シンプルながら暖色系のサウンドと粘りのあるベースラインで彩られた内容は、全体的にもハイクラス。彼女の歌声も80年代を迎えても快調そのものです。ジャズワルツの「How Little We Know」、めくるめくアレンジの「Come Rain Or Come Shine」「The Thrill Is Gone」なども、素敵な魅力を放っています。名手バッキー・ピザレリがギターで参加。クラブクラシックとして人気のジャズ・サンバ「Rio」(「I Go To Rio」と同曲)を収録しています。.
収録曲・データ
【曲目】I Love Being Here With You / The Thrill Is Gone / Like Someone In Love / This Is It / Rio // How Little We Know / Anyone Home / Baia / Come Rain Or Come Shine
パワフルでソウルフルなハイトーンで歌われる「More Today Than Yesterday」は、このカヴァーだけでお釣りがきちゃう極めつけのヤング・レディソウル! ソフトロックの傑作サントラ「Goodbye Columbus」に収録された「It's Gotta Be Real」のカヴァーもグレイト! いやあ、いいレコードです。バラードも丁寧で知的なアレンジで感心しました。.
収録曲・データ
【曲目】Love Has A Way / Didn't We / After St. Francis / I Can Tell / Unitl It's Time For You To Go // More Today Than Yesterday / Windows Of The World And What The World Needs Now (Medley) / I, Capricorn / Something Happy / It's Gotta Be Real
世界中にファンを持っていた彼女。イタリア語やスペイン語のアルバムも折に触れてリリースしていました(アメリカ国内の移民たちへのアピールもあったでしょう)。本作は彼女にとって3枚目となるイタリア語盤。イタリアのヒット曲を歌っただけでなく、「Where The Boys Are」など彼女のヒット曲のイタリア語ヴァージョンも。.
ジャマイカのLPみたいなジャケですが、ポーランド盤! イギリス・レコーディング盤「The Moment Of Truth」の珍しいジャケ違い盤です。彼女のLPが当時こんなかたちで東欧でリリースされていたこと自体驚きですね。バックのアレンジはキース・マンスフィールド。イギリス特有のクールさを帯びたジェントルかつヒップなストリングスやジャズ・コンボが彼女の歌声を引き立てます。ビートナンバー「Right Now」で始まるB面の流れにはゾクゾクします!.
バーブラの諸作中、もっともロック度が高い(選曲面で)一枚。グラハム・ナッシュにボブ・マーリー、そしてなにしろ驚きはデヴィッド・ボウイの「Life On Mars」をカヴァーしていること! これには心底驚きました。トム・スコット、ジョン・バーラーらがバックアップしたアレンジは完璧なソフィスティケーション。見過ごされがちな傑作ですね。裏ジャケのバーブラのイラストのインパクトったら!.
収録曲・データ
【曲目】Love In The Afternoon / Guava Jelly / Grandma’s Hands / I Won’t Last A Day Without You / Jubilation // Simple Man / Life On Mars / Since I Don’t Have You / Crying Time / Let The Good Times Roll
ネルソン・リドルの華麗なアレンジをバックに歌った穏やかスイング盤。「Falling In Love With Love」のような曲の大胆なアレンジに両者の個性が見事に表れていますね。柔らかさの中に芯の強さを秘めた彼女の歌声は素晴らしいし、フレージングにも独自の個性が出来上がってます。すべての良い条件が揃った幸福な一枚。.
かつて「恋は水色」で一世を風靡した彼女が、アメリカ西海岸でのレコーディングを敢行したAOR路線のポップ・アルバム。何とプロデュースはキム・フォウリー!(彼は同時期のヘレン・レディのアルバムでも良い仕事をしています)。スペクター・サウンドを70年代に甦らせたようなアレンジの「Angels Of Mercy」など、ニヤリとさせる仕掛けもあちこちに。アメリカでのリリースは無く、なかなか入手困難です。.
収録曲・データ
【曲目】Anyone Who Had A Heart / Music Speaks Louder Than Words / Career Girl / I'm A Lady / Angels Of Mercy // Old Country / A Million Tears / Little Things / City Man / Before We Say Goodbye
ブラジルから登場した女性シンガーのなかで、アメリカのマーケットでもっとも成功したのはこの人でしょう。伴侶であるアイアート・モレイラ、ロン・カーターらと、スペシャル・ゲストにミルトン・ナシメントを迎えたモントルー・ジャズフェスでのライヴです(1974年7月6日収録)。スリリングな演奏が続き、彼女のポテンシャルも最高。ナシメントとデュエットした「Cravo E Canela」の芳醇さ!.
【曲目】I Love Paris / Valentine / Boulevard Of Broken Dreams / La Vie En Rose / The River Seine / April In Paris // The Poor People Of Paris / The Last Time I Saw Paris / Autumn Leaves / Paris In The Spring / Mademoiselle De Paris / Darling, Je Vous Aime Beaucoup
【曲目】Long Ago (And Far Away) / Smoke Gets In Your Eyes / Why Was I Born? / Can’t Help Lovin’ That Man / Bill / All The Things You Are // I Only Have Eyes For You / I Wish I Knew / The More I see You / Friendly Star / You’ll Never Know / I’ll String Along With You
美貌とロマンチックな歌唱で知られる彼女にしては、わりとめずらしいオールドタイミーなサウンドがいっぱいのおきゃんな雰囲気全開のアルバム。デキシー調のアレンジで「Hello Dolly」や「Exactly Like You」「Put On A Happy Face」などを歌います。ちょっとクールなムードの歌い方と、陽気なサウンドが絶妙にマッチ。楽しい一枚です。.
