォロワーによるシティポップ傑作の一枚だと断言できます。シングルヒット「Get Down」だけでなく、とにかく一曲も捨て曲が無い。ダンサブルな展開を垣間見せるB-2「I Have Never Loved You As Musch As I Love You Today」からのメロウ/ブルーアイドソウルな流れなんかマジで最高ですよ。見過ごさないで!.
I Have Never Loved You As Musch As I Love You Today.
アメリカのシアトルで活動したブラジル音楽グループが残した奇跡の一枚。アコーディオン、サックス、ギターなどリード楽器+リズム隊の7人編成。腕前抜群の緻密なアンサンブル、知的なヒッピー感覚、そしてピカイチのさりげなさが同居している心優しきオトコたち。親しみ深いメロディが、彼らの演奏を耳にすると、なんと心躍ることか。この得難い清涼感の素敵なこと! A-1「Lapinha」イントロ一瞬でKO。さらに、ハワイ産ブラジリアンみたいなコーラスがとりわけステキな組曲のA-2「A Tonga Da Mironga Do Kabulete」から、怒濤のグルーヴA-3「Poinciana」に流れ込むその瞬間、音楽を聴いてきてよかったと神様に感謝します! おっとB面には「St. Thomas」もありますね。.
収録曲・データ
【曲目】Lapinha / Medley:Samba de Orfeu〜Manaha de Carnaval〜A Tonga da Mironga do Kabulete / Poinciana / Norske Tango / Triste // Song Of The Hills / St. Thomas / Sounds Of Bells / Favela / Girl From Ipanema / A Little Quest
メキシコ出身、英国で録音したレコードによって知名度上げたピアニスト、ペペ・ハラミジョが、マニュエルこと英国のアレンジャー、ジェフ・ラヴ率いるスタジオオーケストラと初共演した作品。広がりのあるソフトラテン/ポピュラーに交えて、「Up-Up And Away」などポップヒットも含む心憎い編曲が施されています。静かでなめらかな響きが、印象的です。4チャンネル盤。.
収録曲・データ
【曲目】High Noon / Maybe / Papaya / To Be The One You Love / Look Around / Madrid // Cumana / Canadian Sunset / Johnny Guitar / Santa Gallura / Soledad / Up-Up And Away
【曲目】Deliver Me / Davy McVie / In My Own Small Way / Sail Away // Two Lovely Women / In A Dream / Drunk And Dirty / Pick Me Up On Your Way Down / Jenny's Blues
針を落とした瞬間からファンクのリズムがあふれ出すコールド・ブラッドの74年盤。紅一点の女性シンガー、リディア・ペンスを前面に出し、スティーヴ・クロッパーのプロデュースでスタジオミュージシャンを大幅に導入。ある意味、バンドとしてのアイデンティティの危機なのですが、作品としては従来にない聴きやすさとメロウさ。フリーソウルの定番としてフロアで重宝されました。「Simple Love Life」「Come Back Into My Life Again」もいい曲!.
フォー・フレッシュメンが70年代に残した知られざるライヴ盤! バックは完璧に70'sファンキー・マナーを取り入れたスタン・ケントン楽団。レパートリーはおなじみのスタンダードだけでなく「It's Not Unusual」「Byrd Avenue」、客席とのやりとりも含めたMCでは、なんとフォー・フレッシュメン版「Surfer Girl」も飛び出して! 歌いながら楽器もどんどんこなす彼らのモダンでクリエイティヴなステージが目に浮かぶ2LPです。92年、シングル・ジャケでのリイシュー(オリジナル・リリースは1972年)。.
収録曲・データ
【曲目】There Will Never Be Another You / After You / Byrd Avenue / Surfer Girl / Girl Talk When The Feeling Hits You // Walk On By / What Are You Doing The Rest Of Your Life? / Brand New Key / A Beautiful Friendship // Teach Me Tonight / Summer Has Gone / Hymn To Her / Come Back To Me // It's Not Unusual / She'll Be Coming Around The Mountain / Walk Softly / Artistry In Rhythm
ものすごく乱暴な言い方をすれば、ビートルズの「Penny Lane」一曲から多大な影響を受けて発展したバンドがあるとしたら……。スタックリッジはそんな愛すべきバンドでした。10ccやセイラーといった同時代のUKポップ・バンドよりも、もう少し都市の郊外に暮らしているような雰囲気と言えばいいでしょうか。本作は彼らのサード。つつましくもキャッチーで絶妙にひねくれたポップソングが並んでいることでは、他の作品に引けは取りません。変拍子インスト「Rufus T. Firefly」も最高なんです。UK盤とは曲順違い。.