収録曲・データ
【曲目】I’m Looking Over A Four Leaf Clover / April Showers / In The Middle Of An Island / Rock-A-Bye Your Baby With A Dixie Melody / Exactly Like You / Swanee // Hello, Dolly! / On The Boardwalk / Way Down In Yonder In New Orleans / Put On A Happy Face / On The Sunny Side Of The Street / Whispering
60年代に美女シンガーとして脚光を浴び、70年代以降はバックシンガーで活躍するかたわら、質の高いアルバムをマイペースでリリースしたスー・レイニー。アレンジャーでキーボード奏者ボブ・フローレンスと組んだ本作は、作詞家アラン&マリリン・バーグマンの作品を歌うという企画物ながら、非常に質の高い驚きの一枚。まずは挨拶代わりに披露されるフローレンスと彼女の共作オリジナル「Flight Of Fancy」の飛翔感にドキドキ。エレピ主体のアレンジが醸し出す淡いメロウさも出来の良さに一役買ってます。.
収録曲・データ
【曲目】Flight Of Fancy / Sure As You’re Born / Nice ‘N’ Easy / Summer Me, Winter Me / You Must Believe In Spring / A Piece Of Sky // Make Me Rainbows / His Eyes, Her Eyes / That Face / (Medley) The Trouble With Hello Is Goodbye / I Will Say Goodbye / Little Boy Lost (Pieces Of Dreams) / Take Me Home
ラストネームはわかりません。単に“ローラ”だけ。同時代にローラ・ニーロがいたのですが、思い切ったデビューですね。作品のプロデュースと楽曲提供をしているのはケネス・ハンドラー。丁寧なアレンジに演劇的な要素を感じさせつつ、スケールの大きなオーケストラに負けない伸びやかな歌声が魅力的。バーブラ・ストライザンドやライザ・ミネリのいた場所を狙っていたのでしょう。2曲ジャズ・スタンダードをカヴァーしていて、そのうちの一曲「Crazy He Calls Me」が素敵です。.
美人シンガー、ジョニ・ジェイムス、ジャズりまくる! 彼女のもっともスインギーな一面が出た大傑作アルバム。ジャズコンボをバックに、ノリノリすぎなんじゃないの?と思うほどの抜群のヴォーカルを聴かせます。A-1「Deed I Do」からメドレーで進む「You Came A Long Way From St. Louis」や「September In The Rain」などかっこいい歌の連発! ジミー・ハスケルのアレンジも最高!.
収録曲・データ
【曲目】Deed I Do / You Came A Long Way From St. Louis / Fly Me To The Moon In Other Words / I Feel A Song Comin’ On / Lullaby Of Birdland / You Do // On The Sunny Side Of The Street / My Melancholy Baby / Basin Street Blues / I Got It Bad / By The Way / September In The Rain
【曲目】Santa Lucia / I Have But One Heart / Non Dimenticar / Come Back To Sorrento / You’re Breaking My Heart / Anema E Core // O Sole Mio / Dicitencello Vuie / Chitarra Romana / Luna Rossa / Per Un Bacio D’amour / Arrivederci Roma
フォーク・シーンとの深い関わりから論じられることの多い彼女ですが、60年代のソロ作はどれもジャジーでブルージーなヴォーカル作品。本作はその中では、選曲やアレンジ面も含め、もっともポップ要素が強いといえるかもしれません。バカラックの「Any Day Now」で幕開けするというのはかっこいいです。フレッド・ニール「The Other Side Of This Life」「Just A Little Bit Of Rain」も採り上げています。4ビートでスイングする「Feeling Good」忘れずに!.
タイトル曲は彼女の名唱で知られていますね。バラードだと思っていたのですが、意外やゆっくりとシャッフルするワルツでした。異色なのは太いベースと太鼓とフィンガースナッピンだけをバックに歌う「Came On-a My House」で、スカスカの空間を彼女の色気だけで埋めてゆきます。色っぽいのですが、決して気品は崩さない。それが彼女の魅力なのですね。.
収録曲・データ
【曲目】Love Letters / The Second Time Around / I Love You Porgy / What A Difference A Day Made / Never On Sunday / I Miss You So // All The Way / Come On-a My House / Hey There / And That Reminds Me / Fascination / Broken-Hearted Melody
本来ならふたりにとって二枚目のデュエット・アルバムとなるはずだったのに、録音途中でダニーが自殺してしまったため、残りはロバータ・フラックが単独で仕上げた悲運の一枚。しかし、二人の歌声がメロウなサウンドに刻まれた「Back Together Again」は永遠の価値を持つ名曲です。9分45秒の至福です。.
収録曲・データ
【曲目】Only Heaven Can Wait (For Love) / God Don't Like Ugly / You Are My Heaven / Disguises // Don't Make Me Wait Too Long / Back Together Again / Stay With Me