1986年の第一弾は当時日本盤LPも発売され、ネオアコ少年少女たちのバイブル的アルバムになってました。こちらはその翌年にリリースされた第二弾。elレコードの年次報告的なコンピレーション。新しい才能を迎え入れつつ、気骨のあるサウンドが展開されています。キング・オブ・ルクセンブルグのデヴィッド・ボウイやキンクスへのオマージュあふれる「Trial of Dr. Fancy」最高ですね。.
ラテン、ブガルーの要素を存分に吸い込んで、黒人クラブに還元したかのような、得体の知れないパワーに満ちあふれたパーティー・ジャズの決定版です! 「Hey Leroy, Your Mama's Callin' You」から「Bang! Bang!」になだれこむ冒頭だけで、もう降参。長く語り継がれている一枚ですが、今も色あせていません。なんたってアレンジはニューヨーク・ノーザンソウルの重鎮ジェリー・ロス! 迫力のあるモノラル!.
収録曲・データ
【曲目】 Hey Leroy, Your Mama’s Callin’ You / Bang ! Bang ! / Music To Watch Girls By / Watermelon Man / La Brea // All / Red Top / Yesterday / Boo - Go - Loo / Bucket O’ Grease / Fake Out
モーメンツ名義でのラスト・アルバム。当時の最新ヒット「I Could Have Loved You」を軸にしつつ、1970年代半ばのシングルなども盛り込んだ一枚。次作から彼らはレイ・グッドマン&ブラウンと改名するので、モーメンツ時代の在庫一掃的な意味合いもあったのかも。とはいえ内容はハイクオリティ。ディスコ時代を横目に見ながら、彼らのスウィートな持ち味をダンサブルに展開した名曲多し。.
オーガスト・ダーネルの右腕として活動したアンディ・ヘルナンデスことコーティ・ムンディのファースト&現在まで唯一のソロ・アルバム。ヴィブラフォン、合いの手、歌、ダンスで楽しませてくれるパフォーマンスそのままをアルバムに封じ込めたダンサブルでいたずらっ子で泣ける傑作。近年また活動を再開し、元気なところを見せてくれてます。人気曲「?Como Esta Usted?」の邦題タイトルは「火遊びに御用心」。最高!.
グラディス・ナイト&ザ・ピップスのヒット曲「夜汽車よジョージアへ」の作者。ポップ・カントリー的なイメージですが、ちゃんと聴き返すとビックリ。ニック・デカロがたいてい弦をアレンジしていますし、デヴィッド・フォスター、マイケル・オマーティアン、ラリー・カールトンらメンバーも最強。さらにA-1「Misty Mississippi Morning」みたいなセンシティヴで最高泣ける曲もいっぱい! 「Living With A Shadow」も素晴らしい。.
ブルースとは何なのか。いわゆる黒人霊歌としての起源を持つその音楽というか、音楽にまつわる感情を、いくつかの曲を組曲化して4つのパートで表現した野心作です。こういう大胆なアルバムは、彼女の夫が有能な作曲家でアレンジャーであるポール・ウェストンでなければ実現しなかったでしょう。まるで1曲で1冊の本を読むようです。それぞれの章のタイトルは「The Blues Is An Old, Old Story」「The Blues Is A Tale Of Trouble」「The Blues Is A Traveling Thing」「Times Change And Things Change」。.
カナダの女流フルート/サックス奏者のセカンド・アルバム。シンガーでもある彼女のスキャットを活かした素晴らしいブラジリアン・ナンバー「Music In My Heart」でレアグルーヴDJたちに知られた一枚です。ジャズファンク的なインストとシンガー・ソングライター的な楽曲が同居。彼女の歌は同じカナダのジョニ・ミッチェルに通じる気配です。.
「Latin Ala Lee」に続く、ペギー・リーのラテン・ポップ・アルバム! 前回はギタリスト、ジャック・マーシャルのアレンジでしたが、今回はバックを務めるのはピアニスト、ジョー・ハーネルのグループ。ブラスへのアプローチの違いも見えて面白いですね。リズムも強調されていてかっこいいです。前後をひっくり返したジャケにも拍手!!.